ココアの持つ7つの効果とは!効果を高める飲み方や注意点も解説

ココアの持つ7つの効果とは!効果を高める飲み方や注意点も解説

(2023年10月25日公開)
ココアの健康効果とは?ココアはただ美味しいだけでなく、健康や美容の増進を期待できる成分が豊富に含まれているのが特徴です。この記事では、歯周病や口臭の予防や便秘解消、アンチエイジングなど、ココアを飲むことで得られる7つ効果について解説します。紹介するココアの効果を高める効果的な飲み方や注意点なども紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

               

ココアは何からできている?

ココアの原料はカカオマスです。カカオマスはチョコレートの原料としても使われます。カカオマスに含まれるカカオバターを除去し、粉末加工を施したものがココアです。ココアには、粉末加工したそのままのピュアココアと、そこへ砂糖などを加えて飲みやすくした調整ココアがあります。

ココアを飲むことで得られる効果7選

味や香りが魅力的なココアには、さまざまな効果があることも知られています。具体的にどのような効果を得られるのか把握したうえでココアを愛飲し、生活の質を向上させましょう。

歯周病菌に対する抗菌効果

ココアの原料であるカカオにはポリフェノールが含まれています。ポリフェノールは、さまざまな植物に含まれる色素や苦みの成分であり、抗菌作用、殺菌作用、抗酸化作用があります。
ココアに含まれるカカオポリフェノールは、歯周病の原因となりうるインターメディア菌やジンジバリス菌、フゾバクテリウム菌に対し抗菌効果があります。また、むし歯の原因であるミュータンス菌に対しても抗菌作用があります。その他にも歯垢をつきにくくする働きもあるため、むし歯や歯周病の予防に役立ちます。
もちろん、ココアを飲むだけで歯周病を完全に防ぐのは難しいため、日ごろから正しい方法でブラッシングする、定期的な検診を受けるなどの対策が大切です。

口臭を改善できる

口臭の原因として、歯周病の発症が挙げられます。歯周病になるとメチルメルカプタンや硫化水素などの成分を歯周病菌が生成し、これらが嫌な口臭の原因となります。ココアに含まれるポリフェノールは歯周病菌などの細菌が増殖するのを抑制する効果があるため、歯周病による口臭の改善にも有効です。
ココアを摂取することで、メチルメルカプタンや硫化水素、ジメチルサルファイドなど口臭の原因となる成分の濃度が低下するとの研究結果もあり、これはポリフェノールによるものと考えられています。

アンチエイジング効果

ココアに含まれるポリフェノールには、アンチエイジング効果が期待できます。ポリフェノールがアンチエイジングに高い効果を発揮する理由は、強力な抗酸化作用があるためです。
体の老化は活性酸素による酸化で進みます。ポリフェノールは、抗酸化作用があるため、ポリフェノールを摂取することで活性酸素を除去でき、シワや肌のたるみ、くすみなどを防止する効果が期待できます。
また、ポリフェノールは血管を拡張する作用があるため、血圧低下にも有効です。さらに、抗酸化作用によって悪玉コレステロールの酸化を回避するため、動脈硬化の予防にもつながります。

腸内環境を改善する

腸の状態は健康に大きく影響します。腸内環境が乱れると、腸の免疫機能が低下し、さまざまな体調不良の原因となります。また、腸内環境が乱れていると、便秘や下痢などを引き起こすほか、ニキビや肌荒れといった肌トラブルの原因にもなります。
ココアに含まれる不溶性食物繊維の一種、リグニンには腸内環境を改善する効果が期待できます。リグニンは、腸のなかで水を吸収し、体積が増えるため便がかさましされ腸が刺激されます。その結果、便通の改善につながります。
実際、ココアの摂取と便通の関わりを調べるために行われた実験において、ココアの摂取が排便回数の増加につながったことが分かっています。

冷え性の改善効果

ココアには、冷え性の改善に効果が期待できる成分が複数含まれています。たとえば、ポリフェノールには、血管を拡張する働きがあります。血管が広がると血流量が増え、心臓から送りだされた血液が全身へくまなくまわり、体温を上昇させます。
また、腸内環境の悪化も冷えの原因です。腸内環境が乱れると便秘になりやすくなります。便秘になると、代謝や結構が悪くなり冷えの原因になります。ココアには腸内環境を整える不溶性食物繊維、リグニンによる便秘改善が期待できるため、腸内環境の悪化に伴う冷えを防ぎます。
実際、ココアを飲むことで、手足の末端部分の体温を長時間維持できることが分かっています。また、体を温める効果が高い生姜に匹敵する体の冷えに対する効果があります。

リラックス効果

夜なかなか寝つけないときはココアがおすすめです。ココアには、リラックス効果のある成分が含まれているため、心を落ち着けて眠りの質を高めます。
リラックス効果を得られる理由は、ココアに含まれるテオブロミンです。血管の拡張に留まらず、自律神経に働きかける効果があるため、ココアを飲むことでリラックス効果があります。
夜にココアを飲むと、心身をリラックスさせる副交感神経が活性化し、寝つきがよくなります。また、交感神経を活性化させ、寝つきを悪くする原因であるノルアドレナリンの分泌を抑える、GABAがココアには多く含まれています。

疲労回復効果

ココアに含まれるテオブロミンは血管を拡張するため、円滑な血流を促す効果があります。血管が収縮した状態では円滑な血流が阻害され、疲労物質も溜まる一方です。テオブロミンで血管が拡張されると、血流が改善するため疲労物質もスムーズに体外へ排出でき、疲労回復を早めます。
疲労回復には、良質な睡眠が一番です。眠りにつく前にココアを飲むと、副交感神経が活性化されるため寝つきがよくなり、良質な睡眠につながります。

ココアの効果を高める効果的な飲み方

ココアの効果を高める飲み方には、ピュアココアを使用する、牛乳を加える、きな粉を混ぜる、生姜を入れるなどが挙げられます。また、ココアに含まれるポリフェノールは体内に溜めておけないため、こまめに飲むのがおすすめです。ここでは、ココアの効果を高める飲み方をご紹介します。

ピュアココア(純ココア)を使用する

ピュアココアとは、砂糖や添加物を一切含まない粉末のココアを言います。逆に、砂糖や添加物を含んだ物を調整ココアと言います。そのため、ピュアココアは砂糖の過剰摂取を防げるのもメリットです。砂糖などを含まないので、むし歯や歯周病、脂肪の増加などのリスクもほとんどありません。
また、焙煎したカカオマスを粉末にしたココアには、ポリフェノールが豊富に含まれています。その中でもピュアココアは、カカオのみを原料としているため、砂糖などが含まれる調整ココアと比べて、効率よく成分を摂取できるため、高い効果を期待できる点が魅力です。
ピュアココアはスーパーやドラッグストアなどで購入できます。コンビニでは、調整ココアしか置いていないことが多いです。

牛乳を加える

ココアの苦みが苦手な方は、牛乳を加えてみましょう。牛乳を加えると苦みを抑えられ、マイルドな味わいを楽しめます。また、牛乳には骨を強くするカルシウムや目や皮膚を健やかに保つビタミンAが含まれています。
メリットは栄養素だけでなく、牛乳を加えたココアはニンニクのニオイ消しにも有効です。ニンニクの強烈なニオイはアリシンと呼ばれる成分が原因です。牛乳はアリシンに働きかけ、ニオイの発生を抑制するため、口臭予防の効果が得られます。

きな粉を混ぜる

きな粉に含まれる植物性タンパク質は、血圧や血糖値、コレステロールを下げ、糖尿病リスクを低下させる効果が期待できます。また、きな粉の原料である大豆にもイソフラボンというポリフェノールの一種が含まれています。イソフラボンには、血行促進や代謝の改善、アンチエイジングなどの美容効果があります。
きな粉は骨粗しょう症の予防にも有効です。カルシウムが含まれているため、骨密度を高め骨を強くします。

生姜を入れる

生姜に含まれるジンゲロールには、血流促進や脂肪吸収の抑制効果が期待できます。生姜は、加熱によって成分が変化するため、得たい効果によって使いわけましょう。
加熱していない生姜は、殺菌効果による解熱作用や体を冷却する効果が期待でき、加熱した生姜は代謝のアップや脂肪燃焼の促進が期待できます。生の生姜を使うのならアイスココアにトッピングする、加熱した生姜なら白湯に溶かしてココアを作るなどがおすすめです。

ココアを飲むときの注意点

ココアを口にする際には、いくつか覚えておくべき注意点があります。ココアを摂取する際には、以下の注意点を押さえておきましょう。

砂糖入りのものはむし歯になるリスクがある

スーパーなどでよく目にする調整ココアは、砂糖を加えている商品がほとんどです。砂糖入りのココアはむし歯菌の増加を促し、口内の健康を損ねるおそれがあります。
砂糖が含まれている調整ココアを飲んだあとはブラッシングを行いましょう。隅々までていねいにブラッシングすることで、むし歯や歯周病リスクを軽減できます。また、市販のココアを購入する際には、ポリフェノールなど各成分の含有量もチェックしましょう。

甘みを加える際はハチミツを使用する

ピュアココアはカカオの粉末そのままのため、苦みがあるので飲みづらい方も多いでしょう。甘みを加えたいときは、砂糖の代わりにハチミツがおすすめです。ハチミツは砂糖よりも20%ほどカロリーが低く、ビタミンも豊富に含まれ保湿や殺菌効果も期待できます。
むし歯や歯周病予防の効果を得られる点も魅力です。ハチミツにはマヌカハニーをはじめ、アカシア花ハチミツやミカン花ハチミツなどさまざまな種類があります。中でも、マヌカハニーには、むし歯菌や歯周病菌の増殖を抑える作用、プラークの石灰化を遅らせ歯石を作りにくくさせる効果もあります。
はちみつが砂糖よりカロリーが低いとはいえ、飲みすぎは健康を損ねるリスクがあるため注意しましょう。また、乳幼児にははちみつを与えないようにしましょう。乳幼児がハチミツを口にすると乳児ボツリヌス症にかかるおそれがあります。

こまめに摂取する

ココアに含まれている成分の多くは、体内に長く留めておけません。そのため、少量ずつこまめに摂取することをおすすめします。ただ、砂糖が含まれている調整ココアを頻繁に飲むと、摂取カロリーが増えすぎるおそれがあります。
こまめに摂取するには、飲むだけでなく工夫をしてみましょう。たとえば、パンにかける、ヨーグルトにトッピングするなどです。いろいろな方法を試しつつ、好みの取り入れ方を見つけてみましょう。

ココアを楽しみながら健康に役立てましょう

ココアは美味しいだけでなく、むし歯や歯周病の予防、口臭の改善、リラックス効果、アンチエイジング効果などさまざまな効果を得られます。牛乳を混ぜる、きな粉を入れるなど工夫すると、効果をプラスして同時に得ることができます。色々な取り入れ方でココアを楽しみつつ健康に役立ててみましょう。

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