【ヘルシーレシピ】10月が旬の野菜・果物は健康づくりや美容にぴったり!栄養とおすすめ秋レシピ【管理栄養士監修】

【ヘルシーレシピ】10月が旬の野菜・果物は健康づくりや美容にぴったり!栄養とおすすめ秋レシピ【管理栄養士監修】

この記事では、10月が旬の野菜・果物の栄養価や特徴について解説します。簡単レシピも紹介しています。

               
涼しさを感じるようになる10月は、秋の食材が次々と旬を迎えます。なかでもにんじん、里芋、梨は、健康づくりや美容に欠かせない働きを持つ栄養素や成分が豊富です。
この記事では、10月が旬の野菜・果物の特徴や栄養素について解説します。また、秋が旬の食材を使ったおすすめレシピも紹介します。

β-カロテン含有量がトップクラス「にんじん」

にんじんは1年を通して出回っていますが、本来の旬は秋から冬です。秋のにんじんは身が引き締まっており、甘さを感じられるのが特徴です。

にんじんはずっしりと重くてみずみずしく、表面にツヤがあるものを選びましょう。茎の付け根が細いものは、甘いにんじんのサインです。

栄養素

にんじんの特徴的ともいえる栄養素にβ-カロテン(7600 μg/100 g ※β-カロテン当量)があり、野菜のなかでもトップクラスの含有量です。

にんじんは英語で「キャロット(carrot)」ですが、これが「カロテン(carotene)」の名前の由来となっているほどです。

ほかにも食物繊維(2.7 g/100 g)が豊富で、カリウム(300 mg/100 g)、葉酸(23 μg/100 g)なども含まれています。

期待される効能

にんじんに含まれる栄養素には、下記の効能が期待されています。

β-カロテン:抗酸化作用

にんじんに含まれるβ-カロテンには、高い抗酸化作用があることが知られています。

抗酸化作用とは、体内の過剰な活性酸素の働きを抑えたり、取り除いたりする作用のことです。過剰な活性酸素により細胞が傷つくと、老化、がん、免疫機能の低下、動脈硬化などの原因となることが知られています。

健康づくりや美容に、抗酸化作用を持つβ-カロテンが役立ってくれるでしょう。

不溶性食物繊維:腸内環境を整える

にんじんに含まれる不溶性食物繊維には、腸内環境を整える働きが期待できます。

不溶性食物繊維は便の材料となり、腸を刺激して排便をスムーズにしてくれます。

おすすめの調理法

にんじんのβ-カロテンは脂溶性であり、油と一緒に摂ることで吸収率が高まります。β-カロテンをムダなく摂りたい場合は、油と一緒に炒めたり、脂質を含む肉や魚と組み合わせたりすると良いでしょう。

また、食物繊維をさらに摂りたい場合は、にんじんを皮ごと食べるようにしましょう。にんじんの皮は薄く、食べても問題ありません。きんぴらやスープ、煮物など、皮ごと調理してみましょう。

ぬめり成分に注目「里芋」

里芋の旬は、10〜12月の秋から冬にかけてです。里芋は長期保存できるため1年中出回っていますが、旬の新鮮な里芋は風味がよく、旬の味わいを楽しめます。

里芋は表面が湿っており、縞模様がはっきり出ているものがおいしい証拠です。ずっしりと重みがあって硬さを感じ、身がしまったものを選びましょう。

栄養素

里芋には、鉄(0.5 mg/100 g)や葉酸(30 μg/100 g)などの栄養素のほかに、カリウム(640 mg/100 g)が豊富です。

また、里芋のぬめり成分であるガラクタン、グルコマンナンなどの水溶性食物繊維(0.8 g/100 g)には、さまざまな健康効果が期待されています。

芋類である里芋(53 kcal/100 g)はカロリーが高いイメージがあるかもしれませんが、芋類のなかでは低カロリーです。里芋のカロリーはじゃがいも(59 kcal/100 g)、長芋(64 kcal/100 g)に比べると低く、さつまいも(126 kcal/100 g)に比べると半分以下のカロリーです。

期待される効能

里芋に含まれる栄養素や成分に期待される効能を見てみましょう。

カリウム:むくみや高血圧を予防

カリウムはむくみや高血圧予防に役立つ栄養素です。カリウムは、むくみ、高血圧の原因となるナトリウムを排出する働きがあります。

水溶性食物繊維:生活習慣病を予防

里芋のぬめり成分であるガラクタン、グルコマンナンは、水溶性食物繊維の一種です。

水溶性食物繊維には、食後の血糖値の急上昇を抑える働きや、悪玉コレステロールを減らす働きが期待されています。

また、腸内で善玉菌を増やすのをサポートしてくれるため、腸活にも役立つ成分です。

おすすめの調理法

カリウムは水に流れ出やすいため、茹でると減ってしまうおそれがあります。カリウムをムダなく摂りたい場合は、蒸したり電子レンジ調理をしたりしてみましょう。

また、腸内で善玉菌として働く乳酸菌を含む食べ物と組み合わせるのもおすすめです。里芋に含まれる水溶性食物繊維を合わせて摂ることで、効率的に腸内環境を整えられます。ヨーグルト、味噌、キムチ、チーズなどと組み合わせてみましょう。

美容にうれしい効果を期待「梨」

梨の旬は、8〜10月頃です。時期によって出回る品種が異なるため、旬の時期を通してさまざまな味わいを楽しめます。

梨は形がきれいで丸みがあり、重量感のあるものを選びましょう。皮が張っているものは、おいしい証拠です。

栄養素

梨にはアルブチン、クロロゲン酸などのポリフェノールや、ソルビトールなどの特徴的な成分が含まれています。

ほかにも、カリウム(140 mg/100 g)、食物繊維(0.9 g/100 g)など、健康づくりや美容に欠かせない栄養素や成分が豊富です。

期待される効能

梨に含まれる成分に期待される効能について、詳しく解説します。

ポリフェノール:美容効果を期待

梨のポリフェノールの多くは、アルブチンとクロロゲン酸です。抗酸化作用により、生活習慣病の予防や、肌のハリやツヤなどの美容に関する効果が期待できます。

また、梨などから抽出されたアルブチンは、美白目的で化粧品に配合されることがあり、シミを防ぐ作用が期待されています。

ソルビトール:むし歯になりにくい・太りにくい

ソルビトールとは糖の一種であり、果物のなかでも特に梨に多く含まれています。

ソルビトールはむし歯菌のエサになりにくく、むし歯になりにくい糖として知られています。また、血糖値を上昇させず、エネルギーになりにくい性質があるため、太りづらいというのも魅力的な点です。

おすすめの調理法

梨に含まれるカリウムやポリフェノールは、水に溶け出てしまいやすい性質があります。梨の変色防止で水にさらすことがありますが、これらをムダなく摂りたい場合は、水にさらさないようにしましょう。

10月が旬の食材を使った「里芋とチーズのスコップコロッケ」のレシピ

10月が旬の里芋を使った「里芋とチーズのスコップコロッケ」のレシピを紹介します。

旬の里芋がクリーミーな味わいになり、サクサクとした衣の食感も楽しい1品です。普通のコロッケのように、丸めたり揚げたりしないので簡単に作れます。

里芋の下処理には電子レンジを使い、簡単にできるだけでなく、カリウムをムダなく摂れるように工夫しています。また、揚げないのでヘルシーに仕上がるのもうれしいポイントです。

さらに、クリームチーズと粉チーズを使い、骨や歯に良いカルシウムをプラスしています。

<材料>(2人分)調理時間:20分

  • 里芋:300 g
  • 玉ねぎ:1/4個
  • 合いびき肉:100 g
  • クリームチーズ:2切れ
  • サラダ油:適量
  • 牛乳:大さじ2
  • コンソメスープの素(顆粒):小さじ1
  • 塩:少々
  • こしょう:少々
  • (A)パン粉:大さじ3
  • (A)オリーブ油:大さじ1
  • (A)粉チーズ:小さじ2
  • パセリ(乾):適量

<作り方>

  1. 里芋はよく洗い、水気がついたまま皮ごと耐熱ボウルに入れます。ラップをし、電子レンジ(600W)で約8〜9分、里芋がやわらかくなるまで加熱します。
  2. 1の粗熱が取れたら皮を剥き、マッシャーなどでつぶします。
  3. 玉ねぎはみじん切りにします。
  4. フライパンにサラダ油を入れ中火で熱し、3とひき肉を炒めます。ひき肉の色が変わったら塩、こしょうを加えて火を止めます。
  5. 4のフライパンに2、手でちぎったクリームチーズ、牛乳、コンソメスープの素を加えて混ぜ合わせます。味を見て足りないようであれば塩、こしょうを加えて、耐熱容器に入れます。
  6. 5に混ぜ合わせた(A)を載せ、オーブントースターで焼き色がつくまで5分ほど焼き、パセリを散らします。

<ポイント>

クリームチーズはベビーチーズ(2切れ)やピザ用チーズ(1枚)でも代用できます。

10月が旬の食材で、健康づくりや美容対策を

10月が旬のにんじん、里芋、梨は健康づくりや美容にぴったりの食材です。これから寒くなる季節に備えて、栄養豊富な旬の食材をたくさん取り入れましょう。

執筆者:広田千尋さん(管理栄養士)

病院、保育園、保健センターで13年にわたり幅広い年代の栄養サポートに携わる。
現在はフリーランスの管理栄養士として、コラム執筆のほか、身近にある材料で栄養満点なレシピの提案などを行っている。
ホームページ>
https://hirotachihiro.com/
Instagram>
https://www.instagram.com/chihiro_eiyo/

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