【ヘルシーレシピ】1月が旬の食材は健康づくりや腸活に!効能や簡単レシピ【管理栄養士監修】

【ヘルシーレシピ】1月が旬の食材は健康づくりや腸活に!効能や簡単レシピ【管理栄養士監修】

この記事では、1月が旬の食材の栄養価や効能を解説します。最後には、旬の食材を楽しむ簡単レシピを紹介します。

               
1月が旬の水菜、大根、みかんは、栄養価が高く食物繊維が豊富なため、健康づくりや腸活にぴったりの食材です。寒さに耐えるために甘みを蓄えており、味わいが良いのもうれしいポイントです。

カルシウム含有量が優れている「水菜」

水菜の旬は12〜3月頃の冬です。水菜は1年を通して出回っていますが、冬は寒さによってやわらかくなり、風味が増しておいしくなります。

水菜は緑色が鮮やかで、葉先が乾燥しておらず、みずみずしいものが新鮮な証拠です。茎が白く傷がなく、持ったときに重みを感じるものを選びましょう。

栄養素

水菜は鉄(2.1 mg/100 g)、ビタミンA(110 μg/100 g)、ビタミンE(1.8 mg/100 g)、食物繊維(3.0 g/100 g)などの栄養素を含みます。

水菜は野菜のなかでも栄養素の含有量が優れており、カルシウム(210 mg/100 g)、ビタミンC(55 mg/100 g)、葉酸(140 μg/100 g)なども豊富です。

特に水菜のカルシウム含有量は、ほうれん草(49 mg/100 g)の約4.3倍、小松菜(170 mg/100 g)の約1.2倍の含有量です。

期待される効能

水菜に含まれる栄養素は、下記の働きがあります。

カルシウム:丈夫な骨や歯を作る

水菜に含まれるカルシウムは、骨や歯を作る材料となります。子どもは強い歯や骨を作るために、大人や高齢者は骨粗しょう症予防に欠かせません。

日本人の平均的な摂取量は不足気味のため、水菜のようなカルシウムの豊富な食材を積極的に取り入れることが大切です。

葉酸:体の成長に必要・貧血を防ぐ

葉酸はDNAの合成に欠かせないビタミンであり、体の発育をサポートしてくれます。特に妊娠中や成長期に不足することなく摂りたい栄養素です。

また、ビタミンB12とあわせて正常な赤血球を作るのに欠かせず、貧血を防ぐ役割もあります。

おすすめの調理法

水菜に含まれるビタミンCや葉酸などの水溶性の栄養素は、水に長くさらしたり長時間茹でたりすると、流れ出てしまいます。ムダなく摂りたい場合は生で食べたり、サッと加熱したりするようにしましょう。

また、水菜に含まれる鉄は動物性タンパク質と組み合わせると吸収されやすくなります。鉄を効率的に摂りたい際は、卵、肉、魚などと組み合わせて食べましょう。

葉までムダなく食べたい「大根」

大根の旬は、12〜2月にかけてです。通年出回っていますが、旬は寒さによって甘みが増し、辛みが少ないのが特長です。

おいしい大根を選ぶなら、表面にツヤとハリがあるもので、ひげ根の少ないものにしましょう。葉がついているものは、葉がみずみずしく、葉先までピンと張っているものが新鮮です。

栄養素

大根はカリウム(230 mg/100 g)や食物繊維(1.3 g/100 g)などの栄養素を含みます。また、イソチオシアネート、ジアスターゼといった成分も含み、健康への働きが注目されている野菜です。

さらに、大根の葉にも栄養素が豊富に含まれています。特にビタミンA(330 μg/100 g)やビタミンC(53 mg/100 g)、カルシウム(260 mg/100 g)を豊富に含むため、葉付きのものを見かけたらぜひ取り入れましょう。

期待される効能

大根に含まれる成分には、下記の効能が期待できます。

イソチオシアネート:がん予防を期待

大根に含まれるイソチオシアネートは、がん予防が期待されている成分です。イソチオシアネートは大根の辛み成分であり、大根のほかにもキャベツや白菜などのアブラナ科の植物に多く含まれています。

イソチオシアネートは発がん物質の排出を高めるとされ、特に肺がんのリスクを低下させる可能性があるとされています。

ジアスターゼ:消化を助ける

大根には消化酵素であるジアスターゼ(アミラーゼ)が含まれており、でんぷんの消化を助ける働きが期待できます。

消化不良や胃もたれした際に取り入れると良いでしょう。

おすすめの調理法

イソチオシアネートは大根の先端に多く含まれ、大根を切ったりすりおろしたりした際に作られます。よりイソチオシアネートを摂りたい場合は、大根の先端部分を大根おろしにすると良いでしょう。

また、消化を助けるジアスターゼは、熱に弱い性質があります。ジアスターゼの働きを期待したい際は、生で食べたり、サッと加熱したりして食べるようにしましょう。

古くから日本人の健康を支える「みかん(温州みかん)」

みかんは小型の柑橘類の総称ですが、一般的には「温州(うんしゅう)みかん」を指しており、旬は12〜3月の冬です。

同じくみかんの一種である、いよかん、ぽんかん、はっさく、しらぬい(でこぽん)なども冬から春にかけて旬を迎えますが、品種によって若干異なります。

みかんは、皮の色が濃く鮮やかで、ずっしり重たいものがおいしい証拠です。皮にハリとツヤがあり、皮がふかふかしていないものは新鮮なみかんです。

栄養素

みかんにはカリウム(150 mg/100 g)、ビタミンC(32 mg/100 g)などの栄養素が含まれ、手軽な栄養補給にぴったりの食べ物です。

ほかにも、β-クリプトキサンチン(1,700 μg/100 g)や食物繊維(1.0 g/100 g)が豊富に含まれます。

みかん1個(100 g)あたりのカロリーは49 kcal、炭水化物は12.0 gです。同量のバナナ(93 kcal・炭水化物22.5 g)に比べるとヘルシーであり、ダイエット中の間食にぴったりです。

期待される効能

みかんに含まれる栄養素に期待できる効能を見てみましょう。

β-クリプトキサンチン:がん・骨粗しょう症予防を期待

β-クリプトキサンチンはカロテノイドの一種で、みかんに多く含まれている色素成分です。

抗酸化作用が高いこと、ほかのカロテノイドに比べると吸収されやすく体内に長くとどまることから、がん予防をはじめとする、さまざまな健康効果が期待されています。

ほかにも、β-クリプトキサンチンは骨代謝の働きを助けて、骨粗しょう症の予防や、歯周病の予防にも役立つのではないかとして、研究が進められています。

食物繊維(ペクチン):腸内環境を整える

みかんに含まれる水溶性食物繊維であるペクチンは、腸内環境を整える働きがあります。水溶性食物繊維は腸内で善玉菌のエサとなり、善玉菌が活動しやすい環境を作ってくれます。

ほかにも、糖や脂質の吸収を妨げるため、生活習慣病予防にも不足することなく摂りたい成分です。

おすすめの食べ方

みかんに含まれるペクチンは、薄皮や白いスジの部分に豊富に含まれています。ペクチンを効率的に摂りたい場合は、白いスジは取らずに、薄皮ごと食べるようにしましょう。

また、みかんの適量は1日あたり2個(約200 g)ほどです。ヘルシーで体に良いからといってたくさん食べると、カロリーや炭水化物の摂りすぎにつながってしまいます。適量を楽しむようにしましょう。

1月が旬の食材を使った「大根と水菜のシャキシャキじゃこサラダ」のレシピ

1月が旬の大根と水菜を使った「大根と水菜のシャキシャキじゃこサラダ」のレシピを紹介します。

旬の大根と水菜は、生で食べると甘みとやわらかさを楽しめるだけでなく、水溶性の栄養素をムダなく摂れます。

カルシウムが豊富な水菜にじゃこを加えて、さらにカルシウムを強化しています。よく噛んで食べられるため、歯と口の健康づくりにもぴったりです。

<材料>(2~3人分)調理時間:10分

  • 大根:4 cm
  • 水菜:1~2株
  • ちりめんじゃこ:大さじ2
  • いりごま(白):大さじ1
  • (A)ポン酢:大さじ1
  • (A)めんつゆ(3倍濃縮):大さじ1
  • (A)ごま油:大さじ1/2

<作り方>

  1. 大根は千切りにします。水菜は3〜4 cm幅に切ります。
  2. 1とちりめんじゃこ、いりごまをサッと混ぜ、食べる直前に(A)をかけます。

<ポイント>

温かく食べたい場合は、2の工程の後、電子レンジ(600W)で1〜2分加熱してください。栄養素をムダなく摂りたい場合は火を通しすぎずに歯ざわりが残る程度に加熱して、食感を楽しみましょう。

旬のみずみずしい食材で健康づくりを

1月が旬の食材は、寒さに負けないように甘みを蓄えているものが多く、みずみずしさも特徴です。旬の食材を積極的に取り入れて、健康づくりや腸活に役立てましょう。
【参考】
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年
国立研究開発法人国立がん研究センター「アブラナ科野菜と肺がんとの関連について

執筆者:広田千尋さん(管理栄養士)

病院、保育園、保健センターで13年にわたり幅広い年代の栄養サポートに携わる。
現在はフリーランスの管理栄養士として、コラム執筆のほか、身近にある材料で栄養満点なレシピの提案などを行っている。
ホームページ>
https://hirotachihiro.com/
Instagram>
https://www.instagram.com/chihiro_eiyo/

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