セルフホワイトニングとは? そのメリット・デメリットと実施後の注意点

セルフホワイトニングとは? そのメリット・デメリットと実施後の注意点

(2024年3月6日更新)
セルフホワイトニングとは、歯科医院以外で行うホワイトニングのこと。美容サロンや自宅などで行われることが多いです。本記事ではセルフホワイトニングについて、歯が着色する原因や着色を防ぐために気を付けたいことなどを解説します。歯の着色汚れやセルフホワイトニングについて気になる人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

               

セルフホワイトニングとは

セルフホワイトニングを行う施設が増えていますが、セルフホワイトニングについてあまりよく知らないという人も多いのではないでしょうか。まずはセルフホワイトニングとは、メリットやデメリット、行った後に気を付けたいことなどを解説します。  

歯科医院以外で行われるホワイトニング方法

歯科医院で行われるホワイトニングをオフィスホワイトニング、歯科医院以外のエステや美容サロン、自宅で行われるホワイトニングをセルフホワイトニングと言います。
歯科医院では過酸化水素を配合した薬液を用いたホワイトニングを行いますが、セルフホワイトニングは医療行為ではないため、そのような薬液や歯科医院で用いるような医療機器などは使用できません。またセルフホワイトニングを行うスタッフは、医療資格を持っていないため、決められた手順に従い、自分自身でホワイトニングを行うのが一般的です。

セルフホワイトニングのメリット・デメリット

セルフホワイトニングは歯の表面の汚れ(ステイン)を落とす、自費負担のホワイトニングです。医療行為ではないため、保険対象外になります。

メリット:価格が安価

セルフホワイトニングのメリットは価格です。
施設により料金は異なりますが、費用の目安は1回3,000~5,000円程度です。
歯科医院で行うホワイトニングと比べると比較的安価な場合が多いです。

デメリット:効果が弱い

セルフホワイトニングは医療行為ではなく、過酸化水素を使えません。
そのため、歯の表面の汚れしか落とせません。
元から歯が黄ばんでいる人や加齢によって歯が変色した人は、効果を得られない場合もあります。
また、自分での作業になるため、うまく操作ができないと効果にムラが出たり、本来の効果が発揮できなかったりするおそれもあります。

セルフホワイトニングの方法

セルフホワイトニングの方法は施設によって異なりますが、ここでは基本的なセルフホワイトニングの流れや方法を紹介します。

1. まずカウンセリング行い、その後自分で歯磨きをする。
歯間や歯の表面の汚れをしっかりと落とすのがポイントです。
2. 歯の表面に薬剤を塗布し、LEDを照射する。
薬剤は均一に塗りましょう。照射中に痛みがある場合は、すぐにスタッフに相談をしてください。
3. 2で塗布した薬剤を拭き取る、または水でゆすぐ。
薬剤の落とし方は施設によって異なります。事前に確認しておきましょう。
​4. 2と3の手順を複数回繰り返し、最後にもう一度歯磨きをして、口をゆすいだら完了。

セルフホワイトニング後に気を付けること

ホワイトニングではペリクルという歯の皮膜を着色汚れと一緒に取り除きます。つまりホワイトニング後は、歯の表面が一枚はがれてエナメル質がむき出しになっている状態です。ペリクルが再生される時間は12~48時間。その時間内は着色しやすくなっているので、色の濃い食べ物やポリフェノール成分のものは避けた方が良いです。

また、ペリクルがはがれた状態の歯に刺激を与える恐れがあるため、酢や柑橘系が原料のドレッシング、ビタミンCを含んだ栄養ドリンク、炭酸飲料などの酸性食品の摂取にも気を付けましょう。  
<SillHa.com編集部より>
歯科医院では、専用の薬剤を用いて医療従事者によるホワイトニングが行なえます。また、歯科医院の指導の元、専用の薬剤を使いながら自宅で取り組めるホワイトニングもあります。
詳しくは次の記事をご覧ください。

歯が着色や変色をする原因

歯は飲食によって着色しますが、老化やむし歯が原因で歯が着色することもあります。ここでは歯が着色する原因を詳しく解説します。

飲食

歯の着色は食品に含まれる色素やタバコのヤニなどが唾液を介して歯の表面に付着することによって生じます。例えば色の濃い食べ物(醤油、味噌、ソース、タレ、緑黄色野菜など)は唾液に色が移りやすく、その唾液の色が歯を着色してしまうのです。色の濃い食べ物以外にもポリフェノールを多く含む赤ワインや、カカオマスポリフェノールという成分が含まれているチョコレートやカカオなども着色しやすいです。また、お茶やコーヒーに含まれるタンニンもポリフェノールの一種で「渋」と呼ばれる成分で歯を着色する恐れがあります。豆腐や豆乳、納豆などに含まれるイソフラボンもポリフェノールの一種で歯が黄ばむ原因とされています。  歯に着色をしてしまわないよう、食事をしたら早めに歯磨きをして、予防しましょう。

加齢

加齢に伴って、歯は内部の象牙質が褐色に変色します。また歯の表面を覆っているエナメル質も、歳を重ねるごとに摩擦し、薄くなっていきます。これにより象牙質が透けて見えるようになり、歳を取ると歯が黄褐色に変色していくのです。

むし歯

むし歯によって歯が黒く変色することもあります。ですが初期のむし歯の場合は、歯の表面が脱灰しホワイトスポットができます。脱灰とは歯の主成分であるカルシウムやリンが歯から溶け出すことで、ホワイトスポットとは歯の表面の一部が周囲の歯よりも明らかに、斑点上に白くなっている部分のことです。

ホワイトスポットが再石灰化している時に色素が取り込まれると、茶色いシミのようになります。そしてホワイトスポットが進行すると穴が空き、むし歯になるのです。さらにむし歯が進行すると、歯の神経が壊死して茶色っぽくなってしまいます。

抗生物質

歯の着色原因は、抗生物質の場合もあります。テトラサイクリン系と呼ばれる系統の抗生物質は、歯の着色を引き起こす可能性があります。

歯の着色を防ぐために気を付けたいこと

歯の着色をできるだけ防ぐためには、着色しやすい飲食などに気を付けることが大切です。ここでは歯の着色を防ぐために気を付けたいことを紹介します。

着色しやすい食事の後はケアをする

着色しやすいものを飲食した後は、ホワイトニング用の歯磨き剤などを使用して歯磨きをしましょう。
コーヒーやお茶など、着色の恐れがある飲み物を飲んだ後もできるだけうがいをしたり、口をゆすいだりして、しっかりとケアしましょう。

口内が乾燥しないように気を付ける

唾液には、歯の汚れを洗い流す働きがあります。そのため唾液の分泌量が少なく口内が乾いている状態だと、食べ物や飲み物の色が歯の表面に停滞する可能性が高まります。また唾液の分泌が減少し口内が乾燥すると、むし歯菌や歯周病菌も増加しやすくなります。これらを防ぐためにも、口内が乾燥しないように気を付けましょう。

歯の表面を傷付けないように磨く

歯磨き粉に含まれている研磨剤には、歯の表面に付いている着色成分を落とす作用があります。しかし、ごしごしと強い力で歯を磨いてしまうと、歯の表面に細かな傷がつき、着色のリスクを高めてしまいます。歯磨きは力を入れすぎず小刻みに動かすのがポイント。力任せに歯磨きをしないように気を付けましょう。

定期的に歯科医院で検診をする

自身の歯の着色に気づかないこともあります。そのため定期的に歯科医院で検診を受けることも大切です。検診時には歯のクリーニングをしてもらいましょう。歯垢や歯石、着色などを除去してくれます。また、自覚症状のない初期のむし歯なども見つけてくれます。歯の定期検診は2~3ヵ月ごとに通うのが理想です。あわせてオーラルケアは、自分の今の口内環境に合わせたケアや予防をすることが重要です。そこで注目したいのが、「唾液検査」。唾液の成分や菌の活性度など調べることで、歯と歯ぐきの健康、口内の清潔度など、自分の今の口内環境がわかります。

自分に合ったホワイトニングでキレイな口元になろう

セルフホワイトニングは歯科医院で施術するホワイトニングよりも比較的安価に行えます。ただし、セルフホワイトニングはあくまでも自分で行なうホワイトニング。しっかりとホワイトニングを行いたい場合は専門の歯科医院にご相談することをオススメします。また、ホワイトニング後の歯は着色しやすくなっているので、色の濃い調味料や大豆製品、ポリフェノールを含んだ飲食類には十分に気を付けてください。そして、定期的に歯科医院で口内のチェックをしてもらうことも大事ですね。

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