水分をいくら飲んでも喉が渇く8つの原因を紹介!対処法も

水分をいくら飲んでも喉が渇く8つの原因を紹介!対処法も

(2023年5月31日公開)
水分をいくら摂っても喉が渇く場合、何か体の調子がおかしいのではと不安になってしまいますよね。喉が乾く原因は、体の水分量が減るだけではありません。他にもさまざまなことが影響して喉の渇きを引き起こしている場合があります。この記事では、喉が渇く原因と対処法をご紹介します。

               

水分をいくら飲んでも喉が渇く8つの原因

飲み物をいくら飲んでも喉が渇くのは、体が水分不足になっていたり、唾液がうまく分泌されていなかったりすることが主な原因です。しかし、その他にも喉が渇く原因にはさまざまなことが考えられます。詳しくご紹介いたします。

【原因1】加齢

加齢によって唾液の分泌が少なくなり、喉の渇きを感じていることが考えられます。年齢が大きくなると共に自律神経の働きが徐々に低下していき、それに伴って唾液の分泌の働きも弱まるからです。
その他にも加齢によって、腎臓の働きが弱まり水分をうまく取り込めなくなっていることも考えられます。日頃から意識して水分を摂取することが大切です。

【原因2】ホルモンバランスの乱れ

生理期間中や妊娠中などはホルモンバランスが乱れます。生理中は体の必要な場所に水分を蓄えようとするため、いつもより喉の渇きを感じるようになります。また妊娠中は体内の血液量が増えたり、胎児の発育に多くの水分を必要としたりすることから、体内の水分量が不足するため、普段よりも喉が渇きやすくなります。
一気に水分を摂取するとむくみの原因ともなるため、小分けにしてこまめに水分補給しましょう。

【原因3】ストレスや緊張

ストレスや緊張を感じると、交感神経が働き水分量の少ないネバネバの唾液が分泌されます。そのため喉が渇いたように感じます。しかも、水分不足になるとアドレナリンの働きが活発化され、さらにストレスを感じさせます。つまり、ストレスと水分不足はマイナスの相乗効果を招きます。
ストレスを溜め込まず、水分補給をしっかり摂ることで解消が期待できます。

【原因4】体の水分の偏り

体の水分が不足すると、水分を補うために喉の渇きを感じます。運動によって大量に汗をかいた時に喉が乾くのは、水分摂取を促しているためです。
また、何らかの原因で体内の水分に偏りが発生した場合にも喉の渇きを感じます。たとえば、水分が全身に行き渡らずむくみが生じる、お腹をくだす、などが該当します。これらは、胃腸機能の低下や冷えなどが原因と考えられるため、少量ずつこまめに水を飲み、冷たい飲み物は避けるなどの工夫をして水分を摂取することが大切です。

【原因5】アルコールの過剰摂取

アルコールには利尿作用があるため、摂取をすると体の水分が排出されます。また、アルコールの分解にも水分が必要とされます。そのため、過剰にアルコールを摂取することで、体の水分量が減少してしまい、喉の渇きを引き起こします。アルコールを摂取する際には過剰摂取は避け、合わせて水を飲むようにして、水分補給をしっかり行いましょう。

【原因6】塩分の過剰摂取

塩分の過剰摂取も喉の渇きの原因となります。スポーツドリンクなど塩分が含まれている飲み物は、汗をかいたときに失われたミネラル分と水分の補給に推奨されていますが、過剰に摂取するとかえって喉の渇きを感じてしまうようになるかもしれません。塩分摂取の1日の適切量は、7.5g未満といわれています。過剰摂取とならないように注意し、スポーツ後など以外はこまめに摂取するとよいでしょう。

【原因7】病気

ドライマウス・糖尿病・更年期障害・シェーグレン症候群などの病気にも、喉の渇きの症状が現れます。症状に心当たりがあれば医療機関の受診を検討する必要があります。

ドライマウス

ドライマウスは、口腔乾燥症とも呼ばれ、唾液の分泌量が低下して口の中が乾燥します。ドライマウス自体が病気ではなく、ストレスや、アルコール・カフェインの過剰摂取、加齢などのさまざまな要因によって発生する症状です。ドライマウスとなる原因を明確にし、適切な対策をとる必要があります。

糖尿病

糖尿病が悪化すると口や喉が渇く症状が見られます。糖尿病には、インスリンを分泌する細胞が壊れてしまうことが原因の1型糖尿病と、遺伝的要因や生活習慣が原因でインスリンの効き目が悪くなる2型糖尿病があります。1型糖尿病の場合はインスリンの投与が必要です。2型糖尿病の場合、食事療法や運動療法を基本として、必要に応じて薬も活用し、症状を改善していく必要があります。

更年期障害

更年期とは、閉経前後の期間のことを指します。更年期に入ると卵巣の機能が低下し、女性ホルモンの一つであるエストロゲンの量が急激に減少します。すると全身のホルモンバランスが乱れてしまい、それに伴って自律神経の働きも乱れます。更年期に起こるさまざまな症状を更年期障害と呼びます。
主な症状は、大量の発汗や、不眠、精神の不調などがあり、ドライマウスも含まれます。ドライマウス対策には、こまめな水分補給や、唾液分泌を促進するための唾液腺マッサージなども効果的です。

シェーグレン症候群

シェーグレン症候群は、自己免疫疾患の一種であり、涙や唾液を生成する組織に炎症が発生し、その生成を妨げてしまう病気です。代表的な症状として、ドライアイやドライマウスがあります。シェーグレン症候群の治療法は確立されていないため、症状を緩和させる治療法が中心となります。

【原因8】薬の副作用

喉が渇く原因には、薬の副作用も考えられます。副作用に喉の渇きがある薬には次のようなものがあります。

●    抗アレルギー剤
●    高血圧の薬
●    一部の胃薬 など

喉の渇きの原因となる薬はさまざまあり、市販されている医薬品であっても、副作用の症状として口や喉の渇きについて記載されている薬があります。薬を服用している場合には、病院で相談してみるとよいでしょう。

水分をいくら飲んでも喉が渇く理由

そもそも、なぜ喉が渇くのでしょうか。そのメカニズムをご紹介します。
体の水分量が低下したり、血液の浸透圧が上昇したりすると、口渇中枢に信号が伝わります。口渇中枢に信号が伝わると、水分を摂取させるために、喉の渇きを感じるようになります。
汗をかいて体内の水分が減少すると体内の浸透圧が変化し、喉の渇きが誘発されます。
また塩辛い料理を食べると体内の塩分濃度を薄めるために水分が必要とされ、喉の渇きが誘発されます。

喉が渇いたときの対処法

いくら水分を摂っても喉が渇く場合は、水分摂取の仕方に一工夫を加えるといいかもしれません。喉が渇いたときの対処法についてご紹介します。飲料を飲む以外の水分の摂取方法も合わせてご紹介します。

こまめな水分補給を行う

水分は、喉が渇いたときに一気に飲むのではなく、コップ1杯程度の水を、間隔を空けてこまめに飲むようにしましょう。一気に水分を取っても一度に吸収ができないためです。喉が渇く前に意識的に水分を摂ることがおすすめです。

加湿器を設置する

室内が乾燥していると、喉も乾燥します。加湿器を使うと、湿度の高い空気の中で呼吸ができるため、喉の乾燥を防げます。室内の適切な湿度は、40〜60%ほどといわれています。低すぎる場合には喉が乾燥しやすくなりますが、高すぎても雑菌が繁殖しやすくなるため、適度な湿度を保つようにしましょう。

食事を見直す

食事を見直すことも喉の渇き対策となります。水分は飲み物だけでなく食事からも摂取できます。果物や野菜は水分を多く含むものが多いため、食事の際に摂取すると必要な水分量も効率良く補えます。
また糖分や塩分の摂りすぎは、喉の渇きにも影響します。料理や飲み物に含まれる糖分や塩分の量に注意し、栄養バランスのとれた食事を心がけましょう。

温かい飲み物を摂取する

温かい飲み物を摂取することも喉の渇きを解消できる方法です。冷たい飲み物を摂取すると胃腸を冷やしてしまい、その働きを弱めてしまいます。常温から65℃くらいまでの温度が適温となります。あまり熱い飲み物は、反対に胃腸の働きを弱めるため逆効果となります。

ストレスを解消する

ストレスを感じると交感神経が活発になり、唾液の分泌量が減って口の中が渇きます。そのため、ストレスを解消することも喉の渇きを解消する効果的な方法です。ストレスの原因を解決することは難しいかもしれませんが、良質な睡眠や軽い運動もストレス解消に効果的といわれています。睡眠時間を決めてぐっすり眠る、ストレッチをするなど、ストレスを解消できるような取り組みを生活習慣に取り入れてみましょう。

喉が渇いたときに避けるべき行為

最後に、喉が渇いたときに避けるべき行為についてご紹介します。

アルコールやカフェインの摂取

喉の渇きを感じる時は、アルコールやカフェインの摂取を避けましょう。アルコールやカフェインには利尿作用があります。そのため、摂取しすぎると利尿作用が働き、体の水分が排出されてしまいます。したがって、喉が渇いたからといってビールやコーヒーを飲むことは逆効果となります。
日頃から、アルコールやカフェインの過剰摂取は避けて、もしこれらを摂取するときには一緒に水も飲むようにするとよいでしょう。

塩分や糖分の摂りすぎ

塩分や糖分の摂りすぎに注意します。
塩分や糖分を摂取するとそれらの血中濃度が上昇します。すると、体は濃度を薄めようとするため、水分を欲します。また、血液の浸透圧の上昇に合わせて、尿の量が増えて体内から水分が排出されます。この水分不足を補おうとして塩分や糖分の多い飲み物を飲むと悪循環となります。喉が渇いた時には、塩分や糖分が入った飲み物を避けて水を飲むようにしましょう。

冷水を一気に飲む

冷水を一気に飲むことで、胃腸が冷やされて血流も低下し、その機能が大きく低下します。すると体液循環が悪くなり、水分が滞ります。水分が滞ると、その場所によってさまざまな症状が起こります。たとえば胃腸であれば下痢、脚であればむくみ、頭であれば偏頭痛などを引き起こすおそれがあります。また、体内に水分が循環されないため、喉の渇きもうまく解消されません。

まとめ

喉の渇きには、さまざまな原因が考えられます。そのため、適切な対処法も水分補給だけではありません。まずは原因を探り、避けるべき行為に注意して原因に合わせた対処をしましょう。
喉の渇きの原因が、病気の場合もあります。喉が渇く原因が不明な場合、適切な対処をしても喉の渇きが解消されない場合には、医師に相談することを検討してください。

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