ホームホワイトニングとは? 効果や持続期間、メリット・デメリットなど徹底解説

ホームホワイトニングとは? 効果や持続期間、メリット・デメリットなど徹底解説

この記事では、ホームホワイトニングの効果と持続時間、費用の目安、メリット・デメリット、注意点を解説します。

               
春は新しい出会いが多い季節です。新生活が始まるにあたり、ホワイトニングで歯を白くしたいという方もいるのではないでしょうか。ホームホワイトニングは、自宅で自分のペースで行えるため、忙しい中でも取り入れやすい方法です。今回は、ホームホワイトニングの効果と持続時間、メリット・デメリット、注意点を解説します。

ホームホワイトニングとは

ホームホワイトニングとは、歯科医院に何度も通わずに自宅でできるホワイトニングです。一度歯科医院でマウスピースを作成して薬剤の処方を受ければ、自分の好きなタイミングでホワイトニングができます。薬剤の濃度が低いためオフィスホワイトニングのような即効性はありませんが、自然な仕上がりで効果が持続しやすいのがメリットです。ただし、歯科医師または歯科衛生士の指示に従って正しい方法で行わないと、思うような効果が得られないおそれがあります。

そもそもなぜ白くなるのか

ホームホワイトニングで使用する薬剤は、過酸化尿素を主成分としているものが一般的です。過酸化尿素は酸化反応の過程で過酸化水素に分解されます。分解された過酸化水素は酸素と水に変化し、このときに発生した活性酸素が歯の内部にある着色汚れを分解することで漂白効果を発揮します。

オフィスホワイトニングとの違い

オフィスホワイトニングとは、歯科医院ですべての施術を行うホワイトニング法です。高濃度の薬剤を歯に塗布し、専用のライトを照射することで歯を白くします。

オフィスホワイトニングでは、過酸化水素の濃度が30~35%前後の薬剤を使用します。過酸化水素は過酸化尿素に比べて強力な漂白作用がありますが、その分歯への刺激が強くなるため取り扱いには注意が必要です。ホームホワイトニングの場合、自宅でも安全に使用できるよう、過酸化尿素の濃度が10%以下(過酸化水素3〜4%相当)に抑えられています。

セルフホワイトニングとの違い

セルフホワイトニングは、歯科医院で行なうオフィスホワイトニングや、歯科の指導の下で行なうホームホワイトニングと異なり、自分自身で行なうホワイトニングを指します。安価にできることが大きな特徴ですが、オフィスホワイトニングやホームホワイトニングとは違って、漂白効果のある薬剤を使用しません。歯そのものを白くするのではなく、歯の表面の着色汚れを落とす効果があります。 
<セルフホワイトニングについて詳しく知りたい方は下記の記事も読んでみてください。>

ホームホワイトニングの効果

歯のトーンは歯の白さをS2~S40までの数値を表したシェードガイドという色見本を使って確認します。日本人の平均的な歯の色合いはS30~S32程度です。ホームホワイトニングでどのくらいの漂白効果を実感できるかは、使用する薬剤の濃度や歯の状態や色によって異なりますが、2週間から1か月ほどかけて2〜3程度のトーンアップが期待できます。しかし、白くできる歯の色には限界があり、効果には個人差があるため、施術前に希望する歯の白さについて歯科医師と相談することが重要です。

ホワイトニング効果が持続する期間はどれくらい?

ホームホワイトニングで効果が持続する期間は6か月〜1年程度です。一方、オフィスホワイトニングの効果は3か月〜1年程度とされています。個人差はありますが、ホームホワイトニングはオフィスホワイトニングよりも歯の白さが長持ちする傾向にあります。

ホームホワイトニングで白くできない歯

以下のような歯は、ホームホワイトニングの効果が出にくい、または出ない場合があります。

神経を取って変色した歯

神経のない歯は、歯の内部の象牙質で変色が起こっているため、歯の表面に薬剤を塗布して白くする通常のホワイトニングでは効果が期待できません。ホームホワイトニングの場合、歯の内部まで薬剤が浸透するので歯の変色をある程度改善できる可能性もありますが、それでも限界があります。

神経のない歯には、ウォーキングブリーチというホワイトニング法が有効です。ウォーキングブリーチでは、歯の内部に特殊な薬剤を入れて仮蓋をし、数日から1週間ほど放置することで、その薬剤がゆっくりと作用して歯を白くします。ウォーキングブリーチは歯科医師にしかできない治療で、1~2週間ごとに通院して薬剤を交換する必要があります。

詰め物や被せ物などの人工歯

ホワイトニングができる歯は「天然の歯」のみです。人工歯は薬剤が浸透しないため白くできません。詰め物や被せ物が変色したら、新しく作り直す必要があります。

むし歯があるとホワイトニングできない?

むし歯がある状態でホームホワイトニングを行うと、むし歯が進行するリスクや痛みやしみる症状が起きるおそれがあります。ホワイトニングを行う前に、むし歯の治療を終わらせておきましょう。

ホームホワイトニングの費用相場

ホームホワイトニングの料金相場は、マウスピースの制作が15,000~40,000円程度、薬剤(1週間分)が5,000円程度です。使用する薬剤の種類や使用本数などによって料金は変わってきます。治療期間が長くなればなるほど、その分薬剤代がかかります。

ホームホワイトニングのメリット

自宅で行うホームホワイトニングには次のようなメリットがあります。

自分のペースでできる

ホームホワイトニングは、マウスピースと薬剤を処方してもらうために、歯科医院を受診する必要があります。しかし、一度マウスピースを作成すれば、好きなときに好きな場所でホワイトニングを行えます。オフィスホワイトニングのように毎回通院する必要はありません。忙しくて歯科医院に何度も通えないという方におすすめです。

低濃度の薬剤であるため刺激が低い

日本では過酸化水素の濃度が6%を超えるホワイトニング剤は劇薬に分類されるため、歯科医院でしか取り扱うことができません。ホームホワイトニングは、オフィスホワイトニングと比べて過酸化水素の濃度が低い薬剤を使用するため、歯や歯ぐきへの刺激が低く「しみる」「痛い」といった症状が出にくいのが特徴です。歯科医師の指示に従って行えば、自分で実施するホームホワイトニングでも薬剤を安全に扱うことができるでしょう。

費用を抑えられる

オフィスホワイトニングの場合、クリニックによって異なり、20,000~70,000円程度が一般的です。ホームホワイトニングの料金はオフィスホワイトニングよりも安く設定されているため、オフィスホワイトニングと比べて費用を抑えながらホワイトニングを行えます。

色戻りしにくい

ホームホワイトニングは即効性に期待できないものの、薬剤が歯の表面から内部にじっくりと時間をかけて浸透し、漂白効果を発揮するため色戻りしにくいのが特徴です。オフィスホワイトニングは短時間で白くするため色戻りを感じやすく、ホームホワイトニングと比較すると、色戻りが早い傾向にあります。
そのため、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを併用する方法をとることもあるようです。

ホームホワイトニングのデメリット

効果が出るまでに時間がかかる

オフィスホワイトニングは即効性があり、1回の施術でもホワイトニング効果を実感できます。一方、ホームホワイトニングは即効性に欠け、効果が現れるまで2週間から1か月ほどかかるのが一般的です。

白くできる歯の色に限界がある

オフィスホワイトニングに比べて使用する薬剤の濃度が低いため、理想とする歯の白さにならない場合があります。本格的に歯を白くしたい方は、オフィスホワイトニングがおすすめです。

マウスピースの装着が負担になる

ホームホワイトニングをする際は、毎日1~2時間程度、マウスピースを装着しなければなりません。異物感が苦手な方は嘔吐反射を起こして、マウスピースを使うことが負担になる場合があります。

ホームホワイトニングの注意点

ホームホワイトニングは歯科医師・歯科衛生士の指示に従って、正しく行うことが重要です。そのことを踏まえたうえで、下記のポイントに注意しましょう。

装着時間や薬剤の量を守る

マウスピースの装着時間が短すぎると効果が得られにくく、長すぎると知覚過敏などのトラブルを引き起こすおそれがあります。また、薬剤の量を勝手に減らしたり増やしたりすると、効果が現れにくい、歯や歯ぐきにダメージを与えるなどのリスクがあります。適切な用量と時間を守ることが大切です。

濃い色の飲食物を避ける

ホームホワイトニング後2〜4時間程度は、 歯を覆うペリクルという透明な膜が剥がれて、エナメル質がむき出しになり、着色しやすい状態になっています。ペリクルが再生するまでの24~48時間は、コーヒーやカレーなどの色の濃い飲食物は避けたほうがいいでしょう。

マウスピースを清潔に保つ

使用後のマウスピースは毎回洗い、清潔に保つ必要があります。マウスピースはプラスチック製で熱に弱いため、水かぬるま湯で洗うのがおすすめです。やわらかめの歯ブラシで軽くこすり洗いした後、乾燥させて清潔な状態で保管しましょう。

ホームホワイトニングの効果を長持ちさせる方法

定期的に歯科医院でクリーニングを受ける

ホワイトニングの効果を持続させるためには、歯科医院での定期的なクリーニングが欠かせません。歯のクリーニングとは、歯垢(プラーク)や歯石、着色汚れを取り除くことで、口内環境を清潔に保つケアです。ホームホワイトニングを行う前にクリーニングを受けると、薬剤が均一に浸透しやすくなるため、より高い効果が期待できます。

喫煙を控える

タバコに含まれるタールやニコチンは歯の表面に付着して、黄ばみの原因となります。ホワイトニングをしても喫煙を続けている限り、歯の着色汚れは避けられません。効果を長持ちさせるために、ホワイトニング後は禁煙することをおすすめします。

ホワイトニング効果のある歯磨き粉を使用する

歯磨きの際に、ホワイトニング歯磨き粉を使用するのもおすすめです。ホワイトニング歯磨き粉には歯の色自体を白くする効果はありませんが、歯の表面に付着した着色汚れを落とし、黄ばみやくすみをある程度防げます。

ホームホワイトニングで自然な白さを目指そう

ホームホワイトニングは、歯科医院で作成したマウスピースと処方された薬剤を使用し、自宅で気軽にできるホワイトニングです。低濃度の薬剤を使って毎日少しずつ歯を漂白するため、自然な違和感のない白さに仕上がります。仕事や家事の合間にできるため忙しい方でも継続しやすいでしょう。歯の黄ばみや着色汚れが気になる方は、自宅で手軽に行えるホームホワイトニングを試してみてはいかがでしょうか。

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