【ヘルシーレシピ】春が旬の野菜3選!季節の恵みを堪能するレシピを試してみよう   

【ヘルシーレシピ】春が旬の野菜3選!季節の恵みを堪能するレシピを試してみよう   

(2023年3月14日公開)
春に旬を迎える食材には、食感や香りで季節を感じられるものが多いので、ぜひ味覚以外でも季節の味わいを楽しみましょう。健康な毎日を過ごすためには、食材に含まれる栄養素の特徴や逃さずに食べられる調理方法を知っておくことが大事です。この記事では、春が旬の野菜を3つ紹介し、それらに含まれる栄養素を活かしておいしく食べられる調理方法を紹介します。

               

旬のタケノコはダイエットにも最適

タケノコの旬は、3月~5月です。一般的なタケノコは孟宗竹(モウソウチク)と呼ばれる種類で、旬は3月~4月頃です。続いて、細長い淡竹(ハチク)が出回ります。淡竹の旬は、4月~5月頃です。また、西日本では孟宗竹の旬が終わった5月~6月中旬頃まで、真竹(マダケ)と呼ばれるやや苦みのあるタケノコも出回ります。

おいしいタケノコは切り口がみずみずしく、根元に赤いぶつぶつがありません。また、タケノコの先端が土から出て日光を浴びると、皮が緑色になり、硬くえぐみが出てきます。そのため、皮に湿り気があり、色が薄茶色のもの、先端が黄色く閉じているものを選びましょう。根元の赤いぶつぶつは食べられますが、ぶつぶつが小さく少ないものの方が柔らかいので、おいしいタケノコを見分けるポイントの一つになります。

野菜なのにタンパク質が豊富

タケノコの主な栄養素は、タンパク質、食物繊維、カリウム、チロシンです。

タンパク質というと、肉や魚、卵など動物性の食材をイメージしがちですが、実はタケノコにも100 gあたり3.6 gと多くのタンパク質が含まれています。肉や魚などと比べると少なく感じるかもしれませんが、カロリーが100 gあたり27 kcal程度なので、摂取カロリーを控えながらタンパク質を摂りたい人にはぴったりです。

タケノコに含まれる食物繊維は、便秘解消に役立つ不溶性で、100 gあたり2.8g とレタスの約2倍も含まれています。

カリウムの含有量も、野菜の中でトップクラスです。カリウムには、むくみの原因となる塩分や水分を体から排出する働きがあります。

チロシンは、タケノコ特有の白い粉に含まれているアミノ酸の一種です。神経伝達物質であるドーパミンの合成に必要な成分なので、見栄えを気にして取り除き過ぎないように気をつけましょう。

アク抜きは栄養素の豊富な米ぬかで

皮つきのタケノコを茹でるときは、アク抜きに米ぬかを使うやり方と、重曹を使うやり方があります。米ぬかは、ビタミンB群やビタミンE、フィチン酸などの様々な成分を含んでおり、スーパーフードとしても注目されています。ここでは、米ぬかを使った一般的なアク抜きの方法をご紹介します。

タケノコの先端の固い部分を斜めに切り落として、実の手前まで縦に切れ目を入れます。根元の方も、硬い部分は切り取りましょう。皮は硬いものだけをむいて、柔らかい皮は残しておきます。タケノコがすっぽりと入る大きさの鍋に、タケノコが少し顔を出すくらいの水を入れて、米ぬか1カップと赤唐辛子2~3本を入れて火にかけましょう。沸騰したら落し蓋をして、弱火で1時間くらい茹でます。竹串がすっと通るようになったら、火を止めてそのまま半日程度放置しておきます。そのあとは水洗いして、皮をむきましょう。

菜の花(なばな)は肌にいい成分がたっぷり

菜の花の旬は、1月~3月です。地域によって時期が異なり、最初に旬を迎えるのは収穫量日本一の千葉県産で、1月~2月頃です。続いて、2月~3月に収穫量2位の三重県産、3位の徳島県産が旬を迎えます。

実は、菜の花というのは特定の植物を指す名前ではなく、アブラナ科アブラナ属の花やつぼみ、若菜などを食べる野菜の総称です。食用、菜種油用、観賞用それぞれに合う品種が開発されており、食用の菜の花として店頭に並ぶものも地域によってさまざまです。

菜の花は、花が咲き始める前が風味も食感もベストな状態です。選ぶときは、つぼみがしっかりと閉じているものを選びましょう。

ビタミン類や鉄分も豊富 

菜の花の主な栄養素は、β-カロテン、ビタミンC、葉酸、カルシウム、鉄で、いずれもほうれん草より多く含まれています。

菜の花を含むアブラナ科の植物には、イソチオシアネートの元となる成分も豊富に含まれています。イソチオシアネートは苦味の元となる成分ですが、高い抗酸化作用や、抗がん作用などが期待される成分です。

水にさらす時間・茹でる時間に気をつけよう

菜の花のシャキッとした歯ごたえを楽しみたい時は、調理前に水にさらしましょう。ただし、せっかく豊富に含まれているビタミンCが水に溶け出してしまうので、水にさらす時間は短くすることがポイントです。

菜の花は、部位によって火の通りやすさが異なります。そのため部位ごとに切り分けて、時間差で茹でるようにしましょう。茎とつぼみ側に切り分けたら、たっぷりのお湯に塩を加えて、茎の部分を先に茹でます。約1分後につぼみの部分も入れて、全体を30~40秒ほど茹でます。
茹であがったら、広げて粗熱を取るだけにしましょう。見た目の鮮やかさや触感を良くするため水にさらす場合は、茹であがった後すぐにザルで水気を切り、たっぷりの氷水で一気に短時間で冷やすようにすると良いですよ。

そら豆の栄養は畑の肉に匹敵

そら豆の旬は、4月~6月です。育てる地域によって収穫時期が異なり、四月豆、五月豆、夏豆などと呼ばれています。花が咲いた後、空に向けてさやが伸びる様子からそら豆と名付けられました。そら豆は鮮度が落ちるのが早く、おいしく食べられるのは収穫から3日程度といわれています。

旬の走りである4月頃の豆は柔らかく、縁の凹んだ部分も鮮やかな色をしています。しかし、6月頃になると豆が硬くなり、さやとのつなぎ目が酸化して、黒い筋が見られるようになります。

タンパク質に加えて食物繊維も豊富

そら豆のおもな栄養素は、タンパク質、ビタミンB1、B2、ビタミンC、カリウム、亜鉛です。

特にタンパク質は、畑の肉と呼ばれる大豆に匹敵する程豊富に含まれています。

また、そら豆の薄皮には不溶性食物繊維やポリフェノールが含まれているため、むかずに食べるのがおすすめです。

春のそら豆はシンプルな調理で

4月頃の薄皮が柔らかいうちは、皮が口に残りません。そら豆は薄皮をむいた状態でしか食べたことがないという方は、ぜひ4月頃のそら豆も味わってみてください。

春の柔らかいそら豆は、みずみずしさを活かしたシンプルな食べ方がおすすめです。

タケノコと春の食材を一緒に炒めてみよう

旬の野菜が持つ栄養素を十分に活かして料理するには、同じ季節に旬を迎える食材を合わせるのが一番です。

タケノコなら、同時期に旬を迎えるスナップエンドウと組み合わせることによって、春を実感できます。魚介類と合わせるなら春が旬のワカメや桜エビと相性がよいので、ぜひ試してみてくださいね。

タケノコとスナップエンドウと桜エビの和風炒め

<材料>(4~5人分)

  • タケノコ:1本
  • スナップエンドウ:20本
  • 釜揚げ桜エビ:40~50 g
  • ごま油:大さじ1
  • 昆布だし:大さじ1
  • みりん:大さじ1
  • 醤油:大さじ1

<作り方>

  1. タケノコはあらかじめ、アク抜きをしておきます。
  2. ごま油以外の調味料を合わせておきます。
  3. タケノコの穂先を櫛型切りに、根元を半月切りにします。
  4. スナップエンドウの筋を取っておきます。
  5. ごま油を熱したフライパンにまずタケノコを入れ、焼き色が付いたらスナップエンドウを加えて3分くらい炒めます。
  6. 桜エビを加えてさらに1分炒めたら、調味料を入れて混ぜ合わせて、仕上げにごま油を回しかけたら出来上がりです。
分量を少なくしたい場合は、アク抜きしたタケノコを水に浸して冷蔵保存をしておくと、数日間は保存ができます。この際、水は毎日取り換えるようにしましょう。
味付けは、好みのめんつゆや白だしを使用しても美味しく仕上がります。
また、タケノコを切る際は、薄く切りすぎないようにして噛み応えを残すのがおすすめです。よく噛むことで唾液の分泌が促されて、口内環境にも良い効果があります。

菜の花の食べ方はおひたしやあえ物だけじゃない

菜の花には、おひたしやごまあえ、からしあえといった定番の食べ方以外にも、おいしい食べ方がたくさんあります。2月後半から3月にかけては、同じ時期に旬を迎えるホタルイカとの組み合わせもおすすめです。

菜の花とホタルイカのペペロンチーノ

<材料>(2人分)

  • スパゲッティ:200 g
  • 菜の花:1束
  • ホタルイカ:100 g
  • ニンニク:1片
  • 赤唐辛子:1本
  • 白ワイン:大さじ1
  • オリーブオイル:大さじ1
  • 塩:少々
  • コショウ:少々

<作り方>

  1. ホタルイカはボールに入れた水で軽く洗った後、目とくちばし、頭の内側にある軟骨を取り外します。
  2. 菜の花は根元を切った後、食べやすい長さに切ります。
  3. 赤唐辛子は種を取り除き輪切りにして、ニンニクはみじん切りにします。
  4. 大きめの鍋に3リットルほどのお湯を沸かして、塩を加えてスパゲッティを茹でます。
  5. 茹で時間の目安の1分前になったら、菜の花も一緒に茹でます。
  6. スパゲッティと菜の花をザルに空けて、水を切っておきます。
  7. フライパンにオリーブオイルを入れて熱したら、ニンニクと赤唐辛子を入れます。
  8. 香りが出てきたら、ホタルイカを加えて軽く炒めて、白ワインを回し入れます。
  9. 蓋をして1~2分蒸し煮して、汁気がなくなったら、塩を少し加えて下味をつけます。
  10. スパゲッティと菜の花を加えて、塩コショウで味を調えたら出来上がりです。
パスタとあわせても、そのままご飯のおかずやお酒のおつまみにしても旬を存分に味わえる一品です。ホタルイカを同じく春が旬のアサリにしてもおいしく仕上がります。

そら豆と春野菜で健康サラダを作ろう

旬のそら豆の食感と栄養素を活かすなら、サラダがおすすめです。さやつきのそら豆が市場に最も多く出回る4月~5月頃は、売り場に新じゃがいもや新玉ねぎも出ているので、それらの栄養もあわせて取り入れましょう。旬ならではの組み合わせで、ヘルシーポテトサラダを作ります。

そら豆と新じゃがと新玉ねぎのポテトサラダ

<材料>(2人分)

  • さやつきのそら豆:5本
  • 新じゃがいも:4個
  • 新玉ねぎ:1/2個
  • 卵:1個
  • オリーブオイル:大さじ1
  • 塩:少々
  • コショウ:少々
  • マヨネーズ:適宜

<作り方>

  1. そら豆をさやから取り出して塩ゆでして、ザルにあげておきます。
  2. 新じゃがいもは、皮付きのまま4つ(大きいものは6つ)に切ります。
  3. 切った新じゃがいもを鍋に入れて、塩とオリーブオイルを加えた水で、新じゃがいもが柔らかくなるまで茹でます。
  4. 竹串がスッと通るくらいまで茹でたら、ザルにあげて、水気をしっかりと切ります。
  5. 卵は茹で卵にして、殻をむいておきます。
  6. 新玉ねぎの皮をむいて、薄切りにします。
  7. すべての材料をボウルに入れたら、フォークなどで軽くつぶして、塩、コショウ、マヨネーズ、粒マスタードで和えて出来上がりです。
旬の時期のそら豆は薄皮が柔らかいので、薄皮はむかずに使いましょう。
新玉ねぎの香り成分のアリシンは、そら豆に含まれているビタミンB1の吸収を助ける大事な栄養素です。辛みが穏やかな新玉ねぎは、水にさらさずに使いましょう。
粒マスタードは、カレー粉に替えてもおいしく食べられます。

旬ならではの味わいを楽しもう

ハウス栽培や冷凍技術の進歩などで1年中手に入る食材も少なくありません。しかし、旬の時期は味や香りが違います。一般的に、含まれる栄養素の量も多く食感もよいので、旬ならではの味わいをできるだけ活かして食べましょう。旬の食材同士は相性がよく、栄養素の相乗効果も期待できます。この健康レシピも参考に、日々の食事をおいしくヘルシーに楽しみましょう。

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