むし歯菌の数値が高いと、むし歯になりやすい? シルハ項目解説

むし歯菌の数値が高いと、むし歯になりやすい? シルハ項目解説

お水で10秒口をすすぐだけで口内環境をチェックできる、唾液検査シルハ。
ここでは、シルハで測れる項目の一つ、【むし歯菌】についてご紹介します。

               

はじめに むし歯のできる原因とむし歯菌の関係

むし歯ができてしまうのは、口の中のミュータンス菌などのむし歯菌が作る酸で歯を溶かされてしまうから。なので、むし歯菌が多く活発に活動しているほど、酸が多く作られてむし歯になりやすいともいえます。

菌の活発度や数の指標 【むし歯菌】

シルハの測定項目【むし歯菌】では、ミュータンス菌などのむし歯菌が作った化学物質を測っています。

むし歯菌は、栄養となる糖質を使って活動しています。この活動をする過程で、歯を溶かしてしまう酸が作られると共に、様々な化学物質が作られます。この化学物質が作られる量はむし歯菌が活発に活動しているほど多くなります。また、むし歯菌の数が多いほど、作られる化学物資の総量も多くなりやすいです。

なので、【むし歯菌】の数値は、
むし歯菌が活発に活動している場合
むし歯菌が多い場合
両方が影響して大きくなります。

シルハで測った【むし歯菌】が【多め】のとき

むし歯菌の作った化学物質が多い状態です。
そのため、むし歯菌が活発に活動しているか、むし歯菌の数が多い、もしくはその両方の可能性があります。【むし歯菌】の数値が多めの場合、食べかすや、むし歯菌の固まりである歯垢が多いかもしれません。歯垢が多くなる原因は、歯磨きの回数や時間が短くて磨き残しがあったり、間食が多くて食べかすや糖質が口に残っていることが多くなっている場合。間食を控えたり、食後にしっかりと歯磨きをするといいですよ。
また、歯垢が固まって歯石になると、むし歯菌が繁殖しやすい環境になってしまいます。歯石は歯磨きでは取れませんので、定期的に歯科医院でのクリーニングを受けましょう。

シルハで測った【むし歯菌】が【少なめ】のとき

むし歯菌の作った化学物質が少ない状態です。
そのため、むし歯菌が活発に活動しておらず菌が少ない、むし歯予防に良い状態です。しっかりとオーラルケアをしている方は、ぜひこのまま続けていきましょう。
なお、測定結果が【少なめ】でも、むし歯菌がいないわけではありません。ケアをおろそかにして歯垢が増えてしまうと、数値が高くなってしまい、むし歯などの口のトラブルの原因に。こまめなブラッシングやフロスによるケア、甘い物や間食を控えた食習慣をすることで、今の口の状態を維持していきましょう。

<参考>シルハの【むし歯菌】の測定原理

【むし歯菌】では、むし歯菌が糖質を代謝する過程で産生する還元性物質の量を比色反応により測定しています。

測定前に採取した口腔すすぎ液には口内のむし歯菌が含まれています。この液をシルハ検査用試験紙に垂らすと、試験紙の中に含まれている糖質の一種、スクロースをむし歯菌が分解し、還元性物質の一種であるNADHを産生します。この産生されたNADHが、同じく試験紙の中に含まれている色素(レサズリン)と反応して発色します。この発色が強いほど、NADHが多く産生されたことを表しており、口内の菌が多く代謝活性が高いと考えられます。

<反応式>
菌による還元作用
レサズリン(青色)→→レゾルフィン(赤紫色)
※注意
このページに記載している情報は、シルハに関する参考情報です。シルハの結果を元に、疾病の診断やそれに類する判断を行うことはできません。ご自身の口内環境や症状、疾病の有無については医療機関を受診してください。

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