白血球は炎症のパラメータ シルハ項目解説

白血球は炎症のパラメータ シルハ項目解説

お水で10秒口をすすぐだけで口内環境をチェックできる、唾液検査SillHa(シルハ)。
ここでは、シルハで測れる項目の一つ、【白血球】についてご紹介します。

               

はじめに 歯周病と白血球の関係

歯周病は、磨き残しなどが原因で口内に蓄積したプラーク(歯垢)や歯石に、細菌が多く繁殖して発生する歯周組織の病気です。細菌の感染により歯ぐきに炎症を起こし、進行すると歯を失ってしまうこともあります。口の中に炎症があると、身体の防御システムが働くことにより、白血球が活発に活動します。その為、白血球が多いということは歯周病が進行しているおそれがあります。

歯周組織の炎症度の指標 【白血球】

シルハでは、歯ぐきで炎症が起きているところから漏れ出た白血球を測定しています。歯周病が進行すると、歯ぐきに炎症が生じ、白血球が漏出することが知られているためです。

シルハで測った【白血球】が【多め】のとき

歯ぐきに炎症が生じ、歯周病がまさに進行している可能性があります。
そのため、歯周ポケットのケアが必要となることもあります。歯科医院で診察を受け、歯ぐきの状態に合わせて、治療や歯石取りを行います。歯磨き後に、抗菌効果の期待できる洗口剤でうがいの習慣をつけましょう。歯周病菌に効果が期待できる薬用成分入りの歯みがき剤などを使用するとさらに効果的です。歯医者さんのアドバイスを受けながら、ご自身の口の状態に合わせて、適切なケアをしていきましょう!

シルハで測った【白血球】が【少なめ】のとき

口の中に存在している白血球が少ない状態です。
そのため、歯ぐきに炎症がまだ生じていない可能性があります。ただし、測定結果が【少なめ】でも、ケアをおろそかにして歯垢が増えてしまうと、歯ぐきに炎症が起こり、歯周病が進行することもあります。正しい歯磨き習慣を身につけ、まめな歯科医院でのケアを行うことで今の口の状態を維持していきましょう。

<参考>シルハの【白血球】の測定原理

【白血球】では、白血球が有するエステラーゼという酵素の活性を測定しています。
測定前に採取した口腔すすぎ液をシルハ検査用試験紙に垂らすと、試験紙の中に含まれる特異的な基質であるTAI ※1が液中に含まれる白血球エステラーゼにより分解され、インドキシルを産生します。この産生されたインドキシルが、同じく試験紙の中に含まれているMMB※2とカップリング反応を起こし紫色のアゾ色素を産生します。この発色が強いほど、白血球エステラーゼ活性が高いと考えられます。

<反応式>
白血球エステラーゼによる加水分解
TAI →→インドキシル

カップリング反応
インドキシル + MMB→→アゾ色素(紫色)

※1(3-(N-toluenesulfonyl-L-alanyloxy)indole)
※2(2-Methoxy-4-morpholinobenzenediazonium)
※注意
このページに記載している情報は、シルハに関する参考情報です。シルハの結果を元に、疾病の診断やそれに類する判断を行うことはできません。ご自身の口内環境や症状、疾病の有無については医療機関を受診してください。

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