仕事中?休日?歯が痛いのに、すぐ歯医者に行けない!今すぐできる対処法を解説

仕事中?休日?歯が痛いのに、すぐ歯医者に行けない!今すぐできる対処法を解説

この記事では、歯の痛みがあるのにすぐ歯科医院へ受診できないときにできる歯の痛みへの対処法について紹介します。

               
仕事中や学校などの平日で急に時間がとれなかったり、祝日や年末年始などの休日や夜間で歯科医院もお休みだったりするようなタイミングに歯が痛み出すこともあります。
そんなときは、まずは自宅で応急処置をして、痛みをやわらげることが大切です。歯が痛いのにすぐに歯科医院に行けない方へ向けて、一時的に痛みを消す方法や痛みの発生原因を抑える方法をご紹介します。さらに歯が急に痛くなる主な原因について解説します。

すぐに歯医者に行けないとき、一時的に痛みを消す3つの方法

大前提として、応急処置はあくまでも一時的な処置であり、歯が痛いときはすぐに歯科医院を受診し、適切な治療を受けることが大切です。

しかし、「大事な予定が入っていてすぐには通院できない」「深夜で診療時間外だった」「予約が取れなかった」「近くに歯科医院がない」など、歯が痛いのにすぐに歯科医院に行けないこともあります。

まずは歯が痛いのにすぐに歯科医院に行けないときに、歯の痛みを一時的に軽減させる対処法をご紹介します。

1. 市販薬の鎮痛剤で痛みを麻痺させる

我慢できないほどの歯痛があるときは、市販の鎮痛剤を服用することで一時的に痛みがやわらぎます。たとえば、歯科医院でも処方される「ロキソニン」は、腫れや痛みの症状をやわらげる鎮痛薬で、歯痛にも有効です。これは、ロキソニンの主成分である「ロキソプロフェン」が痛みや炎症の原因物質の産出を抑え、鎮痛効果を発揮させるからです。そのため、急な歯痛の際に役立ちます。

ロキソニンやロキソプロフェンは、市販薬としても承認されており、代表的なものとしては、第一三共ヘルスケアの「ロキソニンS」や大正製薬の「ロキソプロフェンT液」などが挙げられます。

また、イブプロフェンやアセトアミノフェンといった成分を含む鎮痛剤も歯痛に効果的があります。たとえば、ライオンの「バファリンプレミアム」やエスエス製薬の「イブA錠EX」なども、歯が痛み出したときに鎮痛作用が期待できます。

さらに、むし歯の穴の場所が明確にわかる場合には、穴部分に大幸薬品の「正露丸」を詰めるのも有効です。正露丸の効能には「むし歯痛」の表記があり、むし歯による歯の痛みに対する使用を認めています。

2. 痛い部分を冷やし、血流を抑える

歯の神経周辺に炎症がある場合、血流が増えると歯ぐきの内圧が上がって神経を圧迫し、痛みが出ることがあります。歯の痛みがひどい場合は、氷のうや氷水で冷やしたタオル、冷却シートなどで痛いところを頬の上から冷やしましょう。

ただし、長時間冷やすまたは冷やしすぎると、歯の痛みを悪化させることがあるので、注意が必要です。患部が冷えすぎないように様子を見ながら冷やしましょう。

また、冷やして痛みが増した場合には、冷やす対処が逆効果になるおそれがあります。冷やすことで痛みが悪化した場合は、ただちに冷やすのをやめてほかの対処法を試しましょう。

3. 歯痛に効果のあるツボを押す

応急処置として、歯の痛みをやわらげるとされるツボを押す方法もあります。歯痛に効果のあるツボと押し方は、以下のとおりです。

合谷

手の甲側の、親指と人さし指の骨が交差するくぼみ部分にあります。歯の痛み以外に頭痛や肩こり、目の疲れなどに効果があると言われ、万能なツボの代表格です。反対側の親指で痛みが感じられる程度に約1分間押し続けましょう。

歯痛点

手のひら側の、中指と薬指の付け根の間にあるツボです。反対側の人さし指と親指で歯痛点を挟み、やや強く押したりもんだりして刺激します。
歯の痛みが気になるときは、両手の合谷と歯痛点のツボを押してみてみましょう。

歯科医院に行けないとき、痛みの発生原因を抑える方法

上記の方法で一時的に歯痛を抑えても、再び歯が痛くなるおそれは高いです。そこで次に、痛みの発生原因を抑える方法をご紹介します。

ただし、いずれの対処法もあくまで一時的に痛みが緩和するだけで完治はしません。歯に強い痛みがあるときは、早期の根本治療が必要です。

歯磨きをして神経を圧迫している食べかすなどを除去する

食後に歯の痛みを強く感じたら、まず食べかすなどを除去しましょう。歯ぐきや歯間に詰まった食べかすが、歯の神経を圧迫して痛みを引き起こすことがあります。このような場合には、丁寧に歯磨きをして食べかすなどをキレイに取り除きましょう。なかなか食べかすが取れないときは、デンタルフロスを使用するのもおすすめです。

ただし、むし歯が原因で歯に痛みを感じている場合、歯ブラシやデンタルフロスによる刺激で、さらに痛みが悪化するおそれがあります。そのため、慎重に歯を磨き、痛みが強い場合には口をゆすぐ程度にしましょう。

患部の刺激・神経の圧迫を避ける

患部を刺激したり、神経を圧迫したりすると、歯の痛みを悪化させるおそれがあります。たとえば、痛む部分を歯ブラシでゴシゴシ磨いても刺激を加えて、悪化させてしまいます。歯磨きは患部を刺激しないようにやわらかめの歯ブラシを使用し、患部を刺激しないようにやさしく磨きましょう。

また、体を温めると血流がよくなり、歯の神経を圧迫してさらに痛みが増すケースがあります。したがって、歯痛があるときは血行を促進する激しい運動や飲酒、長時間の入浴は控えましょう。タバコに含まれるニコチンには血流を収縮させ、炎症を悪化させる作用があるため、喫煙も避けてください。

うがい薬・塩水で口内殺菌をする

痛みの原因となる歯ぐきの炎症を抑え、痛みを緩和させるには、口内を清潔に保つことが重要です。口内環境を清潔に保つには、食後に歯磨きをするのはもちろんのこと、定期的にうがいをするのも効果があります。

うがいをする際は、より殺菌効果が期待できる塩水を使いましょう。塩水はコップ1杯程度のぬるま湯に、スプーン半分程度の塩を溶かすだけで簡単に作れます。また、殺菌・消毒効果のあるうがい薬を使用するのもおすすめです。

ただし、口内に傷がある場合は塩水だとしみるおそれがあります。また、ヨードアレルギーのある方は、イソジンなどのヨウ素系うがい薬は使用できません。注意しましょう。

歯が急に痛くなる原因

歯が急に痛くなったときには、さまざまな原因が考えられます。突然歯が痛くなる主な原因は以下の4つです。

むし歯

むし歯はむし歯菌によって歯が溶かされた状態のことです。むし歯が歯の表面を溶かす「初期むし歯」なら、痛みなどの自覚症状はほとんどありません。しかし、むし歯が象牙質まで進行すると、歯にザラつきがある、冷たいもので歯がしみる、といった症状が現れます。さらに歯髄までむし歯が進行すると、ズキズキとした痛みが続く、急に激痛を感じる、歯ぐきから膿が出る、顔が腫れる、など日常生活に支障をきたすほどの症状が出てしまうことがあるので、注意しましょう。

このような症状まで現れると、自力で治すことはできません。そのため、気になる症状がある段階で、なるべく早く歯科医院を受診しましょう。

咬合性外傷

就寝中、急に歯の痛みを感じた場合、咬合性外傷を疑いましょう。咬合性外傷とは、歯に過度な力が加わることで、歯を支えている歯ぐきや骨が損傷を受けることです。咬合性外傷は、特に就寝中に無意識で行う歯ぎしりや食いしばりによって引き起こされるケースが多く、夜間に突然、瞬間的な痛みが現れます。

咬合性外傷は、歯科医院で噛み合わせの調整やナイトガード(マウスピース)を作り、装着することで改善が期待できます。また、ストレスをためこまない、頬づえをつかない、低い枕を使用するなど、歯ぎしりや食いしばりをしないように環境を整えることも重要です。

歯根膜炎

歯根膜炎とは、歯槽骨とつながっている歯根膜という組織に生じる炎症のことです。歯根膜炎の原因はむし歯や歯周病、食いしばりなどで、歯根膜に細菌が入り込むことで炎症が起こり、噛んだときに急に強い痛みを感じたり、歯ぐきが赤く腫れ上がったりします。また、歯が浮いた感じがする、比較的軽度な痛みが長く続くといった症状も歯根膜炎の特徴です。

歯根破折

歯根破折とは、歯の根の部分が縦に割れたり、ひびが入ったりする状態のことです。歯が割れたり、ひびが入ると、歯の内部の神経が圧迫され、歯が急に痛み出したり、噛んだときに強い痛みを感じたりします。さらに歯の亀裂から細菌が侵入すると、歯ぐきが腫れ、膿が出ることもあります。歯根破折は見た目ではわかりにくく、ひび程度ではほとんど自覚症状がないため、気づいたときには重症化しているケースも少なくありません。

歯以外が原因で歯が痛くなるのは「神経障害性歯痛」のおそれも

歯の痛みを感じたとしても、原因が歯そのものにあるとは限りません。歯以外のトラブルによって歯が痛いと感じることを「非歯原性歯痛」と言い、その中でも神経に何らかの障害が生じたことで起こる歯痛を「神経障害性歯痛」と呼びます。神経障害性歯痛は、突発的に鋭い痛みを感じる「突発性神経痛」と、絶え間なく痛みが続く「持続性神経痛」の大きく2つに分けられます。

突発性神経痛は、顔の感覚を脳に伝える三叉神経に何らかの障害が生じることによる歯痛で、その場でうずくまってしまうほど強く短い痛みを突発的に感じるのが特徴です。

一方、持続性神経痛は帯状疱疹ウイルスの感染症による症状のひとつで、夜も眠れないほどの激しい歯痛が長く続きます。突発性、持続性どちらも、簡単に自己診断できるものではないため、専門医の診察が必要です。

非歯原性歯痛や神経障害性歯痛についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

歯痛がなくなっても放置は厳禁! 要注意な理由

むし歯などのケースに限らず、病気は放置する期間が長ければ長いほど進行・悪化します。むし歯の場合、「歯の痛みがあったのに、放置していたら痛みがなくなった」ということがありますが、これは大変危険な状態です。実は神経が壊死して痛みを感じなくなっているおそれがあります。この状態をさらに放置しておくと、より強い痛みや不快感があるだけでなく、最悪の場合、歯の喪失や脳梗塞などの重篤な病気につながるおそれがあります。そのため、歯が痛くなった場合は、できる限り早めに歯科医院を受診しましょう。

歯が痛い場合は、できるだけ早めに歯科医院へ行きましょう

この記事で紹介した方法は、あくまで歯が痛いときに痛みをやわらげるために有効な方法です。根本的な痛みの解決にはなっていないため、できるだけ早めに歯科医院を受診しましょう。
後回しにしてしまいがちな方は、いまのうちに受診できる歯科医院を探しておくことをおすすめします。

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