唾液が出ない・少ないのは何が原因?  病気との関連・対処法を解説

唾液が出ない・少ないのは何が原因?  病気との関連・対処法を解説

この記事では、唾液が出ない・少ないと感じる時に考えられる原因や疾患、唾液が減ることで起こりうる弊害、対処法を解説します。

               
最近、口の中が乾燥して「会話がしづらい」「食べ物を飲み込みづらい」「口内がネバネバする」と感じることはありませんか。もしかしたら唾液の分泌量が減っているのかもしれません。唾液は重要な役割を果たしており、なんらかの原因で分泌量が減少すると口内環境が悪化して、口内が乾燥したり、ネバネバしたりするだけでなく、健康に影響を及ぼすおそれがあります。今回は、唾液が出ない・少ないと感じる時に考えられる原因や疾患、唾液が減ることで起こりうる弊害、対処法を解説します。

唾液が出にくくなる主な原因

唾液が出にくくなる主な原因として、次のようなことが考えられます。

加齢

加齢は唾液が出にくくなる要因の1つです。年齢を重ねると、唾液腺の機能の低下や全身の水分量の減少、ホルモンバランスの乱れにより、唾液が出にくくなることがあります。

ストレスや緊張

唾液の分泌は、自律神経(交感神経・副交感神経)によってコントロールされています。ストレスがかかったり緊張したりすると、交感神経が優位になって唾液の分泌量が減り、口の中がネバネバした状態になります。

口周りの筋力低下

口回りの筋力が衰えると、噛む力が低下して唾液腺への刺激が減り、唾液が出にくくなります。また、唇を閉じる筋肉が弱くなって、口が開きやすくなることで、さらなる乾燥を招きます。

自己免疫疾患や糖尿病などの病気

シェーグレン症候群や糖尿病などの疾患が原因で、唾液の分泌量が低下することがあります。唾液の減少を招く病気については、のちほど詳しく解説します。

薬の副作用

薬の中には副作用として、唾液の分泌を抑制するものがあります。一例として、睡眠薬、抗うつ薬、抗アレルギー薬、抗パーキンソン剤、降圧剤などが挙げられます。

一時的に唾液が少なくなる習慣

次のような習慣は、一時的な唾液の減少を招きます。

よく噛まずに食べる

食事の際に、食べ物をあまり噛まずに飲み込む、飲み物や汁物で流し込むといった食べ方をしていると、唾液腺に刺激が伝わりにくいため、唾液の分泌を妨げます。

やわらかいものばかり食べている

やわらかいものばかり食べていると、顎の筋肉が衰えて噛む力が弱くなり、唾液が分泌されにくくなります。

日常的な飲酒

お酒を飲んだ後は、アルコールの利尿作用により軽い脱水状態になります。体全体の水分量が減ることにより、唾液も分泌されにくくなります。

唾液が少なくなる生活習慣

以下のような生活習慣は、唾液の減少につながるため注意が必要です。

喫煙

タバコに含まれるニコチンには、歯ぐきの毛細血管を収縮させる作用があり、唾液腺の活動を妨げるため、唾液が分泌されにくくなります。また、ニコチンによって交感神経が刺激されると、唾液の分泌量が減るとともに粘度も高くなります。

水分の摂取不足

水分の摂取量が不足していると、体全体の水分量が少なくなるため、唾液の分泌量が低下する原因になります。

唾液が少なくなる原因となる病気

唾液の分泌量が減る病気として、以下のようなものが挙げられます。

シェーグレン症候群

免疫のバランスが崩れることにより、唾液を作る唾液腺や、涙を作る涙腺に炎症が起こり、唾液や涙が出にくくなる病気です。口が渇くドライマウス、目が乾くドライアイなどの症状が現れます。

糖尿病

高血糖の状態が続くと、浸透圧の関係で尿の量や回数が増えるため脱水症状を起こしやすく、唾液の量も減少します。慢性的な喉の渇きを訴える方も少なくありません。

更年期障害

更年期を迎えた女性は、女性ホルモン(エストロゲン)の減少により、自律神経のバランスが乱れて唾液の分泌量が減ります。それにより、口が渇きやすい、口臭が強くなるといった症状も起こりやすくなります。

脳血管障害

脳血管障害により、口元の筋肉に麻痺が残ると、唾液腺への刺激が低下して唾液が出にくくなります。

唾液が減ることで起こる弊害

唾液は私たちの健康を支える大事な役割を担っています。唾液が少なくなると、以下のようなトラブルが起こりやすくなります。

むし歯や歯周病のリスクが高まる

唾液には、口内の細菌の増殖を抑える抗菌作用や、食べかすや歯垢(プラーク)を洗い流す自浄作用があります。唾液が少なくなるとそれらの働きが低下するため、細菌が発生しやすくなり、むし歯や歯周病のリスクが高くなります。

口臭が発生しやすくなる

唾液が減って口の中が乾燥すると、抗菌・自浄作用が低下して細菌が増え、ニオイのもとになるガスが発生しやすくなるため、口臭の原因となります。

口内炎ができやすくなる

唾液には口内を潤して、粘膜を保護する役割もあります。唾液の量が減ってしまうと粘膜が傷つきやすくなり、口内炎ができやすくなります。

口以外への影響

唾液が少なくなると、口の中だけでなく全身の健康にも大きな影響を及ぼすため、注意が必要です。

味覚障害による食欲不振

食べ物の味は、味を構成している物質が唾液に溶け込み、舌の表面にある味蕾(みらい)という器官へ届けられることではじめて感じることができます。唾液が少なくなると、味のもととなる物質が味蕾に届かず、味を感じにくくなります。味覚障害は食欲不振を引き起こし、体力の低下にもつながります。

生活の質(QOL)が低下する

唾液が少なくなると、食べ物が飲み込みづらくて食事を楽しめない、会話がしづらいなど、
生活の質(QOL)が低下する一因にもなります。

唾液を増やす日常生活の心がけ

日頃のちょっとした心がけで、唾液の分泌を促すことができます。できることから始めてみましょう。

よく噛んで食べる

しっかり噛んで食べることで唾液腺が刺激され、唾液の分泌が促されます。目安としては、1口につき30回噛んで食べるとよいといわれています。早食いの方は、まずは噛む回数を5回増やしてみましょう。

リラックスして過ごす

唾液の分泌量を調整するのは、自律神経の役割です。副交感神経が刺激されるとサラサラの唾液が多く分泌され、交感神経が刺激されると水分が少なくなり、ネバネバ唾液になります。副交感神経を優位にするために、ストレスを溜め込まず、リラックする時間を作りましょう。

こまめに水分を補給する

体全体の水分が不足していると、必然的に唾液の分泌量も少なくなります。唾液の分泌を促すために、まずは水分補給を心がけましょう。一度に多く飲んでも尿として排出されるため、こまめに水分をとることがポイントです。

鼻呼吸を心がける

口呼吸の場合、唾液が蒸発して、口の中が乾燥しやすくなります。口呼吸が癖になっている方は、健康のためにも意識して鼻呼吸に切り替えましょう。

唾液腺をマッサージする

マッサージにより唾液腺を刺激することで、唾液の分泌を促すことができます。唾液が少なくなっている起床時や食事の前に行うのが効果的です。

<唾液腺マッサージのやり方>
1.耳下腺マッサージ
耳の横を手指で後ろから前に向かってゆっくり回す(10回)

2. 舌下腺マッサージ
両手の親指をそろえて顎の真下からグッと押す(10回)

3. 顎下腺マッサージ
下顎の骨の内側のやわらかい部分に親指を当て、耳の下から顎の下にかけて5か所くらいを順番に1〜2秒ずつ押す

唾液は健康のバロメーター

唾液は、口の中の健康だけでなく、全身の健康にも大きな役割を果たしています。口の中が乾燥している、ネバネバ感が気になるという方は、まずは生活習慣を見直してみましょう。それでも唾液が出にくい場合は、思わぬ病気が隠れているおそれがあります。歯科医師や医師に相談してみてください。

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