【ヘルシーレシピ】貧血予防にも関係する銅の過不足による影響や1日の摂取量、簡単レシピ【管理栄養士監修】

【ヘルシーレシピ】貧血予防にも関係する銅の過不足による影響や1日の摂取量、簡単レシピ【管理栄養士監修】

この記事では、銅の働きや1日の摂取量の目安、過不足による影響、豊富な食べ物について紹介します。また、銅が豊富な食べ物を使った「オートミールのココアパンケーキ」のレシピもご紹介します。

               
銅(元素記号:Cu、英語表記:Copper)は、鉄の代謝や骨の形成などに関わる、体に欠かせないミネラルのひとつです。体内ではさまざまな酵素の働きを支え、健康を維持する上で大切な役割を担っています。この記事では、銅の働きや健康との関係、銅を多く含む食品や簡単レシピを紹介します。

血液づくりに関わる銅や鉄を補給できる「オートミールのココアパンケーキ」のレシピ

血液づくりに関わる銅や鉄を補給できる「オートミールのココアパンケーキ」のレシピを紹介します。

銅や鉄を含むオートミールやピュアココアに、豆腐や豆乳、卵を組み合わせた、幅広い栄養素を補給できるレシピです。

豆腐と卵を加えることでふんわりとした食感に仕上がり、ココアの風味によってオートミール特有の風味も気になりにくくなります。オートミールを初めて食べる方にも取り入れやすく、朝食や軽食、おやつにもぴったりです。

トッピングにはビタミンCを含むバナナを添え、植物性の鉄の吸収をサポートします。さらにナッツには、銅のほか、不飽和脂肪酸やビタミンEなども含まれています。

ナッツの歯ごたえも楽しめ、自然と噛む回数が増え、口や歯の健康づくりにも役立つレシピです。

<材料>(2人分)調理時間:15分

  • オートミール:50 g
  • 絹ごし豆腐:50 g
  • 卵:1個
  • 豆乳(調製・無調整どちらでも可):大さじ2
  • 砂糖:大さじ1
  • ピュアココアパウダー:小さじ2
  • ベーキングパウダー:小さじ1
  • 油(サラダ油・米油など):適量
  • 【トッピング】
  • バナナ(輪切り):1本
  • ミックスナッツ(粗く刻む):20粒程度
  • メープルシロップ(お好みで):適量

<作り方>

  1. ボウルに豆腐を入れ、泡立て器でなめらかになるまで混ぜます。
  2. 1にオートミール、卵、豆乳、砂糖、ココアを加えてよく混ぜ、5分ほど置きオートミールに水分を吸わせます。
  3. 2にベーキングパウダーを加えて混ぜます。
  4. フライパンに油を入れ中火で熱し、生地を3〜4等分して流し入れ、丸く形を整えます。
  5. 片面2〜3分ずつ焼いたら器に取り出し、トッピング用のバナナ、ナッツを添え、お好みでメープルシロップをかけます。

<ポイント>

細かく加工されたオートミール(インスタントオーツ・クイックオーツ)を使うと、粒感が少なく、パンケーキの生地になじみやすくなります。粒が大きめのロールドオーツを使うと、プチプチとした食感を楽しめます。

銅の特徴

銅は、体に必要な微量ミネラルのひとつです。ミネラルは体内で合成できないため、食事から摂る必要があります。

銅は成人の体内には約100 mg存在し、主に骨や骨格筋、肝臓に含まれています。体内で主にタンパク質と結びつき、さまざまな酵素の構成成分として働いています。

具体的には、エネルギーの生成や鉄の代謝、活性酸素の除去、神経伝達物質の産生などへの関わりです。ほかにも、骨や結合組織の形成、免疫機能の維持にも関わっています。

銅は必要な量こそ少ないものの、健康な体を維持するために欠かせない役割を担っています。

銅の働きや期待される効能

銅は、体内でさまざまな酵素の働きを支えています。ここでは、代表的な働きを詳しく見ていきましょう。

鉄の利用を助け血液づくりを支える

銅は鉄とともに、血液づくりに関わる栄養素です。

鉄は赤血球中のヘモグロビンをつくるために必要ですが、体内で鉄を利用する過程には銅も関係しています。銅を含む酵素は、鉄の輸送や代謝を助ける役割を担っています。

実際に、銅が不足すると鉄を十分に利用できなくなり、鉄を補っても改善しにくい貧血が起こる場合があります。

貧血対策では鉄に注目しがちですが、銅も血液づくりを支える栄養素のひとつです。

骨や結合組織の形成に関わる

銅は、骨や皮膚、血管などを構成する組織の形成にも関わっています。

その理由のひとつが、コラーゲンとの関係です。コラーゲンは、骨や皮膚、血管などを構成するタンパク質で、組織の強さやしなやかさを保つ役割を担っています。

銅は、コラーゲンを安定した構造にするために必要な酵素の働きを支えています。銅が不足すると、骨の異常などがみられる場合もあります。

抗酸化システムに関わる

銅は、体内の抗酸化システムにも関係しています。

私たちの体内では、呼吸やエネルギーの生成などに伴って活性酸素が発生しています。活性酸素は体内で必要な働きも担っていますが、過剰になると細胞にダメージを与える原因になります。

そこで働くのが、活性酸素を処理する酵素です。

銅は「銅・亜鉛スーパーオキシドジスムターゼ(Cu/Zn-SOD)」と呼ばれる酵素の構成成分として、体内の抗酸化システムを支えています。

口や歯の健康とのつながり

銅は、歯ぐきや歯を支える骨など、口の中の健康にも関わる栄養素です。

歯ぐきにはコラーゲンが含まれており、銅はコラーゲンを丈夫に保つ働きに関係しています。また、歯を支えるあごの骨の形成にも関わっています。

ただし、銅を多く摂ることで、むし歯や歯周病を予防できると確認されているわけではありません。

口や歯の健康を守るためには、バランスの良い食事に加え、毎日の歯みがきや定期的な歯科検診も大切です。
定期検診と一緒に唾液検査シルハも一緒に受けるのもおすすめです。
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銅の1日の摂取量の目安

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、18歳以上の銅の推奨量は、1日あたり男性は0.8〜0.9 mg、女性は0.7 mgです。

18歳以上の耐容上限量は、男女ともに1日あたり7 mgとなっています。

推奨量は年齢、性別によって異なるため、詳しく見てみましょう。

▼銅の食事摂取基準(1日あたりの推奨量)
年齢 男性 女性
1~2歳 0.3 mg 0.3 mg
3~5歳 0.4 mg 0.3 mg
6~7歳 0.4 mg 0.4 mg
8~9歳 0.5 mg 0.5 mg
10~11歳 0.6 mg 0.6 mg
12~14歳 0.8 mg 0.8 mg
15~17歳 0.9 mg 0.7 mg
18~29歳 0.8 mg 0.7 mg
30~49歳 0.9 mg 0.7 mg
50~64歳 0.9 mg 0.7 mg
65~74歳 0.8 mg 0.7 mg
75歳以上 0.8 mg 0.7 mg
妊婦(付加量) ― +0.1 mg
授乳婦(付加量) ― +0.6 mg
出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

銅の1日あたりの現状の摂取量は、厚生労働省「令和6年 国民健康・栄養調査」によると、20歳以上の男性で1.2 mg、女性で1.03 mgです(※1)。いずれも、同年代の推奨量を上回っています。

銅が不足するとどうなる?

健康な方が通常の食生活を送っている場合、銅が不足することはほとんどありません。

ただし、銅が含まれていない高カロリー輸液や経腸栄養剤を長期間使用している場合といった、特定の状況では不足することがあります。また、銅の含有量が少ないミルクを主な栄養源とする乳児でも、欠乏が起こる場合があります。

銅が不足すると、貧血や白血球の減少、骨の異常などがみられることがあります。特に、鉄を補っても貧血が改善しにくい場合がある点が特徴です。

そのほか、まれに成長への影響や免疫機能の低下などがみられることも知られています。

銅を過剰摂取するとどうなる?

健康な方では、通常の食品から銅を摂りすぎて、健康に影響が出ることはほとんどないとされています。

ただし、銅を含む化学薬品の誤飲などによって、一度に大量の銅を摂取すると、消化管障害や肝障害、溶血性貧血などが起こる場合があります。

普段の食事で摂りすぎを心配しすぎる必要はありませんが、サプリメントなどから必要以上に摂らないようにしましょう。

銅が豊富な食べ物

銅はレバーや魚介類のほか、ナッツや大豆製品、ココアなどにも含まれています。

銅を多く含む食品を、種類別に紹介します。

レバーなどの肉類

肉類の中では、レバーなどの内臓に銅が多く含まれています。

レバーには鉄も豊富に含まれているため、血液づくりに関わる栄養素を一緒に摂れる点も魅力です。

▼100 gあたりの銅含有量
食品名 含有量
牛レバー 5.30 mg
豚レバー 0.99 mg
鶏レバー 0.32 mg
鶏ハツ(心臓) 0.32 mg
砂肝 0.10 mg

ほたるいかや牡蠣などの魚介類

魚介類では、いかやたこ、えび、貝類などに銅が含まれています。

魚介類はタンパク質も含むため、主菜や副菜として食事に取り入れやすいでしょう。

▼100 gあたりの銅含有量
食品名 含有量
ほたるいか 3.42 mg
牡蠣 1.04 mg 
しじみ 0.41 mg
たこ 0.38 mg
えび 0.33 mg
いか 0.29 mg

大豆やナッツ、ココアなどの植物性食品

銅は動物性食品だけでなく、植物性食品からも摂ることができます。

ココアやナッツ、大豆製品などは普段の食事に取り入れやすく、銅をはじめ、幅広い栄養素の補給に役立ちます。

▼100 gあたりの銅含有量
食品名 含有量
ピュアココア(パウダー) 3.80 mg
カシューナッツ 1.89 mg
ごま 1.68 mg
くるみ 1.21 mg
アーモンド 1.19 mg
きなこ 1.12 mg
糸引き納豆 0.61 mg
木綿豆腐 0.16 mg

銅はさまざまな食品から摂ろう

普段の食事で銅を意識する機会は少ないかもしれませんが、私たちの体の多くの働きを支える大切なミネラルです。

特定の食品や栄養素に偏らず、幅広い食材を毎日の食事に取り入れて、銅をはじめとするいろいろな栄養素をバランス良く摂りましょう。

【参考】
※1:厚生労働省「令和6年 国民健康・栄養調査」
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

執筆者:広田千尋さん(管理栄養士)

病院、保育園、保健センターで13年にわたり幅広い年代の栄養サポートに携わる。
現在はフリーランスの管理栄養士として、コラム執筆のほか、身近にある材料で栄養満点なレシピの提案などを行っている。
ホームページ>
https://hirotachihiro.com/
Instagram>
https://www.instagram.com/chihiro_eiyo/

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