【ヘルシーレシピ】歯や骨にも関わるマンガンの特徴|豊富に含まれる食べ物、簡単レシピ【管理栄養士監修】

【ヘルシーレシピ】歯や骨にも関わるマンガンの特徴|豊富に含まれる食べ物、簡単レシピ【管理栄養士監修】

この記事では、マンガンの働きや不足・過剰摂取による影響、豊富な食べ物について解説します。マンガンを含む納豆や骨の健康に関わる栄養素を組み合わせた「納豆と小松菜のふんわり卵チャーハン」のレシピもご紹介します。

               
マンガン(元素記号:Mn、英語表記:Manganese)はミネラルのひとつで、糖質や脂質などの代謝をはじめ、骨の形成や抗酸化システムなど、体内のさまざまな働きに関わっています。この記事では、マンガンの特徴や1日の摂取量の目安、豊富な食品、簡単レシピをご紹介します。

骨の健康に「納豆と小松菜のふんわり卵チャーハン」のレシピ

マンガンなど骨の健康を支える栄養素を摂れる「納豆と小松菜のふんわり卵チャーハン」のレシピをご紹介します。

マンガンを含む納豆に、カルシウムを含む小松菜、タンパク質を含む卵を組み合わせ、ひと皿でさまざまな栄養素を摂れるレシピです。

身近な材料で作りやすく、手軽なランチにもぴったりです。納豆は炒めることで粘りが抑えられ、いつもとは違った食べ方を楽しめます。

<材料>(2人分)調理時間:15分

  • ご飯(温かいもの):400 g
  • 小松菜:2株(80 g)
  • 納豆:1パック
  • 卵:2個
  • ごま油:大さじ1
  • 鶏がらスープの素(顆粒):小さじ2
  • 納豆の付属のたれ:1袋
  • 塩、こしょう:適量

<作り方>

  1. 小松菜は茎と葉に分けて細かく刻みます。卵は溶きほぐします。
  2. フライパンにごま油を入れ中火で熱し、小松菜の茎を入れ30秒~1分ほど炒めます。
  3. 小松菜の茎を端に寄せ、空いたところに卵を流し入れます。半熟状になるまでやさしくかき混ぜ、ご飯を加えてヘラなどで切るように炒め合わせます。
  4. ご飯がパラパラになるまで炒めたら、納豆、小松菜の葉、鶏がらスープの素、納豆の付属のたれを加えて炒め合わせ、塩、こしょうで味をととのえます。

<ポイント>

小松菜は洗った後、水気をよく切っておくと、チャーハンがべたつきにくくパラッと仕上がります。

マンガンの特徴

マンガンは、体内にごく少量存在する「微量ミネラル」のひとつです。成人の体内には10~20 mgほど存在し、約25%は骨に、残りは体内に広く分布しています。

マンガンをはじめとするミネラルは体内で作ることができないため、食べ物から摂る必要がある栄養素です。

マンガンは、体内ではさまざまな酵素の構成成分となったり、酵素の働きを助けたりしています。糖質、脂質、アミノ酸などの代謝、骨の形成、抗酸化システムなどに関わり、健康を保つために欠かせません。

マンガンは穀類や豆類、種実類などの植物性食品を中心に、いろいろな食品に含まれています。通常の食生活を送っていれば不足するケースはほとんどないとされています。

マンガンに期待される効果・効能

マンガンは体内でどのような役割を担っているのでしょうか。代表的な働きをみてみましょう。

糖質や脂質などの代謝に関わる

マンガンは、糖質や脂質、アミノ酸などの代謝に関わっています。

代謝とは、食事から摂って吸収された栄養素を、エネルギーや体に必要な物質に変える働きのことです。こうした反応には、さまざまな酵素が関わっています。

マンガンは、これらの酵素の構成成分となったり、働きを助けたりしています。

骨の形成に関わる

マンガンは骨の形成に関わる栄養素です。

動物実験では、マンガンの欠乏により骨の異常などがみられることが報告されています(※1)。

ただし、通常の食生活ではマンガンが不足することはほとんどなく、多く摂るほど骨が丈夫になるというわけでもありません。

マンガンだけを意識して摂るのではなく、普段から幅広い食品を取り入れることが大切です。

抗酸化作用に関わる

マンガンは、体内の抗酸化システムにも関係しています。

「マンガンスーパーオキシドジスムターゼ(MnSOD)」は、体内で働く抗酸化酵素のひとつで、マンガンはその構成成分です。

MnSODは、体内で発生する活性酸素の一種であるスーパーオキシドを処理する働きを担っています。このようにマンガンは、MnSODを介して酸化ストレスから細胞を守る仕組みに関わっています。

歯や口の健康づくりとの関わり

マンガンは骨の形成に関わるミネラルであり、歯を支える顎の骨の健康を考える上でも大切な栄養素のひとつです。  

ただし、マンガンを摂ることで歯が直接丈夫になったり、むし歯を予防できたりする効果が確認されているわけではありません。

歯や口の健康を保つためには、マンガンだけでなく、カルシウムやビタミンD、ビタミンC、タンパク質など、さまざまな栄養素を普段の食事からバランスよく摂ることが大切です。

マンガンの1日の摂取量の目安

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では18歳以上のマンガンの目安量は、1日あたり男性3.5 mg、女性3.0 mgです。

年齢別の目安量は以下の通りです。

▼マンガンの食事摂取基準(1日あたりの目安量)
年齢 男性 女性
1~2歳 1.5 mg 1.5 mg
3~5歳 2.0 mg 2.0 mg
6~7歳 2.0 mg 2.0 mg
8~9歳 2.5 mg 2.5 mg
10~11歳 3.0 mg 3.0 mg
12~14歳 3.5 mg 3.0 mg
15~17歳 3.5 mg 3.0 mg
18~29歳 3.5 mg 3.0 mg
30~49歳 3.5 mg 3.0 mg
50~64歳 3.5 mg 3.0 mg
65~74歳 3.5 mg 3.0 mg
75歳以上 3.5 mg 3.0 mg
妊婦 - 3.0 mg
授乳婦 - 3.0 mg

マンガンが不足するとどうなる?

マンガンは幅広い食品に含まれているため、健康な方が通常の食生活を送っている場合、不足することはほとんどないとされています。

また、ヒトにおけるマンガン不足については研究が十分ではなく、欠乏によって現れる症状は明確になっていません(※2)。

マンガンの不足により骨格異常、糖質や脂質の代謝異常、皮膚代謝の異常などが起こる可能性があります。ただし、これらはマンガン不足だけにみられる症状ではありません。

マンガンを過剰摂取するとどうなる?

18歳以上のマンガンの耐容上限量は男女とも1日あたり11 mgです。

健康な方が通常の食生活を送っている場合には、マンガンの過剰摂取が問題になることはほとんどないとされています。

ただし、マンガンは穀類や豆類といった植物性食品に多く含まれるため、厳密な菜食など、特定の食品に偏った食生活では、過剰摂取に注意が必要です。

また、肝臓はマンガンの排泄に重要であり、肝機能に問題がある場合はマンガンが体内に蓄積しやすくなることがあります。



マンガンを多量に取り込んだ場合には、神経系に影響が出ることがあります。こうした健康への影響は、主に職業上の曝露によるケースで知られています(※2)。

サプリメントなどから必要以上にマンガンを補うことは避け、普段の食事から摂るようにしましょう。

マンガンが豊富な食べ物

マンガンは、肉や魚などの動物性食品より、穀類、種実類、豆類などの植物性食品に多く含まれています。

身近な食品にも含まれているため、特定の食品から摂ろうと意識するより、さまざまな食品を普段の食事に取り入れることが大切です。

どのような食品に多く含まれているのか、具体的に見ていきましょう。

玄米やそばなどの穀類

穀類では、精製度の低い食品にマンガンが多く含まれる傾向があります。玄米は精白米よりマンガンが多く、全粒粉パンなどにも含まれています。

▼100 gあたりのマンガン含有量
食品名 含有量
全粒粉パン 1.35 mg
玄米(ご飯) 1.04 mg
発芽玄米(ご飯) 0.93 mg
そば(ゆで) 0.38 mg
白米(ご飯) 0.35 mg
スパゲッティ(ゆで) 0.35 mg

くるみやごまなどの種実類

種実類からはマンガンのほか、ビタミンEや不飽和脂肪酸なども摂れます。

ナッツ類は脂質が多く、エネルギーも高めなので、料理のトッピングや間食に適量を取り入れましょう。

▼100 gあたりのマンガン含有量
食品名 含有量
チアシード 4.80 mg
くるみ 3.44 mg
ごま 2.52 mg
アーモンド 2.46 mg
らっかせい 2.15 mg

大豆や豆腐などの豆・大豆製品

大豆や大豆製品にもマンガンが含まれています。納豆、豆腐、油揚げなど、日々の食事に取り入れやすい食品が多いのも特徴です。

タンパク質やカルシウムなども摂れるため、主菜や副菜に活用すると、さまざまな栄養素を一緒に摂ることができます。

▼100 gあたりのマンガン含有量
食品名 含有量
高野豆腐 4.32 mg
きなこ 2.75 mg
大豆ミート 2.61 mg
油揚げ 1.55 mg
納豆 1.39 mg
がんもどき 1.30 mg
厚揚げ 0.78 mg

野菜や果物、お茶などにも含まれる

マンガンは、野菜や果物、お茶などの幅広い植物性食品にも含まれています。

しょうがやパイナップルなどのほか、緑茶やほうじ茶といった浸出液にも含まれており、普段の食生活でいろいろな食品から摂ることができます。

▼100 gあたりのマンガン含有量
食品名 含有量
しょうが 5.01 mg
みょうが 1.17 mg
パイナップル 1.33 mg
柿 0.50 mg
玉露(浸出液) 4.6 mg
緑茶(浸出液) 0.31 mg
ほうじ茶(浸出液) 0.26 mg
紅茶(浸出液) 0.22 mg

マンガンは普段の食事からバランスよく摂ろう

マンガンは不足しにくいため、含有量の多い食品を意識して増やす必要はありません。

主食・主菜・副菜の揃った食事を心掛け、穀類や豆類、野菜など幅広い食品を取り入れましょう。ひとつの栄養素に偏らず、毎日の食事全体でバランスを整えることが大切です。

【参考】
※1:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
※2:国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所 「 健康食品 」の安全性・有効性情報「マンガン」
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

執筆者:広田千尋さん(管理栄養士)

病院、保育園、保健センターで13年にわたり幅広い年代の栄養サポートに携わる。
現在はフリーランスの管理栄養士として、コラム執筆のほか、身近にある材料で栄養満点なレシピの提案などを行っている。
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https://hirotachihiro.com/
Instagram>
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