歯間ブラシで血が出る原因と対処法 正しい使い方で口内環境を改善しよう

歯間ブラシで血が出る原因と対処法 正しい使い方で口内環境を改善しよう

歯間ブラシは、口内環境をより清潔に保つために役立つアイテムです。とはいえ、使用時の出血や歯間の広がりなどを不安に思う人も少なくないでしょう。本記事では、歯間ブラシで血が出る原因とその対処法、歯間ブラシの種類や正しい使い方を解説します。歯間ブラシの使用で得られる効果についても、あわせてお伝えしていきます。きらり歯科クリニックの本郷昌一先生に取材しました。

               
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お話を伺った先生
きらり歯科クリニック 本郷 昌一 先生

歯間ブラシで血が出る原因5つと対処法

歯間ブラシで血が出るのは、必ずしも異常なことではありません。使い始めや、自分の歯間の大きさに合わない歯間ブラシを使用した場合、使い方が間違っている場合では、出血することがあります。ここでは、歯間ブラシで血が出る主な原因5つとその対処法を紹介します。

歯間ブラシを使い始めたばかり

歯間ブラシの使い始めは、血が出ることがあります。これは、普段歯ブラシでは磨けていない部分に汚れが付着しており、歯ぐきが炎症を起こしているからです。そもそも炎症とは、体の免疫反応であり、細菌に体が反応することで起きるものです。そのため、体に良くない細菌を除去する過程での出血は、過度に気にすることはありません。
歯間ブラシを1~2週間ほど継続的に使っていると、歯ぐきの炎症も落ち着き引き締まってくるため、出血は少なくなってきます。使い始めの頃に出血しても慌てず、2週間ほど使い続けて様子をみましょう。

歯間ブラシのサイズが合っていない

歯間ブラシには、ブラシ部分の太さによって4Sサイズ(通過径~0.6mm)からLサイズ(通過径1.5~1.8mm)など、複数あります。自分の歯間に対して大きすぎるブラシだと、歯ぐきが傷ついて血が出る原因になります。
しかし、最初は自分の歯と歯の間に合うサイズがどれなのかを判断するのは難しいでしょう。また、前歯なのか奥歯なのかによっても、歯間の幅は異なります。適切なサイズを選ぶには、歯科医院で相談するのがベストです。
記事の後半でサイズの選び方を紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

歯間ブラシの使い方が間違っている

歯間ブラシは、「2つの並んでいる歯と歯ぐきの間」の三角形の部分の汚れを落とすためのブラシです。無理に歯と歯の間に入れると、歯ぐきが傷ついて出血することがあります。力ずくで歯間ブラシを入れないよう注意しましょう。
正しい使い方については、記事の後半で詳しく紹介しています。ぜひご覧ください。

歯周病

歯周病は歯ぐきが炎症を起こして腫れた状態をいいます。そこをブラシでこすってしまうため出血の原因になります。ただし、使い始めの時と同様に、歯間ブラシを継続して使用することで、炎症が収まってくると出血はしにくくなります。
歯周病の治療中でも、歯間ブラシを使うことは問題ありませんが、歯科医師に相談してから使用する方が安心です。

生理前やホルモンバランスが乱れているとき

女性は、生理前や妊娠などでホルモンバランスが変化していると、歯ぐきが炎症を起こしやすくなり歯間ブラシで出血することがあります。歯周病菌の中には、女性ホルモンのエストロゲンやプロゲステロンを栄養源にするものがあり、これらが活発になるため炎症が起きやすくなるのです。生理前後や妊娠中などに歯間ブラシをして出血しても、過度に心配することはありません。口内を清潔に保ち炎症を抑えるためにも、歯間ブラシをすると良いでしょう。

歯間ブラシで血が出るのは、どのくらいまで様子をみるべき?

歯間ブラシを使い始めてから1~2週間は血が出ることがありますが、通常であれば出血は収まります。2週間以上たっても血が止まらない場合は、歯ぐきが炎症以外の何かしらのトラブルを抱えている可能性も否定できません。毎日1回、1~2週間以上歯間ブラシを使用していても出血する場合は、歯科医院で診断してもらいましょう。

歯間ブラシをする適切な頻度とタイミング

歯間ブラシの頻度は1日1回で十分です。歯ぐきが歯間ブラシで過度にこすられることで炎症を起こしてしまう場合もあるため、頻度が多いほどいいというわけではありません。
タイミングは、歯ブラシの後にするといいでしょう。部屋の掃除と同じように、まずは広い範囲(歯の表面や歯ぐき)の汚れを落とした後に、細部(歯と歯の間)に残った汚れを取り除いていく、という手順です。
ただ、歯ブラシの前にするのがだめという訳ではありません。歯磨きの前にすると、歯磨き粉の有効成分が歯間にも届く、という報告もあります。

朝・昼・晩のうちでは、就寝前にするのがおすすめ。寝ている間は唾液が出にくくなり虫歯や歯周病菌が活性化しやすいため、就寝前のケアは歯間ブラシを使って念入りにすることをおすすめします。

歯間ブラシを使うメリットと注意点

歯間ブラシを使用する際に出血して怖くなった、という人もいるかもしれません。しかし、歯間ブラシは正しく使えば多くのメリットが得られるアイテムです。ここでは、歯間ブラシを使うメリットと使用時の注意点を紹介します。

歯間ブラシを使うメリット

歯と歯の間は、歯ブラシだけでは磨きづらい部分です。しっかり磨けず歯垢が残ったままの状態だと、むし歯や歯周病が発生しやすくなります。歯間ブラシは、歯ブラシだけでは行き届かない場所の歯垢を除去する役割を担えるのです。
ある実験によると、歯間部に付いた歯垢は、歯ブラシだけでは約6割しか取り除けなかったそうです。次に歯間ブラシを併用すると、9割程度の歯垢を取り除くことができました。歯間ブラシと歯ブラシの両方を使って歯垢をキレイに取り除くことで、むし歯や歯周病などの口内トラブルを防げる可能性が高まります。

歯間ブラシを使う際の注意点

歯間ブラシの中には、初めて使う人では扱いにくい素材のものもあります。また、歯間の大きさに合ったサイズのブラシを使わなければ、歯や歯肉を傷つけてしまう恐れも。そうならないためにも、自分の歯間の大きさに合ったサイズを選び、力を無理に入れなくても差し込めるものを選ぶことが大切です。

歯間ブラシの種類と特徴、サイズの選び方

歯間ブラシには種類や特徴があります。歯と歯のすき間や歯並びには個人差があるため、それぞれに合ったブラシ選びが重要です。まずは歯間ブラシの種類や特徴について解説します。

持ち手の形

歯間ブラシの持ち手には、いくつか種類があります。大きく分けると、持ち手がI字型(ストレート)になったタイプ、直角に曲がったL字型になったタイプ(アングル)、緩やかなカーブがかかったタイプ(カーブ)などです。

毛先の形・種類

毛先は2種類で、ゴム製のタイプと、金属製のワイヤーにナイロンのブラシがついたものがあります。毛先の形も大きく3種類に分かれていて、ストレート、テーパー(逆三角形)、バレル(楕円形)といった形があります。
ドラッグストアなどで売られている歯間ブラシのほとんどは、毛先がストレートタイプです。ストレートタイプは、比較的リーズナブルに購入できます。

それぞれの特徴

歯間ブラシは、持ち手や毛先の違いによってそれぞれ特徴が異なっています。持ち手部分がL字型、またはカーブしているタイプは、奥歯の歯垢を取り除くのに操作しやすいです。持ち手部分がストレートなI字型は、前歯の歯垢を取り除くのに操作しやすいと言われています。

また、毛先に関しては、素材がやわらかいゴム製が初心者でも扱いやすいでしょう。それに比べ、金属のワイヤーにナイロンのブラシがついたものは、清掃能力は高いのですが、慣れていないと歯ぐきを傷つけてしまう恐れもあるので注意が必要です。

サイズの選び方

⻭間ブラシは4Sの小さいものからLサイズの大きなものまで、幅広いサイズがあります。それぞれのサイズが歯の隙間を通る、最小通過径の目安は以下の通りです。
サイズ 最小通過径
4S ~0.6mm
SSS 〜0.8mm
SS 0.8〜1.0mm
S 1.0〜1.2mm
M 1.2〜1.5mm
L 1.5~1.8mm
購入する際は、自分の⻭間部の⼤きさに合わせてブラシのサイズを選ぶのがポイントです。初めて歯間ブラシを使う人は、⼩さいサイズの4S、SSSなどから試すのがおすすめです。4SやSSSでも歯間に挿⼊できない場合は、デンタルフロスを使⽤してみましょう。

歯間ブラシの正しい使い方とコツ

歯間ブラシの特徴や効果を知った後は、正しい使い方を確認しましょう。正しい手順と使い方をマスターすれば、清潔な口内環境への第一歩を踏み出せます。

使い方①鏡を見ながら歯間にゆっくり差し込む

歯間ブラシで歯や歯ぐきを傷つけてしまわないように、鏡を見ながら丁寧に行うことが大切です。ブラシを鉛筆と同じように持つと操作しやすくなります。ブラシを手にとったら、歯間にゆっくり斜めに差し込みましょう。

使い方②歯間ブラシは水平に、複数回往復させる

歯間ブラシを水平にし、歯面に合わせて2回〜3回、往復させながら清掃します。続いて、隣り合う歯それぞれにも軽く当てて清掃していきます。

使い方③使用済の歯間ブラシは洗浄して保管する

歯間ブラシを使い終わったら流水でキレイに洗い、風通しの良い場所で保管してください。多くの歯間ブラシは繰り返し使えますが、商品によっては使い捨てのものもあります。自分が使っている商品に合わせて洗浄、保管の有無は見極めるようにしましょう。

奥歯の歯垢を上手に取り除くコツ

奥歯への歯間ブラシ挿入は見えづらく難しいので、手鏡などを見ながらゆっくり差し込むのがコツです。奥歯の外側から差し込む場合は、大きく口を開けると頬と歯の隙間が狭くなるので、軽めに口を開けるとやりやすくなります。奥歯の外側と合わせて内側からも使用すると、より効果的に汚れを除去できるはずです。

歯間ブラシにまつわるQ&A

その他、歯間ブラシにまつわる“よくある疑問”を紹介します。デンタルフロスとの違いや、歯ぐきへの影響などを確認していきましょう。

Q.デンタルフロスとは何が違うの?

歯間ブラシとデンタルフロスは、同様の口内清掃器具ですが、大きさや使い方に違いがあります。歯間ブラシは、広い歯間部を効率的に清掃できるもの。一方のデンタルフロスは歯間が狭いところや、歯列不正の場所も清掃できるものです。
ちなみに、歯ブラシと併用した時の歯間部のプラーク除去効果は、デンタルフロスよりも歯間ブラシの方が少し高い傾向にあります。これは、歯間ブラシの方が大きく、毛量が多いことが理由です。

Q.歯間ブラシを使っても歯ぐきは広がったり下がったりしない?

詰まっていた歯垢が取れて、歯ぐきの状態が良くなることで引き締まり、広がって感じることがあるかもしれません。歯間サイズに合った歯間ブラシを正しく使っていれば、歯ぐきが広がる心配はないとされます。

ただし、自分の歯間サイズに合っていない歯間ブラシを使用し続けると、歯ぐきを退縮させてしまうことがあります。歯ぐきを守るためにも、サイズ選びは慎重に行いましょう。

Q.歯間ブラシを取り替えるタイミングは?

使用する部位数や頻度によって異なりますが、毛が乱れる、またはワイヤーが曲がりやすくなったら交換時期だと言えます。一般的に金属製ワイヤーのナイロン歯間ブラシは一週間、ゴム製は使い捨てるのが目安です。

Q.歯周病やむし歯の治療中でも使える?

歯間ブラシは、歯周病やむし歯などの治療中でも使用可能です。ただし、既に歯ぐきが退縮している人が歯間ブラシを使うと、歯肉をさらに押し下げてしまう恐れがあるので注意が必要です。歯周病の切開手術のような治療後も、傷口が広がる恐れがあります。どちらの場合も、歯科医師に相談してからの使用が望ましいでしょう。

唾液検査シルハで口内環境の清潔度を数値化しよう

歯間ブラシを使って目に見える汚れを除去したら、目に見えない細菌にも注意を払いたいところ。シルハは水で10秒すすぐだけで、口内環境に関する6つの項目を数値化できる唾液検査です。むし歯菌の活性度を始め、酸に対する防御力の緩衝能や、口内清潔度の指標となるアンモニアなどを測定できます。検査結果をもとに、歯科医師から課題に応じたアドバイスを受けられるでしょう。
今回インタビューさせていただいたきらり歯科クリニックさんでもシルハを利用できます。自分の口内環境や適切なオーラルケアを知るためにも、一度検査をしてみてはいかがでしょうか。唾液検査シルハは全国で受けられるので、自宅に近い歯科医院を探してみてください。

歯間ブラシの使い方をマスターして、口内環境をより清潔に

歯間ブラシで血が出るのは、口内環境にとって必ずしも悪いことではありません。原因を理解した上で、自分に合ったサイズを選び、正しく使えばメリットばかりです。この記事で紹介した歯間ブラシの特徴や、使い方を参考にしながら日々のケアに取り入れてください。また、唾液検査シルハを併用し、より清潔な口内環境に改善していきましょう。

【監修歯科医師 プロフィール】

きらり歯科クリニック 本郷 昌一 先生
きらり歯科クリニック 院長。岡山大学大学院を修了後,岡山大学病院歯周科で助教として勤務。 大学病院在籍中に博士号と歯周病専門医を取得し,患者様の歯科治療を行うと共に学生や研修医に対する指導を実践。 以後,肥満や糖尿病,動脈硬化などの原因となる歯周病専門医として歯の延命治療に留まらず, 患者様の全身の健康を目指す総合治療を実践し,歯科から多くの患者様の健康をサポートする。

きらり歯科クリニックさんのご紹介はこちら
https://sillha.com/clinic/okayama/okayamashi/kirari-dent

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