口内炎の時に摂取したい食べ物

口内炎を改善するためには、ビタミンを多く含んだ食べ物を摂ることを心がけましょう。なかでもビタミンB2やB6がおすすめですが、一つずつで摂取するよりも、バランス良くさまざまなビタミンを摂ることが大切です。他にはビタミンAやC、ミネラルなども口内炎の際に積極的に摂取したい栄養素です。まずは、これらの栄養素を含む食べ物をご紹介します。
ビタミンB2が多い食べ物
ビタミンB2は、脂肪のエネルギー代謝を助け、皮膚や粘膜の健康を保ったり、生成したりする働きがあります。不足すると口内粘膜や皮膚に炎症が起きやすくなってしまうので、気を付けましょう。
ビタミンB2を多く含む食べ物は、以下のようなものが挙げられます。
- 肉:牛・豚・鶏のレバー・赤身肉
- 魚:サバ・イワシ・サンマ・ウナギ・アナゴ
- その他:卵・乳製品・納豆・キノコ類・海草類
ビタミンB6が多い食べ物
たんぱく質や血を作るのに必要な栄養素です。不足してしまうと口内炎・皮膚炎・貧血などが起こりやすくなるとされています。また、ビタミンB6を摂ることで、免疫機能や肝機能のアップも期待できます。
ビタミンB6を多く含む食べ物は、以下のようなものが挙げられます。
- 肉:牛・豚・鶏のレバー・鶏のささみ
- 魚:マクロ・カツオ・サバ・サンマ・サケ
- その他:キャベツ・バナナ・サツマイモ・ゴマ・ニンニク
ビタミンAが多い食べ物
ビタミンAにも、皮膚の粘膜を正常に保ち、抵抗力を高める働きがあります。脂溶性なので、炒めものや揚げものなどの油と一緒に調理することがおすすめです。
ビタミンAを多く含む食べ物は、以下のようなものが挙げられます。
- 肉・魚:牛・豚・鶏のレバー・ウナギ
- その他:ニンジン・カボチャ・ホウレン草・モロヘイヤ・バター・卵黄
ビタミンCが多い食べ物
ビタミンCには、傷や炎症を改善したり、抵抗力や免疫力を高めたりする働きがあります。水溶性で熱に弱いため、長時間水にさらさず、なるべく火を通さない食べ方がおすすめです。
ビタミンCを多く含む食べ物は、以下のようなものが挙げられます。
- 野菜:キャベツ・パプリカ・カリフラワー・ブロッコリー
- 果物:ミカン・イチゴ
- その他:焼き海苔
鉄分が多い食べ物
鉄分は、貧血の予防だけでなく、皮膚や粘膜を正常な状態に保ち、免疫力を高める効果が期待できます。
鉄分を多く含む食べ物は、以下のようなものが挙げられます。
- 肉:牛・豚・鶏のレバー・豚肉・鶏肉・牛肉・羊肉
- その他:卵黄・アサリの佃煮・焼き海苔・ひじき・小松菜・ホウレン草
亜鉛が多い食べ物
亜鉛は、新陳代謝を促進して、皮膚や粘膜を正常に保つ働きがあります。不足してしまうと口内炎ができることもあるため、積極的に摂取しておきたい栄養素です。
亜鉛を多く含む食べ物は、以下のようなものが挙げられます。
- 肉・魚類:牛・豚・鶏のレバー・ウナギ・牡蠣・たらこ・煮干し
- その他:シイタケ・カボチャ
口内炎の時に控えた方が良い食べ物&飲み物

口内炎がある時は、刺激が強い食べ物や、ビタミンを消費してしまう食べ物などは、できるだけ避けた方が良いでしょう。ここでは、口内炎がある時に控えた方が良い飲食物についてご紹介します。
酸味のある食べ物
酸味のある食べ物は、しみたり痛みを感じたりしやすいです。酢の物やマリネなどのお酢を調味料として使った料理や、トマト・レモンなどの酸味がある野菜や果物は控えましょう。
香辛料が多い食べ物
唐辛子やスパイスなどの香辛料を多く使った料理は、刺激が強いためしみてしまいます。わさびやからしなども避けた方が良いでしょう。
熱い食べ物
口内炎への刺激を避けるためには、食べ物の温度にも気を付けましょう。味噌汁やスープを飲む時や、麺類を食べる時も、人肌ぐらいに一度冷ましてから食べるように気をつけましょう。
塩分が高く味が濃い食べ物
醤油やソースなどには塩分が多く含まれており、口内炎に刺激を与えます。また、お好み焼きのソースなどにはスパイスも含まれているので、避けた方が良いでしょう。塩分や化学調味料などを多く含むスナック菓子も刺激になる可能性があるため、口内炎が改善するまでは控えた方が良いでしょう。
糖分が多い食べ物
糖質は、体内で分解される際にビタミンを大量に消費します。糖分が多いケーキやお菓子などは、食べ過ぎに注意しましょう。ごはんやパン、麺類なども糖質が高いため、摂りすぎには注意して、ビタミンを含む食材を積極的に摂取するように心がけると良いでしょう。
アルコール・炭酸飲料
アルコールは、糖質と同じように体内で分解される際に多くのビタミンを消費します。炭酸飲料も、炭酸が口内炎を刺激するので痛みを生じやすいです。ビールなどの炭酸系のアルコール飲料は控えた方が良いでしょう。
口内炎の時におすすめの調理法

口内炎ができた時に食べる料理は、刺激の少ない味付けや、優しい口あたりになるように工夫しましょう。そうすることで痛みが軽減でき、食べやすくなります。続いては、口内炎ができた時におすすめの調理法をご紹介します。
薄味にする
塩辛いものを避けるためには、塩やしょうゆの代わりに、だし汁を使うことがおすすめです。こんぶやかつお節、鶏ガラなどのだしを使うことで薄味に仕上がり、食べやすくなります。
水分量を多くし、やわらかくする
パサパサとして硬い食べ物は、口内炎を傷つけるだけでなく、飲み込みにくいため、やわらかく調理しましょう。ご飯はおかゆやおじやにしたり、パンは牛乳やスープ類などに浸したり、やわらかくなるように工夫してみてください。魚は刺身や焼き魚ではなく煮魚に、野菜は炒め物や和え物よりも煮物にして食べることがおすすめです。
材料を一口大に切り、とろみをつける
大きい食材のままだと噛む回数が増えるため、噛むたびに口内炎を刺激してしまいます。口内炎の場所によっては、食べにくかったり、飲み込みにくかったりするため、食材は食べやすい一口大にカットしましょう。また、挽き肉やおからのように小さいものでも、口内で噛むことで広がり、口内炎を刺激してしまいます。片栗粉を使って、とろみをつけてみましょう。マヨネーズやヨーグルトなど、食べ物を包んでくれる食材を一緒に使うこともおすすめです。
口内炎の時の食べ物はコレ! おすすめの料理レシピ

栄養バランスや口あたりを考えて材料を選ぶことで、口内炎がある時でも美味しい料理を楽しむことができます。次に、口内炎ができた時におすすめの料理レシピをご紹介します。
おすすめレシピ①豆乳温奴
ビタミン・ミネラルを含み、口あたりがやさしいため、口内炎ができている時でも食べやすいメニューです。
【材料(1人分)】
- 絹ごし豆腐・・・1/3丁
- 無調整豆乳・・・75 ml
- すりおろした生姜・・・小さじ1
- 粉末だし・・・小さじ1
- 片栗粉・・・小さじ1
- 水(片栗粉を水溶きするためのもの)・・・小さじ2
- かつお節・刻み海苔・ネギ・・・適量
【作り方】
- 豆乳と粉末だしを鍋に入れて沸騰させ、水溶き片栗粉とすりおろし生姜を入れます。
- 豆腐を別の鍋で温めたあと、水切りをしてお皿に盛り、1をかけてください。
- お好みでかつお節・刻み海苔・ネギをのせたら完成です。
おすすめレシピ②レバーと夏野菜のオリーブオイル煮
ビタミンA・B群・亜鉛が含まれるレバーと、ビタミンCが豊富な野菜を使った口内炎対策にぴったりのレシピです。
【材料(1人分)】
<レバーの下味>
<レバーの下味>
- 酒・塩・・・少量
<オイル>
- オリーブオイル・・・75~100ml
- ニンニク・・・少量
<具材>
- 鶏レバー・・・70~100g
- ナス・・・1/2個
- ズッキーニ・・・1/4本
- 赤・黄パプリカ・・・各1/4個
- プチトマト・・・3個
- バジルの葉・・・適量
- 他にも好きな夏野菜を加えてもOK
【作り方】
- レバーに酒と塩で下味をつける。
- 鍋にニンニク・オリーブオイルと下味をつけたレバーを入れて、弱火で10分程煮ます。
- ナス・ズッキーニ・パプリカを入れて10~15分程度じっくりと弱火で煮ます。
- バジルとプチトマトを乗せて軽く温めながら、塩を加えて完成です。
シルハで口内環境をチェックして、口内炎予防につなげよう

口内炎の予防や改善には、日頃から口内を清潔に保つことが大切です。歯磨きをしっかりするのはもちろん、定期的に歯科医院で検査して、自分の口内環境を知っておくと、口内トラブルの早期発見につながります。唾液検査シルハでは、口内の清潔度を始め、歯と歯ぐきの健康など、口内環境に関わる項目を検査できます。歯科医院で自分に合ったケアをアドバイスしてもらえるのもメリットです。
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口内炎の時はおすすめの食べ物を摂取して、内側からケアしよう

口内炎ができてしまったら、刺激が強い食べ物は避けつつ、口内炎の改善に効果的な栄養素を含む食べ物を積極的に摂りましょう。料理の仕方なども工夫して、栄養バランスの良い食事で内側からケアをしてみてくださいね。
口内炎の痛みに効果が期待できる薬や生活習慣については、こちらの記事をご覧ください。