コーヒーはむし歯予防に効果ある? 注意点やむし歯の予防法を解説

コーヒーはむし歯予防に効果ある? 注意点やむし歯の予防法を解説

(2023年12月20日公開)
コーヒーはむし歯予防に有効だと言われていますが、むし歯予防としてコーヒーを飲む場合にはいくつかの点に注意する必要があります。本記事では、コーヒーがむし歯予防に有効だとされる理由やむし歯予防として活用する際の注意点、コーヒー以外のむし歯予防法について詳しくご紹介します。

               

コーヒーでむし歯の予防はできる?

コーヒーは世界中で好まれている飲み物であり、毎日愛飲している方も多いです。そんなコーヒーにおける健康効果について近年、研究が進んでいます。たとえば、ある研究では1杯のコーヒーには100~150 mgのカフェインが含まれており、この化合物がむし歯の原因菌のひとつであるミュータンス菌に効果があることを発表しました。

コーヒーのむし歯予防効果への期待は高まっています。研究段階であるためまだまだ効果があると断言はできませんが、研究で確認されているコーヒーの期待される効果についてご紹介します。

研究の詳細について知りたい方は、こちらをご覧ください。

ポリフェノールの抗酸化作用がむし歯の原因菌を減少させる

ポリフェノールとは、植物に存在する色素や苦みの成分で、強い抗酸化作用があります。コーヒーにはポリフェノールが豊富に含まれており、その含有量はポリフェノールが多く含まれることで良く知られている赤ワインと同程度、緑茶や紅茶の約2倍、トマトジュースや野菜ジュースの約3倍です。ポリフェノールの抗酸化作用は活性酸素の働きを抑え、むし歯の原因菌である「ミュータンス菌」を減少させることが出来るため、むし歯や口臭の予防に役立つと言われています。

抗炎症作用でむしに対する抗菌効果も期待できる

前述したコーヒーに含まれるポリフェノールの代表はクロロゲン酸です。クロロゲン酸には抗酸化作用だけでなく強い抗炎症作用があり、口内の炎症を抑えることでむし歯菌の滞在・増殖を抑えることが出来るので、むし歯のリスクを低減する効果があると言われています。また、口内の炎症を抑えることは、炎症によって出てくる毒性物質の流出を防ぎ、歯周病や糖尿病など、さまざまな症状のリスクを下げることに役立ちます。

コーヒーを飲む際の注意点

むし歯予防の効果が期待できるコーヒーですが、ただやみくもに飲めばいいわけではありません。歯の健康を保つためには以下の点に注意してコーヒーを飲むことが大切です。

コーヒーを飲む量や回数に注意

コーヒーには覚醒作用や老化予防、リラックス効果など多くのメリットが期待できますが、デメリットもあります。たとえば、コーヒーは、カフェインを多く含みます。そのため、コーヒーを飲みすぎるとカフェインの過剰摂取により、動悸(どうき)や集中力の低下、不安、不眠など、さまざまな症状が引き起こされるおそれがあります。

また、コーヒーは酸性の飲み物であるため、頻繁に飲むと歯の表面のエナメル質を溶かしてしまいます。過剰に飲むことは控えるようにしましょう。

口臭の原因になる

コーヒーの飲みすぎは、口臭の原因になることがあります。これはコーヒー豆の微細な粒子が舌に残ることで細菌や食べかすと混じり、口臭の原因のひとつである「舌苔(ぜったい)」ができやすくなるからです。

口臭を抑えるためには、コーヒーを飲んだ後に水を飲み、コーヒーの粒子を流しましょう。口内が潤えば、口臭の原因になる唾液量の減少も防げます。もしくはコーヒーを飲んだ後にマウスウォッシュを使ったうがいや歯磨き、舌磨きをして口臭対策を行いましょう。

コーヒーと口臭の関係について詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。

色素が歯に沈着する

コーヒーを飲み続けるとコーヒーに含まれるポリフェノールと歯の表面を覆うペリクルという被膜が結合して、ステインという色素沈着が生じます。ステインはたまればたまるほど歯が黄ばみやすくなります。

コーヒーによる歯の着色を予防するには、ストローで飲む、時間をかけてゆっくり飲まないなど、飲み方を工夫することが有効です。また、コーヒーを飲み終わったらできるだけ早く歯磨きをすることも大切です。

ステインのような色素沈着になると普通の歯磨きでは落とせません。ホワイトニング用歯磨き粉を使う方法もありますが、歯を強くこすると歯の表面を傷つけるおそれがあります。コーヒーによる着色汚れをしっかり落としたい場合には、歯科医院で歯のクリーニングを検討しましょう。

カフェインには利尿作用がある

コーヒーに含まれているカフェインには、体内の水分を尿として排出させる利尿作用があり、体内の老廃物の排出やむくみを予防する効果などが期待できます。しかし、カフェインの過剰摂取によって体内の水分量が減ると唾液の分泌量も減少します。その結果、口内の乾燥が進み、口臭が強くなる、むし歯になりやすくなる、などさまざまな口内トラブルが起こりやすくなります。そのため、利尿作用のあるコーヒーやアルコール類の摂取は適量を心がけましょう。

砂糖やミルク入りは逆効果になる

むし歯予防の効果が期待できるのは砂糖やミルクを入れないブラックコーヒーです。コーヒーに砂糖やミルクを入れると、糖質が含まれているため、むし歯の予防法として飲む場合は逆効果となってしまいます。したがって、むし歯予防としてコーヒーを摂取するのであれば、砂糖やミルクは入れない方が最大限効果を期待できます。

コーヒー以外で虫歯予防に効果のあること

むし歯予防に効果が期待できるのは、ブラックコーヒーだけではありません。食事を改善することで、むし歯のリスクを減らせます。

カルシウムが含まれる食品を食べる

むし歯予防には、むし歯菌に負けない強い歯をつくるのに必要な栄養素を摂取することが大切です。カルシウムは歯の骨と組織を形成するのに欠かせない栄養素です。歯の表面のエナメル質は、食事や酸によって溶ける性質があり、進行するとむし歯や歯周病、知覚過敏などのリスクが高くなります。しかし、ここでもカルシウムを積極的に摂取することで溶けたエナメル質部分が修復し、歯の表面を強くすることでむし歯予防に役立ちます。また、永久歯がつくられる過程で重要な栄養素になるので、子どもの学童期にも大切です。

カルシウムを多く含む代表的な食べ物は、牛乳やチーズ、ヨーグルトなどの乳製品、小魚、ひじきなどです。さらに大豆や納豆、厚揚げなどの豆類、野菜類などです。カルシウムを含む食品は多いため、乳製品が苦手ならば大豆製品から、というように食べやすいものを選ぶとよいでしょう。

お酢などの酸の強いドリンクは控える

美容やダイエット目的でビネガードリンクを愛飲する方もいるでしょう。しかし、ビネガードリンクのような酸の強い飲み物は、歯の表面のエナメル質を溶かします。他にも、コーラをはじめとする炭酸飲料やスポーツドリンクなどは、酸性なだけでなく砂糖を多く含んでおり、むし歯を引き起こすリスクが高まります。むし歯を防ぐためには酸の強い飲み物は控える、もしくは、水を一緒に飲んだり、飲んだ後に水でうがいをしたりして対策しましょう。

むし歯予防で大切なポイント

これまで、むし歯予防に役立つ食習慣について取り上げてきましたが、生活習慣の改善も大切なポイントです。

口内環境を清潔に保つ

むし歯予防において、口内環境の清潔さを保つことは何よりも重要です。毎日の歯磨きでは、歯ブラシだけでなくデンタルフロスや歯間ブラシなどを使用して、歯と歯の間、歯と歯ぐきの間などむし歯になりやすい箇所の歯垢や食べかすもしっかりと取り除きましょう。歯磨きは毎食後3分以上行うのが理想ですが、歯磨きする時間を十分にとれない場合には、就寝前に時間をかけて念入りに歯を磨くことが大切です。ただし、磨き過ぎも注意が必要です。

十分に休息をとって免疫力を高める

十分な休息がとれず、ストレスがたまると免疫力が低下し、細菌に感染しやすくなってむし歯を発症する可能性が高くなります。そのため、むし歯予防には免疫力を高めることが欠かせません。また、睡眠不足やストレスの蓄積は、唾液の分泌量を減少させます。唾液が減ると口内の自浄作用が弱くなり、細菌が増殖してむし歯のリスクが一気に高まります。したがって、規則正しい生活を心がけ、質の高い睡眠を十分にとるようにしましょう。

歯科医院で定期検診とアドバイスを受ける

むし歯予防には食後の歯磨きや規則正しい生活を心がけることが大切ですが、それでもむし歯になることはあります。しかも自分ではむし歯に気付かないことも多いため、歯科医院で定期検診を受けてチェックしてもらうことがとても重要です。歯科医院で定期検診を受けることは、むし歯や歯周病の早期発見ができるだけでなく、プラークや歯石の除去など、むし歯や歯周病予防のためのケアも行ってくれます。さらに自分に合った正しい歯磨き方法についてもプロの目線からアドバイスがもらえ、歯科相談にものってもらえます。口内の健康を守るためにもできれば2~3カ月に一度は歯科医院を受診しましょう。

コーヒーを飲んだ後はできるだけ歯磨きするのがおすすめ

コーヒーを飲んだ後に何もしないと、色素が歯に沈着したり、口臭が出てきたりします。コーヒーによる口臭や色素沈着を予防するために、できるだけ歯磨きをしましょう。歯磨きが難しい方は、コーヒーを飲んだ後に水を飲んだり、水で口をすすいだりしましょう。

まとめ 適切な口内ケアでむし歯を予防しよう

ブラックコーヒーを飲むことは、むし歯予防につながるのではないかと期待されています。ただし、飲みすぎは口臭や歯の黄ばみの原因になるため注意しましょう。むし歯を予防するのであれば、コーヒーに頼るだけでなく、バランスのよい食事や十分な睡眠など規則正しい生活を心がけ、日頃から口内環境を清潔に保つことが大切です。

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