親知らず抜歯後の痛みはいつまで続く?原因や対処法を解説

親知らず抜歯後の痛みはいつまで続く?原因や対処法を解説

(2024年2月8日公開)
「親知らず抜歯後の痛みはいつまで続く?」
親知らずを抜歯後に痛みを感じると、このように疑問を持つ方がいるのではないでしょうか?

親知らずを抜歯後の痛みの持続期間は、親知らずの生え方や口内環境によって異なります。抜歯後に過度なうがいや運動・飲酒、長時間の入浴などをおこなうと、痛みが増したり、抜いた穴が治りにくくなったりするおそれがあります。

親知らずを抜歯する前後に痛みや腫れで困らないよう、適切なケアをおこないましょう。

               

親知らず抜歯後の痛みはいつまで続くのか

親知らずを抜歯後は、2〜3日ほど痛む場合が多いです。一方で、長引く方の場合、1週間程度痛むこともあるでしょう。

親知らずを抜歯した後に感じる痛みのピークは、麻酔が切れたときから翌日ぐらいまでとされています。もし耐え難い痛みを感じ始めたら、痛み止めを服用しましょう。

痛みに伴い、腫れが生じる場合がありますが、抜歯後2日程度がピークとされています。親知らずを抜歯する際は上顎の骨のほうが柔らかく、麻酔が効きやすいため、痛みにくいです。

一方で、下顎の場合は上顎よりも麻酔が効きにくく、骨が密集して抜きにくいため、痛みが生じやすいです。

親知らず抜歯後に痛みや腫れが起こる理由

親知らずを抜歯後に痛みや腫れが起こるのは、ただ抜くだけでも歯ぐきや周囲の骨を傷つけているからです。

もし複雑な生え方をしている場合は、抜歯する際に骨を削ったり、歯ぐきを切開したりすることもあるため、より痛みを感じやすいです。

骨や歯ぐきが傷付くと、そこで炎症反応が起こり、痛みや腫れを伴います。腫れは、血液を止めるために白血球や血小板が毛細血管に集まることで生じます。

炎症反応を抑え、痛みや腫れを少なくするためには、濡れたタオルで頬を冷やす方法がおすすめです。

親知らず抜歯後の痛みが続く期間と原因

親知らずを抜歯後は、場合によって長く痛みが続く場合があります。痛みが続く原因を、以下の期間ごとに解説します。
  • 2〜3日程度
  • 5日程度
  • 7日程度
  • 10日程度
親知らずを抜歯後の痛みが続く期間は、親知らずの生え方が関係しています。痛みが長引く場合は痛み止めを服用してください。

2〜3日程度

骨が柔らかい上顎の親知らずや、まっすぐに生えている場合は、2〜3日程度で痛みが治まるでしょう。痛みが気にならない方は、痛み止めなしでも問題なく過ごせる場合があります。

5日程度

「水平埋伏智歯」(スイヘイマイフクチシ)の場合、歯ぐきの切開や歯の分割、縫合などの施術が必要になるため、体への負担が大きくなり、痛みや腫れが長引くおそれがあります。

「智歯」は親知らずのことで、水平埋伏智歯とは、水平に骨に埋まっている親知らずです。歯の一部のみが露出しているため、歯ぐきを切開し、歯を分割しながら抜歯する必要があります。

親知らずを抜歯後に痛みが生じた場合は、痛み止めを服用することで治まります。

7日程度

歯が逆さまに生えて埋まっている水平埋伏智歯などのように、生え方が複雑になっている場合、骨を削る必要があるため、痛みが強まり、長引くおそれがあります。

痛みが続く場合は、痛み止めを服用しましょう。経過観察してもらうために歯科医院を受診する際は、追加で痛み止めを処方してもらうとよいです。

10日程度

前述の通り、親知らずが斜めや横向きに生えていると、抜歯の際に体に負担がかかり、炎症反応が出て痛みが長引くおそれがあります。

さらに、抜歯箇所からウイルスが侵入してヘルペスや帯状疱疹などのウイルス疾患を併発すると、痛みが強まって長引く要因になります。

歯科医院で抜歯後、感染防止のための抗生物質が処方されます。感染しないためにも抗生物質は必ず忘れずに服用しましょう。抜いた後の傷が治りにくい場合は、歯科医院で相談してみましょう。

親知らず抜歯後に痛みがいつまでも続く原因

親知らず抜歯後の痛みがいつまでも続く場合は、以下の原因があると考えられます。
  • ドライソケット
  • 親知らずの生え方が変わっている
  • 親知らずの抜歯箇所が細菌感染している
  • 縫合した糸が歯ぐきに当たっている
親知らずを抜歯後の痛みは、抗生物質を服用して細菌感染を防止したり、ドライソケットを防いだりすることで抑えられることもあります。痛み止めを服用しながら対処をしていきましょう。

ドライソケット

ドライソケットになると、強い痛みが10〜14日程度続き、治療するために1か月以上かかる場合があります。ドライソケットとは、抜歯箇所の穴に血が溜まらず、骨が露出した状態です。

一般的に、抜歯後は、抜歯箇所の穴に血液が溜まり、血餅(ケッペイ:血液のかたまり)が作られます。血餅は、抜歯箇所を保護し、正常な治癒をサポートする役割があります。

しかし、うがいをし過ぎたり、舌や指で過度に触ったりすると、血餅が剥がれるおそれがあります。血餅が剥がれてしまうと、抜歯箇所の治癒が進まず、穴が開いたままの状態であるドライソケットとなってしまいます。

ドライソケットになると、親知らずを抜歯した穴が血餅で覆われていないため、刺激が抜歯した箇所に直接加わり、痛みが増します。また、細菌感染リスクが高まり、痛みや腫れを引き起こすおそれがあるため、早期治療が必要です。
<ドライソケットについてもっと詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてみてください。>

親知らずの生え方が変わっている

親知らずが斜めや真横に生えていたり、根っこが長かったりすると、抜歯時の骨への負荷が大きくなるため、痛みが続くおそれがあります。目安として、7日以上痛みが続く場合があるでしょう。

親知らずの抜歯箇所が細菌感染している

処方された抗生物質をちゃんと服用しない場合、細菌感染を起こして、痛みが続く場合があります。細菌感染による痛みや腫れを抑えるために、痛みや腫れが治まっていても処方された抗生物質は必ず全て飲み続けましょう。

縫合した糸が歯ぐきに当たっている

埋没した親知らずを抜歯する場合、歯ぐきを切開するため、抜歯後に縫合が必要です。親知らずを抜歯後、歯ぐきの治りが早い場合、縫合した糸が歯ぐきに当たって痛みが起こるおそれがあります。

抜糸をすることで痛みが和らぐ場合があるため、痛みが気になる方は歯科医院に相談しましょう。

親知らずの抜歯前におこなうべき対策

親知らずを抜歯後の痛みを抑えるためには、抜歯前に以下の対策をおこなうことが大切です。
  • 親知らずの腫れを治しておく
  • 口内をクリーニングしておく
  • 体調を万全にしておく
親知らずを抜歯する際は、事前に口内環境を整え、体調を万全にしておきましょう。

親知らずの腫れを治しておく

智歯周囲炎(チシシュウイエン)は、親知らずの周りの歯ぐきが腫れる症状です。このまま治療をすると、抜歯時に腫れや痛みがさらにひどくなるため、事前に治しておくことが大切です。

治療するためには、炎症が起きている箇所を洗浄し、抗菌薬を服用する必要があります。

口内をクリーニングしておく

口内に歯垢や歯石が多いと、抜歯した部分に細菌が入り込みやすくなり、痛みや腫れの原因になります。そのため、親知らずを抜歯する前に汚れを取り除いておくことが大切です。

親知らずを抜歯する際は、歯科医院でクリーニングを受け、口内環境を整えてから施術を受けましょう。

体調を万全にしておく

もし細菌が感染した場合、体調が悪い状態だと、免疫力が低下しているため炎症が起きやすくなるおそれがあります。

そのため、親知らずを抜歯する前日は、十分な休息を取り、体調管理をしておきましょう。

親知らずを抜歯後に注意すべきこと

親知らずを抜歯した後は以下の点に注意しておきましょう。
  • 過度にうがいをしない
  • 指や舌で抜歯箇所を触らない
  • 抗生物質と痛み止めを飲んでおく
  • 過度な運動や飲酒を控える
  • 喫煙を控える
  • 親知らずを抜歯後すぐに食事しない
  • 食事する際は柔らかく刺激の少ないものを食べる
親知らずの抜歯箇所に対して刺激を与えないことが大切です。また、激しい運動・飲酒や喫煙を控えることが求められます。

過度にうがいをしない

過度にうがいをすると、抜歯箇所を保護して正常な治癒をサポートする血餅ができません。また、一度血餅ができても、うがいをしすぎることで剥がれてしまうこともあるでしょう。

出血が止まるまでは、なるべくうがいを控えることが大切です。口の中に唾液や血液が溜まった場合は、水ですすぐのではなく、溜まった分を吐き出す程度にしてください。

指や舌で抜歯箇所を触らない

指や舌で抜歯箇所を触ると、細菌感染のリスクが高まったり、傷の治りが遅くなったりするため、控えましょう。

また、歯磨きをする際は、なるべく周囲を磨かないようにして刺激を与えないことが大切です。

抗生物質と痛み止めを飲んでおく

抗生物質を服用することで、口内の細菌感染が防止しやすくなります。また、痛み止めを服用することで、炎症・痛みを抑えることができます。

処方された抗生物質は必ず全て服用しましょう。痛みがある場合は、処方された痛み止めも服用しましょう。

過度な運動や入浴を控える

過度な運動や入浴は、血行促進につながり、出血が多くなるおそれがあります。

親知らずを抜歯した後は、入浴や過度な運動は控えましょう。入浴する際は、シャワーのみにすることをおすすめします。

飲酒を控える

飲酒も同様に血行を良くする効果があるため、血が止まりにくくなります。また、飲酒後に酔った状態で歯磨きをすることで、抜歯した箇所に歯ブラシをぶつけて血餅を剥がしてしまうことも考えられます。
親知らずを抜歯した日は飲酒を控えるようにしましょう。

喫煙を控える

喫煙をすると、血液の循環が悪くなり、傷の治りが遅くなります。また、免疫力が低下し、細菌感染のリスクもあるため、抜歯後2〜3日は禁煙をおすすめします。

親知らず抜歯後すぐに食事しない

親知らずを抜歯した後すぐは麻酔が切れておらず、傷口に刺激が加わっても気づかずに抜歯箇所を触ってしまい、傷の治りが遅くなるおそれがあります。

親知らずを抜歯した後、麻酔は3〜5時間程度で切れるため、それまでは食事を控えるようにしましょう。

親知らずを片側だけ抜歯した場合、麻酔が切れた直後に食事をする際は、なるべく抜歯したほうと反対側で噛むとよいでしょう。

食事は柔らかく刺激の少ないものを食べる

親知らずを抜歯した後すぐは麻酔が切れておらず、傷口に刺激が加わっても気づかずに抜歯箇所を触ってしまい、傷の治りが遅くなるおそれがあります。

親知らずを抜歯した後、麻酔は3〜5時間程度で切れるため、それまでは食事を控えるようにしましょう。

親知らずを片側だけ抜歯した場合、麻酔が切れた直後に食事をする際は、なるべく抜歯したほうと反対側で噛むとよいでしょう。

親知らず抜歯後に起こる痛みや腫れの対処法

親知らずを抜歯した後に起こる痛みや腫れの対処法は以下のとおりです。
  • 痛み止めを飲む
  • 患部を冷やす
  • 歯医者で患部を洗浄してもらう
親知らずを抜歯した後に痛みや腫れが起こった場合は、痛み止めを服用し、患部を適度に冷やすことが大切です。

痛み止めを飲む

痛みや腫れが治まらない場合は、歯科医院で処方される痛み止めを飲みましょう。もし、処方された薬を使い切ってしまった場合は、ドラッグストアなどで薬剤師に相談の上で、市販品を利用することもできます。

患部を冷やす

冷却シートや、保冷剤をタオルに巻いた状態のものを頬に当てると痛みが緩和されやすくなります。ただし、冷やし過ぎると、血行が悪くなり、自然治癒が遅くなります。

5分冷やしたら、30分放置することを意識してください。

歯科医院で患部を洗浄してもらう

たとえば、ドライソケットになっている場合、歯科医院で患部を洗浄後、炎症と腫れを改善する薬を塗ることで治りが早くなります。

また、洗浄することで、抜歯箇所に詰まった食べかすなどが除去できます。定期的に歯科医院を受診し、洗浄してもらいましょう。

まとめ 親知らず抜歯後の痛みについて知っておこう

親知らずの生え方によって、抜歯後の痛みや持続期間は異なります。もし、親知らずを抜歯した後に痛みや腫れが続く場合は、患部を適度に冷やしたり、痛み止めを服用したりして対策しましょう。

また、痛みや腫れを起こさないために、過度な運動や飲酒、長時間の入浴などを控えることが大切です。

もし、ドライソケットになり、痛みが続く場合は速やかに歯科医院を受診してください。

親知らずを抜歯した後も健康的な生活を送るためにも、正しい知識にもとづき、適切なケアを実践していきましょう。

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