「口の中や舌が痛い。」「なんか口がヒリヒリする。」
このような症状に悩まされていませんか?
口の中はデリケートで敏感な部分であり、「痛い」「ヒリヒリ・ズキズキする」といった不調を感じやすい組織でもあります。痛みが一時的なもので、すぐに症状が改善するようであれば、さほど心配する必要はありませんが、なかには思わぬ病気が隠れていることもあります。
この記事では、口の中が痛い時の原因や考えられる病気、対処法を解説します。
このような症状に悩まされていませんか?
口の中はデリケートで敏感な部分であり、「痛い」「ヒリヒリ・ズキズキする」といった不調を感じやすい組織でもあります。痛みが一時的なもので、すぐに症状が改善するようであれば、さほど心配する必要はありませんが、なかには思わぬ病気が隠れていることもあります。
この記事では、口の中が痛い時の原因や考えられる病気、対処法を解説します。
日常生活の中で口の中が痛む原因
日常におけるさまざまな習慣が原因で、口の中が痛むことがあります。主な原因として以下のようなものが考えられます。
辛いものや熱いものの摂りすぎ
口の中の粘膜は繊細で敏感です。過度に熱い飲み物や食べ物、香辛料などの刺激の強いものを頻繁に口にしていると、粘膜がダメージを受けて痛みを引き起こすことがあります。
過度のブラッシング
過剰に力を入れて歯を磨くと、歯や歯ぐきに過度な負担がかかって、痛みが生じたり、炎症を引き起こしたりすることがあります。
また、研磨作用の強い歯磨き粉を多用するのも要注意です。ホワイトニング効果をうたった歯磨き粉は、通常の歯磨き粉よりも強い研磨剤が入っていたり、研磨剤の含有量が多くなっていたりする場合があります。着色汚れはよく落ちるものの、歯の表面を覆うエナメル質を傷つけて、痛みの引き金になることがあるので注意が必要です。使用する製品を選ぶときは、研磨性を抑えた製品を選ぶのもおすすめです。また、使用する場合は、週に1〜2回程度の頻度にとどめましょう。
※研磨剤は、「清掃剤」などの別の表記となっていることがあります。
また、研磨作用の強い歯磨き粉を多用するのも要注意です。ホワイトニング効果をうたった歯磨き粉は、通常の歯磨き粉よりも強い研磨剤が入っていたり、研磨剤の含有量が多くなっていたりする場合があります。着色汚れはよく落ちるものの、歯の表面を覆うエナメル質を傷つけて、痛みの引き金になることがあるので注意が必要です。使用する製品を選ぶときは、研磨性を抑えた製品を選ぶのもおすすめです。また、使用する場合は、週に1〜2回程度の頻度にとどめましょう。
※研磨剤は、「清掃剤」などの別の表記となっていることがあります。
偏った食生活
偏った食生活によって、皮膚や粘膜の健康維持をサポートするビタミンB群、鉄分、亜鉛などの栄養素が不足すると、粘膜の抵抗力が弱まって傷がつきやすくなり、口の中がヒリヒリと痛むことがあります。
食べ過ぎや飲みすぎも口内の痛みを引き起こす要因です。胃に過度な負担がかかって、胃酸分泌のバランスが崩れ、粘膜に痛みを伴う炎症が生じるリスクがあります。
食べ過ぎや飲みすぎも口内の痛みを引き起こす要因です。胃に過度な負担がかかって、胃酸分泌のバランスが崩れ、粘膜に痛みを伴う炎症が生じるリスクがあります。
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口の中が痛い時に考えられる病気
病気の症状として、口の中に痛みが起こることがあります。口の中が痛い時に考えられる病気をご紹介します。
口内炎
口内の粘膜に起こる炎症の総称です。ウイルスや細菌による感染、疲労やストレスによる免疫力の低下、口の中を噛むなどの物理的刺激、睡眠不足、栄養不足、喫煙などが原因として考えられています。
頬の内側や唇の裏、喉、舌、歯ぐきなど、口の中のどこにでもできる可能性があり、軽度なものから重度のものまで症状はさまざまです。多くが痛みを伴います。
頬の内側や唇の裏、喉、舌、歯ぐきなど、口の中のどこにでもできる可能性があり、軽度なものから重度のものまで症状はさまざまです。多くが痛みを伴います。
口腔カンジダ症
カンジダ菌というカビ菌の一種によって起こる感染症です。急性型と慢性型があります。
口の中や舌の粘膜などに白い苔のようなものが付着し、拭くと取れるのが特徴です。粘膜の痛みや味覚異常が生じることもあります。
カンジダ菌は、もともと人間の体内に常在しており、通常は健康に悪い影響を与えることはありません。しかし、疲れや睡眠不足、過度のストレスなどによって免疫力が低下すると、カンジダ菌が異常に増殖して、カンジダ症として病原性を発揮します。
口の中や舌の粘膜などに白い苔のようなものが付着し、拭くと取れるのが特徴です。粘膜の痛みや味覚異常が生じることもあります。
カンジダ菌は、もともと人間の体内に常在しており、通常は健康に悪い影響を与えることはありません。しかし、疲れや睡眠不足、過度のストレスなどによって免疫力が低下すると、カンジダ菌が異常に増殖して、カンジダ症として病原性を発揮します。
口腔がん
口の中にできるがんを口腔がんといいます。
進行すると、痛みや出血が続く、硬いしこりができる、舌の動きが悪くなる、口臭が強くなるといった症状が現れますが、初期は自覚症状がほとんどありません。ただの口内炎と思っていたら、実はがんだったというケースもあるので注意が必要です。
発生の原因は明らかではありませんが、喫煙、飲酒、合わない入れ歯などによる歯肉への慢性的な刺激、口内の不衛生などが危険因子と考えられています。
進行すると、痛みや出血が続く、硬いしこりができる、舌の動きが悪くなる、口臭が強くなるといった症状が現れますが、初期は自覚症状がほとんどありません。ただの口内炎と思っていたら、実はがんだったというケースもあるので注意が必要です。
発生の原因は明らかではありませんが、喫煙、飲酒、合わない入れ歯などによる歯肉への慢性的な刺激、口内の不衛生などが危険因子と考えられています。
白板症(はくばんしょう)
口の中の粘膜に生じる白い板状または斑状(はんてん状態)の病変で、こすっても取れないのが特徴です。約10%がのちにがん化するといわれています。
病変が白い状態だけの場合は、痛みがないことが多いです。粘膜が赤みを伴うと、ものが触れるだけで接触痛があったり食べ物がしみたりします。
原因は不明ですが、不適切な入れ歯や歯の詰め物などによる物理的な慢性刺激や、喫煙やアルコールによる化学的刺激、ビタミンAやBの不足などが関与していると考えられています。
病変が白い状態だけの場合は、痛みがないことが多いです。粘膜が赤みを伴うと、ものが触れるだけで接触痛があったり食べ物がしみたりします。
原因は不明ですが、不適切な入れ歯や歯の詰め物などによる物理的な慢性刺激や、喫煙やアルコールによる化学的刺激、ビタミンAやBの不足などが関与していると考えられています。
口腔乾燥症
ドライマウスとも呼ばれ、唾液の分泌が低下して、口の中が異常に乾燥した状態を指します。
乾燥によって口の中がネバネバしたり、ヒリヒリとした痛みを感じたり、口臭が強くなったりするほか、食べ物が食べづらい、会話がしづらいなど日常生活にも支障が出ます。
口の中が乾燥する原因として、加齢による唾液腺の衰え、ストレスによる唾液分泌の低下、薬の副作用などが挙げられます。
乾燥によって口の中がネバネバしたり、ヒリヒリとした痛みを感じたり、口臭が強くなったりするほか、食べ物が食べづらい、会話がしづらいなど日常生活にも支障が出ます。
口の中が乾燥する原因として、加齢による唾液腺の衰え、ストレスによる唾液分泌の低下、薬の副作用などが挙げられます。
扁平苔癬(へんぺいたいせん)
頬の粘膜や舌、唇などに生じる難治性の病変で、まれにがん化することもあります。
粘膜に白いレース状や網状の模様が現れ、その周辺が赤くなったり、ただれたりするのが特徴です。接触によって痛みが生じたり、飲食物がしみたりします。
原因は不明ですが、ウイルス感染症や、歯科用金属に対する金属アレルギー、遺伝的素因、精神的ストレスなどの関与が考えられています。
粘膜に白いレース状や網状の模様が現れ、その周辺が赤くなったり、ただれたりするのが特徴です。接触によって痛みが生じたり、飲食物がしみたりします。
原因は不明ですが、ウイルス感染症や、歯科用金属に対する金属アレルギー、遺伝的素因、精神的ストレスなどの関与が考えられています。
ベーチェット病
全身の臓器に急性の炎症が起こる難治性の疾患です。代表的な症状の1つが口内炎で、口の中の粘膜や唇、舌に痛みを伴うただれが生じます。
長期にわたって症状が良くなったり、悪くなったりすることを繰り返すのがこの病気の特徴です。
詳しい原因は明らかになっていませんが、自己免疫の異常によって全身の臓器が攻撃されることで発症すると考えられています。
長期にわたって症状が良くなったり、悪くなったりすることを繰り返すのがこの病気の特徴です。
詳しい原因は明らかになっていませんが、自己免疫の異常によって全身の臓器が攻撃されることで発症すると考えられています。
口の中が痛い時の対処法
口の中に痛みが出た時の対処法をご紹介します。
熱いものや刺激物を避ける
粘膜にダメージを与えてしまうような、極端に熱いものや酸味の強いもの、香辛料などの刺激の強いものは避けるのが賢明です。とくに熱いものは炎症を悪化させる可能性があるので、人肌程度に冷ましてから食べるようにしましょう。
ケーキなどの甘い食べ物やアルコール類は体内で分解する時に、皮膚や粘膜を保護する働きがあるビタミンB群を多く消費するため、摂りすぎには注意が必要です。
ケーキなどの甘い食べ物やアルコール類は体内で分解する時に、皮膚や粘膜を保護する働きがあるビタミンB群を多く消費するため、摂りすぎには注意が必要です。
優しく丁寧な歯磨きを心がける
歯磨きのときに力を入れすぎると、口の中の粘膜を傷つけるおそれがあり、痛みの引き金になりえます。歯磨きの力加減が強いと感じる場合は、口の中を傷つけないよう、やわらかめの毛先の歯ブラシを使用したり、力を抜いてブラッシングしたりしましょう。
歯ブラシを歯に当てた時に毛先が広がらない程度の力加減が理想です。
また、過度に磨きすぎるのも粘膜を傷つける原因になります。1つの歯に対して20回ほど磨くといいでしょう。
歯ブラシを歯に当てた時に毛先が広がらない程度の力加減が理想です。
また、過度に磨きすぎるのも粘膜を傷つける原因になります。1つの歯に対して20回ほど磨くといいでしょう。
バランスがとれた食生活を送る
食生活の乱れが、口の中の痛みを引き起こすことがあります。バランスのとれた食生活を心がけることが大切です。栄養素の中でもビタミンB群、とくにビタミンB₂やB₆は皮膚や粘膜の健康維持を助ける働きがあります。ビタミンB₂やB₆をはじめとするビタミンB群は赤身の肉類や魚介類に豊富に含まれているので、積極的に食卓に取り入れましょう。
ビタミンB₂やB₆を多く含む食材やレシピについては、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
痛みが続く場合は医療機関を受診しよう
口の中の痛みは、日常のちょっとした動作や習慣が原因であることが多いものです。しかし、日常生活の中において心当たりがない場合や、痛みがずっと続く場合は、思わぬ病気が潜んでいるおそれがあります。
放っておかずに、早めに歯科医院や口腔外科を受診しましょう。
放っておかずに、早めに歯科医院や口腔外科を受診しましょう。
まとめ 口の中の痛みが続くなら医療機関へ受診しましょう。
口の中が痛い時、原因として刺激物の摂りすぎや過度のブラッシングなどが考えられます。刺激物を避け、バランスの良い食生活を心がけることが大切です。痛みが長引く場合や激しい痛みがある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。