私達が普段口にしている食べ物には、歯の健康に良い食べ物と控えるのが望ましい食べ物があります。その両方を知り、食材や食べ方を選べば健康な歯の維持につながります。
今回は、歯に良い栄養素が含まれる食べ物と、歯の健康に悪影響を与えるおそれのある食べ物を紹介します。その他、歯に良い食材を使ったアレンジレシピも紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
今回は、歯に良い栄養素が含まれる食べ物と、歯の健康に悪影響を与えるおそれのある食べ物を紹介します。その他、歯に良い食材を使ったアレンジレシピも紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
歯に良い栄養素が含まれる食べ物
健康な歯をつくるには、歯に良いとされる栄養素が含まれる食べ物を食べるのが効果的です。まずは、カルシウムやタンパク質、マグネシウムなど強い歯をつくる栄養素を含む食べ物を紹介します。なお1日に摂取したい栄養素の目標量は、年齢や性別によって異なります。以下に示す量を参考にしてください。
カルシウムが多く含まれる「乳製品・豆類」
カルシウムは、歯の主成分です。カルシウムを十分に摂取することで、健康な歯を保つことが期待できます。カルシウムは乳製品、大豆製品、小魚など、さまざまな食材に含まれているので、食事にも取り入れやすいでしょう。
大人1人あたりが1日に摂取するカルシウムの目標量は、600~800 mg、成長期の子どもの目標量は700~1,000 mgとされています。
ちなみにコップ1杯の牛乳(200 ml)には220 mg、ヨーグルト1パック(100 g)には120 mgが含まれています。その他、木綿豆腐(150 g)には、140 mg含まれているので、さまざまな食品を組み合わせながら食事に取り入れてみてくださいね。
大人1人あたりが1日に摂取するカルシウムの目標量は、600~800 mg、成長期の子どもの目標量は700~1,000 mgとされています。
ちなみにコップ1杯の牛乳(200 ml)には220 mg、ヨーグルト1パック(100 g)には120 mgが含まれています。その他、木綿豆腐(150 g)には、140 mg含まれているので、さまざまな食品を組み合わせながら食事に取り入れてみてくださいね。
カルシウムの豊富な食材や、カルシウムの役割についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
タンパク質が多く含まれる「肉・魚・卵」
カルシウムの吸収を良くし、歯を支えているのがタンパク質です。鶏、豚、牛などの肉類をはじめ、魚類、卵、大豆などに多く含まれます。
タンパク質の1日あたりの目標摂取量は、性別や年齢・身体活動量によって異なります。少なくとも大人で60 g以上、成長期の子どもで40 g以上が望ましい摂取量です。
ちなみに皮付きの鶏もも肉(100 g)には約17 g、紅鮭1切れ(70 g)には約16 gのタンパク質が含まれていますので、参考にしてください。
タンパク質の1日あたりの目標摂取量は、性別や年齢・身体活動量によって異なります。少なくとも大人で60 g以上、成長期の子どもで40 g以上が望ましい摂取量です。
ちなみに皮付きの鶏もも肉(100 g)には約17 g、紅鮭1切れ(70 g)には約16 gのタンパク質が含まれていますので、参考にしてください。
マグネシウムが多く含まれる「海藻・納豆」
マグネシウムは、カルシウムの吸収をサポートする役割を担っています。海藻類や豆類、野菜類、魚介類、穀類に多く含まれています。
1日の推奨摂取量は成人女性で270 mg、男性なら340 mgです。成長期の子どもは成長に合わせて1日130~300 mgが目安になります。
納豆1パック(50 g)で50 mg程度、乾燥わかめなら100 gあたり460 mgも含まれています。
1日の推奨摂取量は成人女性で270 mg、男性なら340 mgです。成長期の子どもは成長に合わせて1日130~300 mgが目安になります。
納豆1パック(50 g)で50 mg程度、乾燥わかめなら100 gあたり460 mgも含まれています。
マグネシウムの1日推奨摂取量や豊富な食材、マグネシウムの体の中での働きについてはこちらの記事をご参照ください。
ビタミンAが多く含まれる「チーズ・緑黄色野菜」
ビタミンAは、歯の表面を覆っているエナメル質のもとになっています。カルシウムだけでなく、エナメル質をつくり出すビタミンAを摂取することで、より健康な歯を目指せるのです。
ビタミンAが多く含まれる食材は、チーズやバターなどの乳製品やほうれん草、にんじんなどの緑黄色野菜です。単位は、レチノール活性当量(単位:μgRAE)で表されます。
μ(マイクロ)とは、100万分の1を表す記号です。
1日の推奨量は、18歳以上の女性は650 μgRAE~700μgRAE、男性で850~900 μgRAEです。
にんじん(100 g)には630 μgRAE、プロセスチーズ(100 g)には250 μgRAEが含まれていますので、上手に取り入れてみてください。
ビタミンAが多く含まれる食材は、チーズやバターなどの乳製品やほうれん草、にんじんなどの緑黄色野菜です。単位は、レチノール活性当量(単位:μgRAE)で表されます。
μ(マイクロ)とは、100万分の1を表す記号です。
1日の推奨量は、18歳以上の女性は650 μgRAE~700μgRAE、男性で850~900 μgRAEです。
にんじん(100 g)には630 μgRAE、プロセスチーズ(100 g)には250 μgRAEが含まれていますので、上手に取り入れてみてください。
ビタミンAはレバーにも豊富に入っていますが、過剰に摂り過ぎても健康に影響を与えてしまう場合があります。
詳しくはこちらの記事で解説しています。
詳しくはこちらの記事で解説しています。
ビタミンDが多く含まれる「きのこ」
ビタミンDもカルシウムの吸収をサポートする栄養素のひとつです。きくらげ、しいたけ、舞茸などのきのこ類に多く含まれています。
食事摂取基準では、1日のビタミンDの摂取目安量は18歳以上の男女ともに8.5 μgと言われています。乾燥しいたけ100 gには17.0 μg、舞茸(100 g)には4.9 μg含まれています。
食事摂取基準では、1日のビタミンDの摂取目安量は18歳以上の男女ともに8.5 μgと言われています。乾燥しいたけ100 gには17.0 μg、舞茸(100 g)には4.9 μg含まれています。
ビタミンDは日光浴でも作ることができる成分です。
ビタミンDの詳細はこちらの記事をご参照ください。
ビタミンDの詳細はこちらの記事をご参照ください。
ビタミンCが多く含まれる「果物・いも」
ビタミンCはエナメル質の内側にある象牙質の土台となったり、元気な歯ぐきをつくったり、健康な歯をつくるのに欠かせません。ビタミンCを多く含んでいるのは、イチゴやキウイなどの果物、じゃがいもやさつまいもなどのいも類です。
1日の推奨摂取量は、18歳以上の男女ともに100 mgと言われています。
果肉が黄色のキウイ1個あたりには140 mgほど、じゃがいも1個なら50 mgほど入っています。
歯の健康を考える人は、積極的に取り入れましょう。
1日の推奨摂取量は、18歳以上の男女ともに100 mgと言われています。
果肉が黄色のキウイ1個あたりには140 mgほど、じゃがいも1個なら50 mgほど入っています。
歯の健康を考える人は、積極的に取り入れましょう。
ビタミンCは歯の健康だけでなく全身の健康にも重要な役割を果たしています。
ビタミンCの体のなかでの作用や豊富な食材はこちらの記事で紹介しています。
ビタミンCの体のなかでの作用や豊富な食材はこちらの記事で紹介しています。
歯に良い食べ物を使ったアレンジレシピ
歯に良い食べ物がわかったところで、上述した食材を使ったアレンジレシピを紹介します。それぞれの栄養素を、おいしく取り入れましょう。
カルシウムたっぷり「ちりめんじゃこと豆腐の和風サラダ」
まずは、カルシウムを多く含む豆腐、ちりめんじゃこ、桜えびを使った和風サラダを紹介します。
材料(4人分)
- ちりめんじゃこ:40 g
- 木綿豆腐:400 g
- みょうが:2個
- 水菜:100 g
- スライスアーモンド:20 g
- 桜えび:10 g
- サラダ油:大さじ1
- 和風ドレッシング:適量
作り方
- 水菜は4 cmに切り、みょうがはせん切りにする
- 1を水につけ、シャキッとさせる
- 木綿豆腐を食べやすいサイズに切る
- アーモンドをフライパンで軽く炒る。取り出してサラダ油でちりめんじゃこをカリカリになるまで炒める(弱火)
- 2の水気を取り、器に盛り付けたら3→4の順番にのせ、桜えびを散らす 和風ドレッシングをかけたら完成
タンパク質やビタミンAを上手に摂れる「チーズ海苔巻き」
ビタミンAが豊富な豚肉に、カルシウムが豊富なチーズとビタミンCたっぷりのりんごを加えた、歯に良い食べ物をたっぷり使ったレシピです。
材料(4人分)
- 豚ロース薄切り肉:240 g(8枚)
- 焼きのり:2枚
- スライスチーズ:8枚
- 大葉:4枚
- りんご:2個
作り方
- チーズとりんごを長細く切り、海苔で巻く
- 1を豚肉で巻く
- フライパンで蒸し焼きにする
- 両端を切って形を整える
- 火が通ったら、器に大葉を敷いて4を盛り付ける
歯ぐきにも良い「りんごとさつまいものオーブン焼き」
歯ぐきにはビタミンCや食物繊維を含む食べ物が良いと言われています。それらを多く含むりんごやさつまいもを使ったレシピで歯周病予防も目指せますよ。
材料 (4人分)
- りんご:1/2個
- さつまいも:中1本
- カマンベールチーズ:1個
- ベーコン:10枚
- オリーブオイル:大さじ2
- ハーブソルト:お好みで適量
作り方
- さつまいもをしっかり洗い、約7ミリの輪切りにする
- りんごの芯を取ってさつまいもと同じ厚さのいちょう切りにする
- カマンベールチーズを短冊切りにする
- ベーコンを約7 mm幅に切る
- 耐熱容器にさつまいも、りんご、カマンベールチーズ、ベーコンの順に置いて、オリーブオイルを回しかける
- 200 ℃に熱したオーブンで20分焼く
- 焼き上がったらお好みでハーブソルトを振って完成
口内環境を整えるためにも控えたい、歯に悪い食べ物
強い歯をつくる食べ物があれば、歯にあまり良くない影響を及ぼす食べ物があります。ここでは、口内トラブルを防ぐためにも控えたい食べ物を紹介します。
むし歯の原因をつくる「甘いお菓子」
砂糖などの糖分は、むし歯の原因になるミュータンス菌が酸をつくるための材料として使われます。そして酸は、歯の主成分であるカルシウムなどを溶かし、歯を弱くしてしまうと言われます。
そんなむし歯の原因につながる甘いお菓子の食べ過ぎは、歯に良くありません。甘いケーキやキャンディーなどは、特に糖分が多いので注意が必要です。ジュースにも多く糖分が含まれるため、摂取量には注意してください。
また、糖分を摂取する時間が長いほど、酸にさらされる時間も長くなってしまうので、むし歯になりやすくなってしまいます。お菓子を食べるのであれば、低糖質なものを選び、決まった時間に食べるようにしましょう。
そんなむし歯の原因につながる甘いお菓子の食べ過ぎは、歯に良くありません。甘いケーキやキャンディーなどは、特に糖分が多いので注意が必要です。ジュースにも多く糖分が含まれるため、摂取量には注意してください。
また、糖分を摂取する時間が長いほど、酸にさらされる時間も長くなってしまうので、むし歯になりやすくなってしまいます。お菓子を食べるのであれば、低糖質なものを選び、決まった時間に食べるようにしましょう。
酸蝕歯(さんしょくし)の原因「柑橘系の果物」と「炭酸飲料」
酸蝕歯とは、酸により歯の表面にあるエナメル質が溶ける状態のことを指します。酸性の飲食物を過剰に摂取すると、酸蝕歯の原因になります。具体的には口内が酸性(pH[ピーエイチ]5.5以下)になると、エナメル質が溶け出します。
みかんやグレープフルーツなどの柑橘系の果物はpH 3.2~3.6、炭酸飲料が pH 2.2~2.9と、エナメル質を溶かすリスクが高い飲食物です。食べすぎ、飲みすぎには注意してください。
みかんやグレープフルーツなどの柑橘系の果物はpH 3.2~3.6、炭酸飲料が pH 2.2~2.9と、エナメル質を溶かすリスクが高い飲食物です。食べすぎ、飲みすぎには注意してください。
口内の酸性度や酸への防御力を唾液でチェック
健康な歯を維持するためには、予防と対策が大切です。
そのため、歯に良い食べ物と悪い食べ物を知って予防をするのに合わせて、現在の口内環境も知って問題へ適切に対策をしていきましょう。
ご自分の口内環境のチェックができる唾液検査の一つが、「シルハ」です。
シルハとは、水で口をすすぐだけで口内環境に関する6つの項目を知れる唾液検査のことです。口内がどれだけ酸性になっているのか、また酸に対する防御力がどれくらいあるのかを、水で区10秒口をすすぐだけでチェックできます。
さらに、むし歯の原因となる細菌の活性度や、歯ぐきの健康の指標、口内の清潔度などもまとめてチェックができます。シルハは全国の歯科医院で受けられますので、ぜひ、クリニック検索から近くの歯科医院をチェックしてみてください。
そのため、歯に良い食べ物と悪い食べ物を知って予防をするのに合わせて、現在の口内環境も知って問題へ適切に対策をしていきましょう。
ご自分の口内環境のチェックができる唾液検査の一つが、「シルハ」です。
シルハとは、水で口をすすぐだけで口内環境に関する6つの項目を知れる唾液検査のことです。口内がどれだけ酸性になっているのか、また酸に対する防御力がどれくらいあるのかを、水で区10秒口をすすぐだけでチェックできます。
さらに、むし歯の原因となる細菌の活性度や、歯ぐきの健康の指標、口内の清潔度などもまとめてチェックができます。シルハは全国の歯科医院で受けられますので、ぜひ、クリニック検索から近くの歯科医院をチェックしてみてください。
歯に良い食べ物を毎日の食事に取り入れよう
健康な歯をつくるには、カルシウムの他にマグネシウム、ビタミンなどが含まれる食材を食べる必要があります。また糖分のとりすぎや柑橘類、炭酸飲料がおよぼすリスクにも気を配りましょう。本記事で紹介したレシピも参考にしながら、バランスのとれた食生活を考えてみてくださいね。