子ども用歯ブラシの年齢に合わせた選び方!おすすめの硬さや形状をご紹介

子ども用歯ブラシの年齢に合わせた選び方!おすすめの硬さや形状をご紹介

(2023年4月6日更新)
乳児期、幼児期、児童期と子どもの成長段階によって歯は成長し、乳歯から永久歯へと生えかわります。健康な永久歯をつくるためには、年齢ごとに応じた歯ブラシを選ぶことが大切です。子ども用歯ブラシを選ぶための基礎知識を知り、それぞれの時期に応じた歯ブラシを選択しましょう。そのほか、予防歯科についても紹介していきます。

               

子ども用の歯ブラシを選ぶための基礎知識

歯ブラシを選ぶ前に、乳歯と永久歯の形状の違いや、知っておくと便利な歯ブラシの交換時期について紹介します。

乳歯と永久歯の違い

乳歯は、永久歯と比べて全体的にふっくらした形状をしています。また奥歯のかみ合わせ部分は、永久歯よりも乳歯の方が細かく溝が入り組んでいます。そのため歯ぐきに近い凹み部分や噛み合わせ部分に食べカスが溜まり、むし歯ができやすいのです。
乳歯は永久歯と比べて神経までの距離が近く、軽いむし歯でもすぐに重症化してしまう場合もあります。

歯ブラシの交換時期の目安は1ヵ月に1回

新品の歯ブラシで落ちる歯垢を100パーセントとすると、毛先が少し開いた歯ブラシでは80パーセントほどになってしまうと言われています。毛先がぱっくり開いた歯ブラシになると、60パーセント程度しか歯垢を落とせないそうです。歯垢を効率よく落とすためにも、歯ブラシは1ヵ月に1度、交換するようにしましょう。

歯磨き剤は子どもの様子を見て使用する

子どもの歯を磨くのに、歯磨き剤を使うか悩む人も多いのではないでしょうか。歯磨き剤は、むし歯予防のサポーターのため、十分なブラッシングや糖分摂取のセーブができているなら、必ずしも使う必要はありません。しかし歯磨き剤を使うことでフッ素によるむし歯予防もできるので、子どもが嫌がらないようなら、使用するのが望ましいでしょう。
もし誤って飲み込んでしまっても、歯磨きでの使用量程度なら身体に影響もありません
フッ素の働きやフッ素配合歯磨き剤についての詳細はこちらの記事もご参考にしてください。

【乳児期(0歳~2歳)】子ども用歯ブラシの選び方とポイント

乳児期は乳歯が生えはじめる時期であり、歯磨きに慣れることが重要です。ここでは、乳児期に適した歯ブラシの選び方とポイントを紹介していきます。

歯磨きに慣れることが第一

歯の生える時期は個人差がありますが、一般的に生後6~8ヵ月頃から下の前歯が生えると言われています。歯が生えはじめてから突然歯磨きをしようとすると、怖がったり、嫌がったりする場合もあります。そのため歯が生える前の段階から、頬や口元に触れるなどのスキンシップを取っておくのが大切です。
1歳〜1歳半頃までには、歯磨きに慣れることを目標に、自分で歯ブラシを持って磨く練習をスタートしましょう。安全に注意しながら気長に見守ってくださいね。

歯ブラシの持ち手は「まっすぐで太め」

歯ブラシに早く慣れるためにも、持ち手は握りやすい「まっすぐで太め」のものがおすすめです。また転倒や衝突などに備えて、持ち手部分がやわらかく曲がるタイプを選ぶと安心です。喉の奥に刺さらないようにストッパーが付いたものを選ぶのも良いでしょう。

歯ブラシの毛は「やわらかめ」・「平切り」

ブラシの毛の硬さは、子どもの口内に優しい「やわらかめ」が適しています。毛先の形は口内に優しい「平切カット」が望ましいでしょう。

歯ブラシのヘッドは「小さめ」

歯ブラシのヘッドは、子どもの口のサイズに合わせた「小さめ」がおすすめです。ヘッドが大きいものはしっかり磨けないだけでなく、異物感が強いため歯磨きを嫌がる元にもなってしまいます。

子ども用と仕上げ磨き用の歯ブラシを分ける

乳児期の歯磨きは、歯ブラシに慣れるのが目標のため、子どもだけでは十分な歯磨きができません。また、この時期の子どもは歯ブラシを噛んでしまい、すぐダメにしてしまう場合も多いです。そのため、子ども用の歯ブラシに加えて保護者が使う仕上げ用歯ブラシを別に用意しましょう。仕上げ磨きには、奥歯までしっかり届く長い持ち手がおすすめです。

【幼児期(3歳~5歳)】子ども用歯ブラシの選び方とポイント

幼児期になると歯ブラシにも慣れ、ブラシを握る手も安定しはじめます。安全面をケアしつつも、自分で歯を磨く習慣を身につけるために、幼児期に適した歯ブラシを選んでいきましょう。

自分で歯を磨く習慣をつける

歯磨きをする意味もわかってくる時期のため、乳児期に比べると歯磨きへの苦手意識も薄れてくる子が多いです。3歳を過ぎると乳歯がすべて生え揃う子どもが多いので、自分で歯磨きをする意識を育ててあげてください。しかし、まだ子どもだけで完璧に磨くには限界があるので、仕上げ磨きは行うようにしましょう。

歯ブラシの持ち手は乳児期と同様に「まっすぐで太め」

幼児期もまだまだ手が小さいので、歯ブラシの持ち手は握りやすいものを選んでください。幼児期の子どもも予想外の行動を起こす場合もあるので、持ち手部分がやわらかく曲がるタイプ​がおすすめです。歯磨きが楽しくなるように、子どもの好きな色やキャラクターデザインのものを選ばせてあげるのも良いですよ。

歯ブラシのヘッドは乳児期より大きくした「小さめ」

幼児期もまだまだ口のサイズが小さいので、口の大きさに合わせ、乳児期よりもひと回り大きい程度の小さめのヘッドを選びましょう。

歯ブラシの毛は「ふつう」・「平切り」

ブラシの毛の固さは「ふつう」を選び、できるだけ自分でしっかりと磨けるように見守ってください。また、歯垢が溜まりやすくなる歯と歯肉の境目を磨くのに適した「平切カット」がおすすめです。

【児童期(6歳~12歳)】子ども用歯ブラシの選び方とポイント

児童期はちょうど小学性の時期です。この時期になると乳歯が抜けはじめ、永久歯へと切り替わります。同時にむし歯のリスクが高まる時期でもあります。しっかりと小学生に適した歯ブラシ選びのポイントを押さえましょう。

乳歯から永久歯の生え変わりに注意

児童期は乳歯から永久歯に生え変わる重要な時期です。しかし、乳歯と永久歯が混在し、歯の大きさの違いや生え変わりによる歯のぐらつきにより、磨きにくくなっているので、むし歯リスクもより高まります。手鏡のようなツールも利用しながら、歯ブラシを縦や斜めにし、毛先をきちんと当てるように磨くのが大切です。仕上げ磨きを卒業する時期ではありますが、上手に磨けたかの声かけをしましょう。
乳歯から永久歯に生え変わる時期の注意点やケアのポイントはこちらの記事にもまとめています。

歯ブラシの持ち手は「まっすぐで長め」

児童期には、奥歯まできちんと磨けるような持ち手が長い歯ブラシが適しています。握りやすいまっすぐな歯ブラシを選ぶのがおすすめです。

歯ブラシのヘッドは「小さい」

児童期は、乳歯と永久歯が入り混じり、乳児期や幼児期と比べると磨くのが難しい時期です。そのため、小回りが効く薄くてコンパクトなヘッドを選びましょう。

歯ブラシの毛の硬さは「ふつう」

毛の硬さは、しっかりと磨ける「ふつう」タイプがピッタリです。歯の凸凹に毛先が当たるように数種類の長さをミックスした、生え変わり期専用の歯ブラシもあるので検討してみてください。

歯ブラシの選び方一覧【年齢別】

この記事で紹介した乳児期、幼児期、児童期それぞれに適した歯ブラシの選び方と歯磨きのポイントをまとめました。子ども用の歯ブラシを探す際の参考にしてみてください。

歯ブラシ選びだけじゃない。子どもの歯を守るための予防歯科

むし歯を始めとする口内トラブルを防ぐには、予防が重要です。近年では予防歯科という考え方が重要視されており、その考え方を元に、正しい歯磨き方法を習慣づけたり、歯科医院で定期検診を受けたりすることが勧められています。最後に、どんな予防歯科があるのか紹介します。

正しい方法で歯磨きをする

健康な歯をつくるには毎日の歯磨きが重要です。正しく歯磨きすれば、むし歯も予防できます。ブラシの持ち方と力加減、歯に当てる角度と動かし方に注意しながら磨いていきましょう。

定期検診を受診する

口内トラブルを防ぐためにも歯科医院で定期検診を受けましょう。子どもは大人に比べて、歯の生え変わりや磨き残しも多いため、定期検診を受ける頻度は、3~4ヵ月に1回が理想だと言われています。また、いつから定期検診を受ければ良いか悩む人も多いかもしれませんが、乳歯が生え始めたタイミングでOKです。現在の口内環境の確認や、むし歯予防のアドバイスなどを受けられますよ。

唾液検査シルハで口内環境をチェックする

シルハとは、口内環境に関する6つの項目がわかる唾液検査のことです。定期検診同様、歯科医院で受診できます。水で口をすすぐだけなので、歯科の医療器具が怖い子どもでも安心です。むし歯の原因となる細菌の活性度がわかるため、細菌を減らす対策が取れ、むし歯や口臭などの口内トラブルも防げます。

シルハは全国の歯科医院で検査が可能です。クリニック検索から近くの歯科医院をチェックしてみてください。

子どもの年齢に応じた歯ブラシを選び、大切な歯を守ろう

成長段階に合わせた歯ブラシを選べば、むし歯のリスクを減らせます。歯科医院での定期検診や唾液検査シルハなどの予防歯科を上手に活用しながら、むし歯知らずの健康な歯を目指してくださいね。

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