数え切れないほど種類が豊富な歯磨き粉。「むし歯予防」「歯周病ケア」「口臭対策」などさまざまなパッケージがあり、「結局、私の口にはどれが一番合っているのかな?」と迷ってしまった経験はありませんか?
SillHa編集部では、口の健康のプロである現役の歯科衛生士157名を対象に「患者さんにおすすめする歯磨き粉」に関する独自のアンケート調査を実施しました。
SillHa.comでは今回のアンケート結果をもとに、さらに現役の歯科衛生士3名に集まっていただき、実際に様々な製品をレビュー・検証していただいたコラムも公開しています。
今回は、その土台となった「157名へのアンケートで得られたデータ」を解説します。
まずは、歯磨き粉を選ぶ際に重視されている基準から見ていきましょう。
SillHa編集部では、口の健康のプロである現役の歯科衛生士157名を対象に「患者さんにおすすめする歯磨き粉」に関する独自のアンケート調査を実施しました。
SillHa.comでは今回のアンケート結果をもとに、さらに現役の歯科衛生士3名に集まっていただき、実際に様々な製品をレビュー・検証していただいたコラムも公開しています。
今回は、その土台となった「157名へのアンケートで得られたデータ」を解説します。
まずは、歯磨き粉を選ぶ際に重視されている基準から見ていきましょう。
アンケート調査概要
- 調査対象
- 現役の歯科衛生士157名
- 調査方法
- インターネット調査
- 調査目的
- 推奨する歯磨き粉、成分、および正しいオーラルケア方法に関する実態調査
- 運営主体
- SillHa.com編集部
このアンケートデータを土台として実施した歯科衛生士座談会 Vol.7~9は、こちらからご覧いただけます。
プロの84%が必須と回答!歯磨き粉に必要な成分
※このアンケート結果は複数回答で実施しております。
アンケートで「歯磨き粉に必須な成分は?」と質問したところ、次のような結果となりました。
第1位となったのは、フッ素(84.3%)でした。フッ素は、歯の再石灰化を促す働きやむし歯菌の活動を抑える働きがあり、むし歯予防において有効な成分として知られています。アンケート結果からも、多くの歯科衛生士がフッ素を重視していることがわかります。
また、歯磨き粉の多くにはフッ素が配合されていますが、その濃度は製品によってさまざまです。
むし歯予防を目的とする場合は、推奨濃度のフッ素が配合された歯磨き粉を選ぶことが大切です。成人で1,450 ppm以上が推奨されています。
第1位となったのは、フッ素(84.3%)でした。フッ素は、歯の再石灰化を促す働きやむし歯菌の活動を抑える働きがあり、むし歯予防において有効な成分として知られています。アンケート結果からも、多くの歯科衛生士がフッ素を重視していることがわかります。
また、歯磨き粉の多くにはフッ素が配合されていますが、その濃度は製品によってさまざまです。
むし歯予防を目的とする場合は、推奨濃度のフッ素が配合された歯磨き粉を選ぶことが大切です。成人で1,450 ppm以上が推奨されています。
上位におなじみの成分が!歯磨き粉に不要と感じる成分
続いて、「歯磨き粉に必須だと感じない成分は?」という質問をしたところ、以下のような結果が出ました。
- 1位:アルコール(56.2%)
- 2位:発泡剤(22.3%)
- 3位:フッ素(14.7% )
半数以上のプロが「必須ではない」と回答した1位のアルコールには、爽快感が得られる一方で、口の粘膜を刺激しやすく、口内を乾燥させやすいという特徴があります。
口内の潤いは自浄作用にも関わるため、必須の成分ではないと判断されたと考えられます。
実際に、エタノールが配合されている歯磨き粉もあります。
ただし、多くの場合は成分を溶かす目的で少量のみ添加されているため、上記のような懸念は比較的小さいと考えられます。
一方で、液体歯磨きにはエタノールが高濃度で配合されているものもあります。
その場合は、口内の乾燥に配慮する必要があるでしょう。
口内の潤いは自浄作用にも関わるため、必須の成分ではないと判断されたと考えられます。
実際に、エタノールが配合されている歯磨き粉もあります。
ただし、多くの場合は成分を溶かす目的で少量のみ添加されているため、上記のような懸念は比較的小さいと考えられます。
一方で、液体歯磨きにはエタノールが高濃度で配合されているものもあります。
その場合は、口内の乾燥に配慮する必要があるでしょう。
また、2位の発泡剤については、「泡立ちが良い分、全部流したいと感じてしまう(=すすぎの回数が増える)」という点が関係していると考えられます。
実際に、歯科衛生士さんから「ペーストタイプは泡立ちが良い分、何回もすすぐ方が多い印象がある」という発言がありました。
すすぐ回数が多くなることで、フッ素などの有効成分が流れてしまいます。
また、泡立ちが良いと磨いた気分になってしまうことも懸念されます。
実際に、歯科衛生士さんから「ペーストタイプは泡立ちが良い分、何回もすすぐ方が多い印象がある」という発言がありました。
すすぐ回数が多くなることで、フッ素などの有効成分が流れてしまいます。
また、泡立ちが良いと磨いた気分になってしまうことも懸念されます。
これらを踏まえると、今回のアンケート結果からも、口内の乾燥や刺激を防止する、薬用成分をしっかり残して適切なすすぎを行うために、アルコールや発泡剤は必ずしも必須ではないと判断される傾向にあると推測できます。
フッ素は有効性がよく知られた成分ですが、診療方針に基づき、使用を積極的には勧めない歯科医院もあります。そのため、必須の成分とまでは言えないと感じて、このような回答になったのかもしれません。
フッ素について詳しくはこちらの記事をご覧ください。
むし歯予防におすすめの歯磨き粉TOP3
むし歯予防において歯磨き粉を選ぶ際に重視するポイントは、以下のようになりました。
第1位は「フッ化物の有無・濃度(55.4%)」です。この結果を反映したかのように、むし歯予防におすすめの歯磨き粉で上位となったのは、フッ素高配合の歯磨き粉でした。
第1位は「フッ化物の有無・濃度(55.4%)」です。この結果を反映したかのように、むし歯予防におすすめの歯磨き粉で上位となったのは、フッ素高配合の歯磨き粉でした。
- 1位:Check-Up standard(32.4%)
- 2位:コンクール ジェルコートF(19.8%)
- 3位:Check-Up gel(チェックアップ ジェル)(18.2%)
1位を獲得したのは、「Check-Up standard」でした。歯科衛生士座談会Vol.7でも、同製品について「高濃度のフッ素(1450 ppm)が配合されている点以外にも、低研磨、低発泡、低香味という点も毎日使いやすいと評価されていました。
今回のアンケートで多く支持された背景にも、こうした特徴が理由としてあると考えられます。
今回のアンケートで多く支持された背景にも、こうした特徴が理由としてあると考えられます。
歯周病予防におすすめの歯磨き粉TOP3
続いて、歯周病ケアにおいて重視するポイントを見てみましょう。
むし歯予防とは異なり、第1位は「エビデンス/ガイドライン/メーカーの信頼性(27.4%)」となりました。
歯科衛生士さんが選んだ歯周病予防におすすめの歯磨き粉TOP3はこちらです。
むし歯予防とは異なり、第1位は「エビデンス/ガイドライン/メーカーの信頼性(27.4%)」となりました。
歯科衛生士さんが選んだ歯周病予防におすすめの歯磨き粉TOP3はこちらです。
- 1位:DENT. システマ SP-T ジェル Plus(22.2%)
- 2位:ジェルコートF(18.2%)
- 3位:リペリオ(10.0%)
- 3位:システマ ハグキプラス(10.0%)
歯科衛生士座談会の記事では、歯周病ケアには抗炎症成分や殺菌成分の働きが重要であるという意見が挙がっていました。
そのため、殺菌成分IPMP、抗炎症成分などが配合されている歯周病予防に特化した歯磨き粉である「システマ SP-T ジェル Plus」が、支持を集めたようです。
また、むし歯・歯周病の両方で2位にランクインした「ジェルコートF」についても、歯ぐきに優しいジェルとして多く選ばれていることが考えられます。
そのため、殺菌成分IPMP、抗炎症成分などが配合されている歯周病予防に特化した歯磨き粉である「システマ SP-T ジェル Plus」が、支持を集めたようです。
また、むし歯・歯周病の両方で2位にランクインした「ジェルコートF」についても、歯ぐきに優しいジェルとして多く選ばれていることが考えられます。
歯科専売品だけでなく市販品もランクイン
アンケートの1~3位は歯科専売品の歯磨き粉でした。
しかし、歯科専売品だけが良いというわけではなく、「シュミテクト」や「システマ ハグキプラス」といった市販品の歯磨き粉もランクインしています。
歯科衛生士座談会Vol.7~Vol.9 では、市販品は手に入れやすく、毎日続けやすいというメリットも挙げられていました。
ご自身のライフスタイルに合わせて、継続できるものを選ぶことも大切なポイントです。
しかし、歯科専売品だけが良いというわけではなく、「シュミテクト」や「システマ ハグキプラス」といった市販品の歯磨き粉もランクインしています。
歯科衛生士座談会Vol.7~Vol.9 では、市販品は手に入れやすく、毎日続けやすいというメリットも挙げられていました。
ご自身のライフスタイルに合わせて、継続できるものを選ぶことも大切なポイントです。
口臭予防におすすめの歯磨き粉TOP3
口臭ケアで重視するポイントのアンケート結果では、1位が「口臭ケアを意識した成分(殺菌・消臭など)(54.1%)」となりました。
しかし、実際のおすすめ製品についての回答は、次のような結果になっています。
しかし、実際のおすすめ製品についての回答は、次のような結果になっています。
- 1位:特定の製品を勧めない(31.3%)
- 2位:NONIO(ノニオ)(17.0%)
- 3位:ジェルコートF(13.5%)
成分を重視するという回答が最も多かったにも関わらず、約3割の歯科衛生士が「特定の歯磨き粉を勧めない」と回答し、1位になりました。
この結果の背景として考えられるのは、「根本的なケアの重視」です。
口臭の根本的な原因は歯周病などの病的なものや、舌の汚れ、磨き残しなどにあるとされています。
そのため、特定の歯磨き粉の香料や成分だけに頼るのではなく、フロスや歯間ブラシの併用、歯科医院での定期的なケアといったアプローチを優先すべきだという意図が、この結果に反映されていると推測されます。
もちろん、2位のNONIOなどに含まれる殺菌・消臭アプローチも有効とされていますが、根本的なケアと併用することが推奨されていると考えられます。
成分の重要性は理解しつつも、「歯磨き粉というアイテムだけに頼るのではなく、根本的なケアに目を向けてほしい」という思いから、「勧めない」という回答が多くなったと考えられます。
口臭の根本的な原因は歯周病などの病的なものや、舌の汚れ、磨き残しなどにあるとされています。
そのため、特定の歯磨き粉の香料や成分だけに頼るのではなく、フロスや歯間ブラシの併用、歯科医院での定期的なケアといったアプローチを優先すべきだという意図が、この結果に反映されていると推測されます。
もちろん、2位のNONIOなどに含まれる殺菌・消臭アプローチも有効とされていますが、根本的なケアと併用することが推奨されていると考えられます。
成分の重要性は理解しつつも、「歯磨き粉というアイテムだけに頼るのではなく、根本的なケアに目を向けてほしい」という思いから、「勧めない」という回答が多くなったと考えられます。
7割の歯科衛生士さんが歯磨き後のすすぎは「1回」
結果は、7割以上のプロが「すすぎは1回」を推奨していました。
座談会コラム(Vol.9)でも、「フッ素や薬用成分を口の中に残すため、すすぎは少量の水で1回程度がおすすめ」という発言がありました。
何度も歯磨き後の口内をすすいでしまうと、せっかくのフッ素などの有効成分が水と一緒に流れ出てしまうためだと考えられます。
(※すすぐ回数や水の量と歯磨き粉のタイプとの関係については、「歯科衛生士座談会Vol.9 」でさらに詳しく解説しています)
座談会コラム(Vol.9)でも、「フッ素や薬用成分を口の中に残すため、すすぎは少量の水で1回程度がおすすめ」という発言がありました。
何度も歯磨き後の口内をすすいでしまうと、せっかくのフッ素などの有効成分が水と一緒に流れ出てしまうためだと考えられます。
(※すすぐ回数や水の量と歯磨き粉のタイプとの関係については、「歯科衛生士座談会Vol.9 」でさらに詳しく解説しています)
まとめ:自分に合った歯磨き粉を見つけよう
157名の歯科衛生士への調査結果から、おすすめの歯磨き粉や選ばれる基準の傾向は次の通りでした。
- フッ素濃度が高く低発泡
- エビデンスのある抗炎症・殺菌成分を含む
- 口臭予防はフロス等の併用や根本治療が重要
- 歯磨き後のすすぎは「少量の水で1回」
口の環境は、年齢や生活習慣によって常に変化します。
自分の口の悩みに合わせて成分を選び分けることが、健康な歯を保つ第一歩となります。
ぜひ今回のアンケート結果と、SillHa.comの歯科衛生士座談会コラムシリーズを参考に、日々のオーラルケアを見直してみてください。
そして、定期的に歯科検診を受けて、ケアグッズやケアの仕方について相談してみるのもおすすめです。
自分の口の悩みに合わせて成分を選び分けることが、健康な歯を保つ第一歩となります。
ぜひ今回のアンケート結果と、SillHa.comの歯科衛生士座談会コラムシリーズを参考に、日々のオーラルケアを見直してみてください。
そして、定期的に歯科検診を受けて、ケアグッズやケアの仕方について相談してみるのもおすすめです。