矯正は大人になってからだと遅い? 種類やメリットを知って理想の口元を目指そう【歯科医師監修】

矯正は大人になってからだと遅い? 種類やメリットを知って理想の口元を目指そう【歯科医師監修】

歯列矯正は、子どものうちにするイメージがありますが、大人になってから始めても遅すぎることはありません。本記事では、大人の歯列矯正で得られるメリットやデメリット、さらに費用や期間の目安、注意点などについて解説します。これから歯列矯正を始めようか悩んでいる人は、参考にしてみてくださいね。

大人の歯列矯正について

歯列矯正は、成人する前に済ませるイメージが強いですが、大人になってからしたいと考える人も少なくありません。まずは、大人になって始める歯列矯正について、どのようなメリットやデメリットがあるのか紹介します。  

歯列矯正の開始時期に年齢制限はない

歯列矯正を始めるのに特に年齢制限はないため、大人になってからでも始められます。子どもは成長過程を考慮する必要がありますが、大人の場合はそのような心配がありません。歯列の状態や矯正方法によっては、大人の場合、数カ月から長くて3年ほどかかる場合もあるので、いつ頃までに矯正を終わらせたいかを考え、それに合わせて矯正を開始すると良いでしょう。

大人の歯列矯正によるメリット

歯列矯正をすると、見た目の美しさが得られるのはもちろんのことですが、口や体の健康にも良い影響を与えます。例えば、歯並びが良くなることで歯磨きがしやすくなり、むし歯や歯周病の予防につながります。また、噛み合わせが良くなりしっかり咀嚼できるようになると、口周りにある唾液腺が刺激され、唾液の分泌が促されるため、食べ物が消化されやすくなり、胃腸の負担を減らせるのもメリットと言えるでしょう。
さらに、口元の筋肉は顔周辺の筋肉とつながっているため、噛み合わせが悪いと咀嚼力が左右不均等にかかり、体の左右の筋肉のバランスが崩れます。それにより、体の歪みが起こり、頭痛や肩こりなどの原因になることもあるようです。この場合、歯列矯正することで、これらの症状の軽減が期待できます。
10代以下の矯正の場合は、成長期の骨格の動きを利用するなど、タイミングを見て行わなければいけないケースもありますが、大人の場合はゆっくりと時間をかけられるのもメリットの1つです。

大人の歯列矯正によるデメリット

大人でも子どもでも個人差はありますが、最初に痛みを感じる人もいます。ただし、徐々にその痛みは治まっていきます。器具の装着時間が長かったり、紛失したりするリスクはありますが、痛みに不安がある人は、マウスピース矯正などの痛みをあまり伴わない方法を選ぶのも良いでしょう。
矯正中は、器具などにより歯磨きがしにくくなり、歯磨きを怠るとむし歯や歯周病が進行してしまうケースもあります。また、歯周病が重症化している状態で行うと、健康な歯にも影響を及ぼすこともあるため、矯正を始める前に歯科医院で口内の状態をチェックしてもらいましょう。

歯列矯正の主な種類と期間・費用相場

歯列矯正の治療方法は以前に比べて進歩し、器具も目立たないものが増えています。予算やライフスタイルに合わせて治療方法を選ぶと良いでしょう。ここでは、歯列矯正の主な種類や、治療期間の目安、また、それぞれの費用相場について紹介します。

表側矯正

歯の表面にブラケットを装着し、ワイヤーで固定する方法です。ブラケットには、金属・セラミック・プラスチック製があります。目立たせたくない場合は、白や透明のプラスチック製のブラケットやホワイトコーティングされたワイヤーを選ぶのがおすすめです。ただし、金属製のブラケットの方が耐久性に優れています。矯正期間は数ヵ月~3年ほどで、費用相場は約70~110万円程度が一般的なようです。

裏側矯正

歯の裏側にブラケットとワイヤーを装着する方法です。表から器具が見えないことから、見た目が気になる人におすすめです。表側矯正よりもコストが上がり、舌が器具に触れるため発音がしにくいですが、器具に唾液がたまりやすいので、むし歯になりにくいとも言われています。裏側矯正にかかる期間は、数ヵ月~3年とされ、費用相場は約100~150万円程度であることが多いようです。

マウスピース矯正

自分の歯型を取ってマウスピースを作成し、装着して矯正する方法です。マウスピース自体は透明のものを使うので目立ちにくく、取り外しができて歯磨きや食事がしやすいメリットもあります。金属アレルギーなどがある人や、目立たない方法を選びたい人におすすめです。一方、ワイヤー矯正よりも力が弱いため治療期間が長くなることもあります。また、歯科医院の取り扱うマウスピース矯正の種類によっては最低限の回数のみ歯型をとるものから、歯並びの変化に合わせて何度か型取りをするものまで、治療内容に違いがあります。矯正期間は数ヵ月~3年程度、費用相場は約90~110万円程度とされています。

部分矯正

上の前歯だけ、下の歯だけなど特定の場所に器具を使って矯正する方法です。ブラケットとワイヤーを使った方法が多いですが、インビザラインでも可能です。歯全体を矯正するよりも短い期間で治療が終わります。噛み合わせに問題がなく、部分的に歯の位置を動かせたいときにおすすめの方法です。矯正期間は約半年〜1年半、費用相場は約30万円〜60万円程度が多いようです。
なお、歯列矯正を行う時には、矯正費用以外にも歯の診察代や検査代、器具の調整費用などが別途かかるクリニックと、毎回の診察代がかからず、はじめに治療費の総額が決まっているクリニックがあることを頭に入れておきましょう。

歯列矯正を始める前にしておきたいこと

歯列矯正は期間が長くかかるため、口内の状態を確認してから始めることが大切です。ここでは、歯列矯正を始める前にしておきたいことを紹介します。

口内トラブルを解決しておく

矯正治療は長期におよびますが、その間に器具を外すことは基本的にありません。むし歯や歯周病があり、病状が進行すると歯に器具が装着できないこともあるため、始める前にむし歯や歯周病の治療を済ませる必要があります。ただし、抜歯矯正の場合は、むし歯を抜歯することもありますから、まず先に矯正相談や検査を済ませると、無駄なむし歯治療をしなくて済むでしょう。また、親知らずは状態によって、矯正治療前に抜歯が必要な場合と、そうでない場合がありますので、治療を担当する矯正歯科医に判断を委ねましょう。

唾液検査シルハで口内環境をチェックする

シルハは、歯と歯ぐきの健康、口内の清潔度が分かる唾液検査です。例えば、現状の口内環境を把握して、矯正を始める前のケアに役立てたり、矯正中のセルフケアで注意すべき点を確認できたりします。歯列矯正を始める前に行う、むし歯や歯周病のチェックなどにも役立つでしょう。

歯列矯正中の注意点とケア方法

歯列矯正を行っている間は、食べ物や器具の取り扱いなどいくつか注意する点があります。ここでは、歯列矯正中に注意するべきことを紹介します。

粘着性の強いものや硬い食品は控える

ガムやキャラメルなどの粘着性の強いものや、かじるときに強い力が必要な硬い食べものは、矯正器具の変形や破損を起こす可能性が高いので、治療中に食べるのはできるだけ控えましょう。食事に関しては、やわらかい食べ物を摂ることや、料理の際に食材を細かく切ることなどを意識すると良いですね。

矯正器具の装着方法や時間を厳守する

矯正器具の装着方法や時間、お手入れ方法は、歯科医の指示通りに行うことが大切です。間違った装着方法をしていると、器具の破損や変形を招き、矯正にも支障を与えてしまいます。また、治療期間を伸ばさないためにも、決められた装着時間を守ることも大切です。

矯正器具に付いた食べかすをしっかりと取り除く

矯正器具には食べかすが付きやすいため、磨き残しがあると、むし歯になってしまうことがあります。矯正中に、器具を外してむし歯の治療をするとなると、矯正期間がさらに長引く可能性もあるので、むし歯ができないように毎日丁寧に歯磨きをすることが大切です。小さめの歯ブラシを45度にして、歯間ブラシやデンタルフロスを併用しながら、プラケットやワイヤー部分に残りやすい食べかすをしっかりと取り除きましょう。

歯列矯正の治療後の注意点

矯正治療後もキレイな歯並びを維持するためには、リテーナーと言われる保定装置をつける必要があります。リテーナーには、主にマウスピース、プレート、フィックスの3タイプがあり、歯磨き時や食事中には取り外しが可能です。無意識に舌で前歯を押したり、口呼吸したりする習慣があると、歯並びが元に戻る可能性もあるので注意しましょう。口内の舌の位置や、鼻呼吸を意識して生活すると良いですよ。リテーナーは一定期間使用すればよいというものではなく、歯並びを維持するには、基本的に歯がなくなるまで使い続ける必要があります。歯並びは矯正したしないに関わらず、同じ状態を自然に維持することが難しいものです。眼鏡やコンタクトレンズを一生涯使うのと同じように、リテーナーも長期的に使用することが望ましいと言えます。

歯列矯正で理想の口元を目指そう

歯列矯正は、大人になってからでも始めることができます。歯列矯正を開始する前に、かかる費用や期間をしっかりと把握し、必要な箇所には、むし歯や歯周病などの治療を済ませておくことが大切です。歯科医院に相談しながら、自分の理想の口元を目指してくださいね。

監修歯科医師:菊池 香織 先生

東京都港区「麻布十番矯正歯科室」院長。舌側矯正認定医。質の高い、見えない矯正治療と、高いホスピタリティーで満足度の高い矯正治療を提供している。

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