歯の着色は食べ物以外にも原因が!黄ばみを防ぐ4つの対策

歯の着色は食べ物以外にも原因が!黄ばみを防ぐ4つの対策

歯の着色汚れの原因は、食べ物や習慣に潜んでいます。着色しやすい飲み物であるコーヒーや紅茶は、日常的に飲む機会が多い人もたくさんいるのではないでしょうか。今回は着色汚れが気になる人に向けて、黄ばみの原因となる食べ物や飲み物、生活習慣などについて紹介します。着色汚れの対策についてもあわせて紹介していきます。

               

歯の着色汚れの原因➀【食べ物や飲み物】

歯が黄ばむ原因はさまざまですが、ひとつの原因が食べ物や飲み物による着色(ステイン)です。まずは、着色汚れの原因となる食べ物や飲み物を解説します。

チョコレート

チョコレートの中には、カカオポリフェノールという成分が含まれています。チョコレートに限らず、植物に含まれるポリフェノールは、歯のエナメル質を覆っている膜(ペリクル)に付着し、反応し合うことによって歯に色素が沈着していきます。歯に付着したステインは水に溶けないので、簡単には落とせません。

ワイン

チョコレート同様、ワインにもポリフェノールが含まれています。赤ワインに含まれるポリフェノールは、タンニンと呼ばれるものです。タンニンとは種子に豊富に含まれる苦味・渋味成分で、カテキン等が重合したもの。これが着色の原因になります。
白ワインであれば着色の問題はないのかというと、そうではありません。白ワインは赤ワインよりも酸性度が高いため、歯を溶かしやすく、歯の表面を粗くしてしまいます。そのため、白ワインと一緒に色素の濃い食べ物を食べると、歯に着色しやすくなってしまうので注意しましょう。

コーヒー

コーヒーは、着色しやすい飲み物としてよく知られています。コーヒーにもポリフェノール(タンニンやカテキン)が含まれているため、歯が黄ばみやすいのです。

紅茶

紅茶もコーヒー同様、着色しやすい飲み物として認識されています。紅茶にもポリフェノール(タンニンやカテキン)が含まれています。

調味料

カレー粉やケチャップ、醤油、ソースなど色の濃い調味料にも注意が必要です。調味料に含まれる着色料が着色の原因になり、歯の着色汚れの原因にもなります。

歯の着色汚れの原因②【生活習慣】

続いて歯の着色汚れの原因になる生活習慣を紹介します。自分に当てはまるものがないかチェックしてみてください。

飲食による糖の摂取

飲食物には糖が含まれており、それらに含まれる糖を栄養にしてミュータンス菌が増殖します。そうなることで酸を作り出し、歯のエナメル質にあるミネラル成分(カルシウムやリン酸など)が溶け出してしまうのです。この一連の流れを「脱灰(だっかい)」と言います。口内で「脱灰」が起こっても、時間の経過によって口の中は中性に戻り、溶け出したミネラル成分は唾液で元通りになります。これを「再石灰化」と呼びます。
口内の健康は、「脱灰」と「再石灰化」を繰り返しながら保っています。しかし糖を多く含むお菓子などをダラダラと食べてしまうと、中性に戻るタイミングを失い「脱灰」が進んでしまいます。
「脱灰」によってミネラル成分が溶け出た状態が長く続くと、歯にツヤや輝きがなくなって黄ばみを目立たせる原因になってしまうのです。
また飲食のような外来性の着色汚れは、直接歯のエナメル質に付着するのではなく、歯の表面を覆うペリクルに付着します。ペリクルは糖タンパクによってできており、飲食物はこの糖タンパクと結びつきます。その結びつきによって、ブラッシングではなかなか落ちない強固な着色汚れとなってしまうのです。

喫煙

タバコに含まれるヤニ(タール)も着色汚れの原因です。同じくタバコに含まれるニコチンには血管を縮ませてしまい、歯や歯ぐきにも十分な酸素が行き届かなくなります。口内環境のトラブルに直結しているので、できるだけ避けるのがベターです。

歯の清掃不足

歯磨きが不十分であると、口内にいる色素をつくり出す菌(色素産生菌)によって、黒・緑・オレンジなどに着色する恐れもあります。

歯の着色汚れの原因③【その他】

飲食物や生活習慣以外にも着色汚れの原因として考えられるものがあります。ここでは、その原因について詳しく解説していきます。

加齢

歯の表面にあるエナメル質は、年月とともに摩擦で擦れて薄くなります。もともと半透明のエナメル質が薄くなると、その内側の象牙質の色がより見えやすくなってしまうのです。個人差はあるものの、象牙質はもとが黄色っぽい色をしているため、年齢が上がるに連れて歯の黄ばみが増していきます。

むし歯

むし歯の初期段階はチョークのように白くなり、進行していくうちに歯に穴が開いてきます。そのむし歯による穴が、黒っぽい着色汚れに見える場合もあるのです。この場合は、治療すれば解決できます。

過去の治療による影響

歯の治療に使われる金属成分も、着色の原因のひとつです。金属は劣化すると色が染み出す場合がありますが、歯の治療に使う金属製の詰め物も例外ではありません。
またレジンという白い詰め物も、種類によっては時間の経過で変色することがあります。レジンがすり減り、隙間に飲食物の色素成分が入り込む可能性もあります。

歯の着色汚れの予防や対策

本来の白くて美しい歯を取り戻すためには、日頃からの予防と対策が大切です。日常の習慣や理想の白さを考慮しながら、自分の生活に取り入れやすいものから試してみてください。

こまめな歯磨き・うがい

着色汚れを予防するには、着色しやすい飲食物を控えましょう。しかし着色汚れの原因になるからといって完全に避けるのは難しいですよね。
着色汚れは蓄積によってできるものなので、食事後の歯磨きを徹底すれば概ね防げます。歯磨きがどうしてもできない場合はうがいだけでもOKです。
タバコを頻繁に吸う人も、毎日の歯磨きでヤニをしっかり落としてください。美白成分を含んだ歯磨き剤や、セルフホワイトニングなども着色汚れを落とすのに効果的です。

唾液分泌の促進

歯の「脱灰」と「再石灰化」のリズムが整っていると、歯の健康が保たれて着色を防げます。食事はダラダラと食べず、できるだけ規則正しい時間に摂りましょう。唾液は、食後に「脱灰」した口内環境を中性に戻し、歯にあるミネラル成分の溶け出しを防ぐ役割を担っています。そのため、唾液の分泌を活性化することで酸が中和され、歯の再石灰化が促されます。唾液の分泌を活性化させるには、よく噛んで食べるのが効果的です。
また、口を開けて舌を突き出し、円を描くように舌を回すトレーニングも効果があります。口の中にある唾液腺を刺激し、唾液の分泌を促すのでおすすめです。

歯科医院での定期的なクリーニング

歯科医院では、セルフケアではなかなか落としきれない着色汚れ、歯垢や歯石を除去できます。むし歯や歯周病などの予防にもなるため、見た目だけでなく口内環境改善にも役立ちます。定期的なクリーニングがおすすめですよ。

ホワイトニング

歯を白くするホワイトニングには、自宅で行うもの、歯科で行うものなど種類があります。短時間で効果を出したい場合には、歯科医院でのホワイトニングがおすすめです。
歯科医院でのホワイトニングは、専用の薬剤を塗り、レーザーやLEDを使って歯を白くする方法を用いており、過酸化水素を使います。
過酸化水素は、オキシドールの濃いものであり、殺菌・漂白などの効果があります。成分が強いため、自宅での使用ができないので、短時間で効果を実感したい人には歯科医院でのホワイトニングが適しているでしょう。

口内環境をチェックする唾液検査シルハ

歯の黄ばみは単なる着色だけではなく、むし歯のような口内トラブルによるものもあります。そのため、口内環境を清潔に保つことも着色汚れ防止に繋がります。
唾液検査シルハは、水で口をすすぐだけで口内環境に関する6つの項目が分かる唾液検査です。検査結果はむし歯や酸性度などの項目ごとに、グラフや表で表示されます。数値化されることにより、口内環境の課題が可視化されるので、歯科医師からのアドバイスもより的確なものになるでしょう。
全国で利用できるので、自宅に近い歯科医院を探してみてください。

歯の着色汚れを予防して美しい歯をキープしよう

歯の着色汚れの原因は、普段口にする飲食物や習慣がメインです。それらの習慣を見直しながら、着色汚れを予防する対策をうまく取り入れて美しい歯を保ちましょう。

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