口の中にプチっとしたものや白いできもの、痛みが無くても要注意!こんな症状がある場合は歯科受診を

口の中にプチっとしたものや白いできもの、痛みが無くても要注意!こんな症状がある場合は歯科受診を

(2022年11月18日更新)
口の中にできる白いできものは、口腔粘膜や歯ぐきの病気に見られます。口内炎と似たような症状でなかなか治らない場合は、まれに大きな病気が潜んでいるケースがあるので注意が必要です。この記事では、口の中に白いできものができる、口内粘膜や歯の病気の症状と原因、受診の目安についてご紹介します。

               

口の中の白いできものは重大な病気のサインかも

口の中はやわらかい口内粘膜が直に外と接している上、食べ物のカスなどがたまり不衛生になりがちです。そのため、できものができやすい場所と言えます。しかし、口の中の白いできものは、口内炎などの口内粘膜の病気だけでなく、全身症状を伴う病気でも見られるものです。なかには口内炎と似たような症状で、なかなか治らない病気もあります。白いできものには重大な病気が隠れている場合もあるので、注意が必要です。

頬や唇の内側の粘膜にできる白いできもの

白っぽいできものや水ぶくれ、赤い発疹など、口の粘膜に起きる症状はさまざまあります。ここでは、白いできものができる主な口腔粘膜の病気について見ていきましょう。

口内炎

口の中にできものができる症状で代表的な病気です。口内の不衛生・栄養バランスの偏り・ウイルス感染・ストレスなどさまざまな原因で発症します。よく見られるのは、白くて円いできものができる「アフタ性口内炎」です。2週間程度で自然に治ることが多いですが、なかなか治らない場合は、ごくまれに自己免疫が活性化して炎症が起こるベーチェット病の可能性があります。
「カタル性口内炎」は、入れ歯や矯正器具など外的刺激によって引き起こされる口内炎です。患部が赤く腫れます。炎症が強いと表面が白く濁ることもあるようです。
口内の常在菌が増殖して起きる「カンジダ性口内炎」は、粘膜に白い膜ができることが特徴です。
喫煙が原因で起こる「ニコチン性口内炎」では、粘膜に赤い発疹ができた後に白くなって角質化します。
ほかにも、ヘルペスウイルス感染により発生する「ヘルペス性口内炎」がありますが、水ぶくれができて赤く腫れ痛みを生じるのが特徴です。
口内炎について種類別の症状や予防法について詳しく解説しておりますので、下記の記事も参考にしてみてください。

粘液嚢胞(ねんえきのうほう)

舌や唇、特に下唇に小さいプチッとした水ぶくれのようなできものができます。

<症状>

口内炎とは違って痛みはほとんどなく、水ぶくれのような形状であること以外は見た目の特徴も少ないです。色も少し白に近い透明なことがありますが、粘膜の色とほぼ変わりません。放置していても自然に消えることもありますが、再発するため基本的は切除するのが一般的です。

<原因>

唾液を分泌する管がふさがってしまうことが原因です。口の中には、唾液を出す無数の細い管が存在します。下唇や頬を噛んだり、強く歯磨きをしたりしてしまうことで、この細い管を傷つけてしまうことで発生します。

口腔がん

頬の内側・舌・歯ぐきなどにできるがんの総称が口腔がんです。

<症状>

患部に痛みが現れますが、初期は自覚症状が少ないです。痛みやしびれを感じた時には既に進行しているケースがあります。硬いしこりができたり舌や歯ぐきの腫れ出血や口臭のほか、口内炎ができる場合もあります。なかなか治らない口内炎には要注意です。

<原因>

長期にわたる喫煙や飲酒などの習慣、入れ歯やむし歯の被せ物などによる口内粘膜への刺激によって引き起こされると言われています。歯周病などによる粘膜の炎症との関係も指摘されています。

口腔扁平苔癬(こうくうへんぺいたいせん)

皮膚や粘膜にできる炎症を伴う角化性の病変です。頬の内側や舌、唇などに発症し、まれにがんになるケースがあります。

<症状>

白くて細長い線が編み目のように見られるのが特徴です。びらんや潰瘍が見られ、食べ物がしみたり接触で痛みを感じたりします。

<原因>

歯科用金属のアレルギー・遺伝的素因・ストレスなどの関連が指摘されていますが、正確な原因はまだ解明されていません。

白板症(はくばんしょう)

歯ぐき・舌・頬の粘膜などにできる白色の板状、または斑点状の角化性病変です。進行すると口腔がんになる可能性が高いとされています。びらんやしこり、潰瘍がある場合は、検査が必要です。

<症状>

接触時に痛みを感じる、食べ物がしみるなどの症状があり、白いできものができるので口内炎と誤認することもあります。痛みを伴わないケースもあり、歯科検診の時に初めて気づくこともあるようです。白い板状の範囲が広がり、硬く盛り上がってこすっても取れません。びらんやしこり、潰瘍などが見られます。

<原因>

義歯の不適合、歯の金属の詰め物などによる粘膜への刺激、ビタミンA・Bの不足、喫煙習慣によって引き起こされると言われています。

歯ぐきにできる白いできもの

歯の病気が原因で、歯ぐきに白いできものが生じることがあります。次に歯ぐきによく見られるニキビのような白いできもの、サイナストラクトができる病気について見ていきましょう。

歯ぐきにできるサイナストラクト(瘻孔:ろうこう)とは

歯の根っこに膿がたまると、その膿を外に出すため歯ぐきに排出口ができる場合があります。これがサイナストラクト(瘻孔:ろうこう)で、押すと血や膿が出ることもあります。痛みはあまり伴いませんが、自然治癒せずに再発を繰り返してしまうので治療が必要です。主に、神経を抜いた歯や歯根破折などが起きた歯に発生します。
歯ぐきにできる白いできものについてはこちらの記事で解説しています。

根尖性歯周炎

歯の内部にある神経が壊死し、細菌に感染して歯根の先端に炎症が起こり、膿がたまる病気です。

<症状>

歯ぐきや顎が腫れる症状が見られます。進行すると、たまった膿が歯ぐきの表面に出てきてサイナストラクトができたり、歯ぐきに穴が開いたりすることがあります。

<原因>

むし歯や外傷による歯の神経の壊死、歯ぎしりや食いしばりなどによる歯根の破折などが原因と言われています。

歯周病(歯周炎)

<症状>

痛みがあり、歯ぐきからの出血が見られます。歯肉が腫れて赤くなったり、膿が出たりすることもあります。

<原因>

歯と歯ぐきの隙間にたまった歯垢内部の細菌によるものとされています。
下記の記事で歯周病に関係する情報をまとめています。

口の中に白いできものができた時の受診の目安

口の中のできものは白いものに限らず、よく見られる症状なので、すぐに受診する方は少ないかもしれません。しかし、中には思いもよらない病気が隠れているケースがあるので、注意が必要です。我慢できない強い痛みがある場合は病院を受診してください。白いできものがかなか治らない、出血している、舌の粘膜が変色している、発熱や全身症状があるなどの場合は、なるべく早めの受診をおすすめします。
短時間で症状が治まり、再発しないようなら、ある程度様子を見てから気になった時に受診すると良いでしょう。
口内だけの症状であれば口腔外科全身の症状がある場合は小児科や内科を受診しましょう。

シルハで日頃から口内環境をチェックしよう

口内環境を日頃から整えるためにも、唾液検査シルハで自分の口内の状態をチェックすることがおすすめです。シルハは口内の清潔度・歯と歯ぐきの健康に関わる口内環境についての6つの項目を調べることができます。
例えば、細菌が多いとアンモニアも多くなる傾向があるため、アンモニアの数値から口内の清潔度が分かります。白血球やたんぱく質の数値が高いと口内で炎症や出血が起きている可能性もあります。検査により、むし歯や歯周病の予防だけでなくその他の口内トラブルの発見にもつながることもメリットです。定期的に検査をして、口内環境を整えるのに役立ててみてください。
唾液検査シルハを受けられる医療機関は、コチラからチェックしてみてくださいね。

治りにくい口の中の白いできものは歯科受診を

口の中に白いできものができる病気には、口内粘膜の病気だけでなく、全身にも症状が現れるものがあります。まれに重大な病気が潜んでいるケースがあるので、放っておくのではなく、早めに歯科医院を受診したり、定期的に口内環境をチェックしたりして、口内の健康を維持しましょう。

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