急に唇が腫れる原因は? 症状と対処法、受診の目安を解説【歯科医師監修】

急に唇が腫れる原因は? 症状と対処法、受診の目安を解説【歯科医師監修】

(2022年7月29日更新)
急に唇が腫れた時には、自分で処置できるのか、病院で診察を受けた方が良いのか、対処方法が分からないものです。唇が腫れる症状はさまざまな病気で見られ、原因も異なります。この記事では、唇が腫れる症状がある時に考えられる病気や対処方法、受診の目安のポイントを解説します。唇が腫れた時の参考にしてみてくださいね。

               

唇が腫れた時の受診の目安

急に唇が腫れて病院へ行くべきか判断に迷ったら、まずは下記を参考に受診の目安にしてください。

呼吸困難・顔全体が腫れている・意識がもうろうとする

唇が腫れているだけでなく、呼吸がしづらい、顔全体が腫れている、意識がもうろうとする場合は、すぐに救急車を呼ぶか、病院を受診しましょう。特に、アレルギーの原因物質(アレルゲン)に触れた場合やアレルギーのある食べ物を摂取した場合などは、アナフィラキシーショックが起きて死に至る可能性もあるので早急に対応する必要があります。
気付かないうちにアレルゲンに触れていたり、もともとアレルギーでなかった食べ物がアレルゲンになっていたりする場合もあります。自己判断をせず、医師の判断を仰ぎましょう
アナフィラキシーに関する詳しい情報はこちらで紹介されています。
https://allergyportal.jp/knowledge/anaphylaxis/

腫れがなかなか引かない・痛み・水ぶくれ・発疹がある

呼吸や意識には問題はないが、腫れがなかなか引かない、痛み・水ぶくれ(水疱)・発疹がある時には、近日中に皮膚科を受診することをおすすめします。症状が広範囲に及ぶ場合はできるだけ早期に病院へ行きましょう。

数時間で腫れが引き、症状が繰り返されない場合

呼吸や意識に問題がなく、数時間で腫れが引き、症状が繰り返されないようであれば、様子を見て、気になる時に受診すると良いでしょう。口内炎を発症している場合は、耳鼻咽喉科または口腔外科唇だけの症状なら皮膚科全身に症状がある場合内科を受診してください。

唇が腫れる5つの原因

唇は、表皮が薄く、水分の保持力が低い部位です。乾燥や日焼けなどの刺激で炎症が起きやすく、腫れてしまうことも少なくありません。腫れてしまう原因は、外的・先天的要因もあれば、まだ詳細がよく分かっていないものもあります。また、突発的な唇の腫れには意外な病気が潜んでいるかもしれません。症状とその原因について、詳しく見ていきましょう。

口内炎

頬の内側・舌・歯肉・唇など口の粘膜に起こる炎症です。
<症状>
最も多く見られるのが「アフタ性口内炎」です。粘膜に白くて円いただれができ、次第に周りが赤く腫れて痛みを生じます。
<原因>
栄養バランスの偏りやストレス、細菌・ウイルスの感染など、さまざまな原因で起こります。

アレルギー

アレルギー反応により唇にしびれや腫れが起こることがあります。下唇が腫れるケースが多いです。
<症状>
唇の違和感やヒリヒリとした痛みがあり、下唇の全体または、一部だけが固く腫れます。まれに顔全体が腫れてしまうケースもあるようです。さらに、呼吸困難や血圧低下などを伴うアナフィラキシーショックを引き起こすこともあります。
<原因>
歯科金属・化粧品類の使用、ナッツ類・柑橘類などの特定食品の摂取などで、アレルゲンが体内に入ることによりアレルギー反応が起こります

口唇ヘルペス

単純ヘルペスウイルスの感染者に見られる病気です。
<症状>
唇やその周りがピリピリと痛み始め、その後に水ぶくれができます。唇辺りが熱っぽくなり、かゆみも感じてきます。数日でかさぶたができて治ります。しかし、ヘルペスウイルスは体の中の神経に潜伏しているため、再発しやすいのが特徴です。水ぶくれの痕がしこりのようになることもあります。
<原因>
単純ヘルペスウイルスの感染が原因で発症します。発熱した後や、疲れや風邪、体調不良の時やストレスで免疫力が低下している時などに、症状が出やすくなります

クインケ浮腫(血管性浮腫)

突然、唇・まぶた・顔の一部が腫れる蕁麻疹(じんましん)の一種です。
<症状>
唇・まぶた・顔の一部が腫れぼったくなりむくみのように見えることがありますが、かゆみはほとんどありません。下唇に表れる場合が多いようです。まれに腸管と気道内に浮腫を生じ、腹痛・下痢・嘔吐・呼吸困難などの症状が見られます。
<原因>
アレルギー物質との接触や外傷、温度変化や日光などの刺激によって発症すると言われています。先天的な要因や、がんなどの病気との関連も示唆されています。遺伝性によるものは遺伝性血管浮腫といい、血液検査を行うことで、診断できます

肉芽腫性口唇炎(にくげしゅせいこうしんえん)

突然唇が腫れ、舌にも変化が起きたり、同時に顔面神経麻痺を発症したりする病気です。
<症状>
突発的に唇が腫れるのが特徴で、痛みは伴わないと言われています。上唇が腫れることが多いですが、全体が腫れたり一部が腫れたりするケースもあります。顔面神経麻痺と溝状舌(こうじょうぜつ:舌の表面に多数の溝が見られる状態)を併発します。
<原因>
まだ不明な点が多い病気ですが、むし歯や歯周病、歯科金属アレルギーなどが関係していると言われています。

唇が腫れている時の対処法

ここでは、日常生活の中で唇の腫れに対処する方法を解説します。自己判断で市販の外用薬を使用したりする前に、まずは病院を受診して医師の診断を仰ぎ、適切な治療法で対処してもらうことをおすすめします。その上で唇をケアする方法を実践しましょう。

栄養バランスの良い食事を摂る

アフタ性口内炎で唇が腫れている場合は、バランスの良い食事をすることで改善が期待できます。皮膚の代謝を促すビタミンB2・B6、皮膚や粘膜の働きを維持するビタミンA・C、皮膚の構成に必要なたんぱく質含む食材を積極的に摂りましょう

アレルゲンを回避して生活する

アレルギーがある場合は、アレルゲンとの接触を避け、アレルゲンが体内に入らないようにすることが大切です。食べ物や化粧品、金属など、アレルギー反応を起こすものが分かっている場合は、できるだけそれらを避けて生活しましょう。
うっかりアレルゲンに接触してしまったりするのを避けるためには、アレルゲンが含まれるものを認識しておく必要があります。冷蔵庫の扉など、日常的に目に留まる場所にアレルゲンのリストを貼り付けるなど、意識しやすくしておくといいでしょう。

身体をゆっくり休ませる

疲れやストレスがたまり、免疫力が低下すると、口内炎や口唇ヘルペスを発症しやすくなります。免疫力を高めるために、身体をゆっくりと休ませましょう。質の良い睡眠を取って身体を休ませることは、皮膚細胞の代謝を助けるだけではなく疲れやストレスの軽減にもつながります。寝る前にリラックスできる音楽を聴いたり、ゆっくりと入浴したりして、質の良い睡眠が取れるように心がけてみましょう。

日焼けや乾燥を防ぐ

唇は肌の他の場所よりも皮膚が薄いため、乾燥や紫外線の影響を受けやすい部位です。日光や乾燥により水分が失われ、表皮が荒れて炎症を起こすこともあります。紫外線が強い日に出かけるときは、日焼け対策用のリップを使うのがおすすめです。もしも唇が日焼けした場合には、氷や保冷剤などをハンカチなどに包んで冷やしてください。乾燥を防ぐためにも、日頃から保湿用のリップクリーム唇専用のローションなどでケアしましょう。ただし、リップクリームは、含まれる成分で症状が悪化する可能性もあるので、様子を見ながら使用しましょう。

口内を清潔に保つ

口内を清潔に保つことは、口まわりのトラブル予防に欠かせません。唇が腫れる原因には、口内炎や口内環境が関係している場合もあるため、日頃から口内を清潔に保つことが大切です。症状が出た後も細菌が増殖して悪化してしまわないように、丁寧な歯磨きやうがいなどで口内を清潔に保ち、経過観察をしてみましょう。炎症と痛みがある場合には、刺激の弱い歯磨き粉を使ってみてください。
正しいオーラルケアの方法については、こちらの記事もチェックしてみてくださいね。
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口紅の使用を控える

口紅や色付きリップなど、唇に触れる化粧品に含まれる添加物が、皮膚の症状を悪化させたり、症状を長引かせたりする可能性があります。患部を刺激しないためにも、唇の腫れが引くまでは、これらの使用は控えたほうがいいでしょう。

唇が腫れる原因を知って正しく対処しよう

一般的に唇は、デリケートな部分であるだけに乾燥や紫外線など外的ダメージを受けやすいため、日頃から保湿ケアを心がけたり、アレルギーのあるものを避けたりすることが大切です。また、唇が腫れるのは何らかの病気が潜んでいたり、原因が不明であったりする場合もあります。救急対応が必要な時はもちろん、日常生活で気を付けていても繰り返し唇が腫れる場合には、早めに病院を受診し、専門医に診察してもらうことをおすすめします。その際には、唇が腫れた時期や原因と考えられるもの、そのときの生活状況や環境など誘因条件になりそうなことを医師に伝えるようにしましょう。

唾液検査シルハで口内の清潔度をチェックして唇の腫れを予防

唇の腫れは口内炎・むし歯・歯周病などの口内トラブルによって起きることもあります。これらを予防するには、日頃から口内を清潔にすることが大切です。唾液検査シルハでは口内の清潔度、歯と歯ぐきの健康など口内環境にかかわる項目がチェックできます。
例えば、口内の細菌が多いとアンモニアの数値が高くなるため、口内の清潔度がわかります。むし歯菌の数値が高めだとむし歯菌が活発な状態か、むし歯菌が多い可能性があります。白血球の数値が高めの時は、歯ぐきや口内のどこかに炎症を起こしているおそれがあり、歯周病も疑われます。シルハで定期的に検査すれば、口内の健康維持に役立ちます。
唾液検査シルハを受けられる医療機関は、こちらからチェックしてみてください。

監修歯科医師:横山知芳先生

神奈川県横浜市にある横山歯科医院 院長。鶴見大学歯学部卒業。学生時代はラグビー部に所属しチームプレーを学んだことから、チーム医療での患者様のサポートをモットーとしている。歯科の最新の技術にアンテナを張り、勉強やトレーニングにも積極的に力を注いでいる。第87期JIADSペリオコース修了。皆川アカデミーインプラントコース修了。国際インプラント学会認定医(DGZI)。

横山歯科医院のホームページはこちら
http://www.yokoyamashikaiin.jp/

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