上顎が痛いのは何が原因? 症状から考えられる病気について解説【歯科医師監修】

上顎が痛いのは何が原因? 症状から考えられる病気について解説【歯科医師監修】

階段の上り下りなど、普段の何気ない動作の中で、上顎に痛みを感じたことはないでしょうか?上顎が痛い時は、口内炎や鼻づまり、むし歯など、何かしらの病気が隠れている可能性があります。そこで本記事では、上顎が痛い時に考えられる原因や対処法をご紹介します。上顎が痛む原因を知って、早期に対処してくださいね。

       

上顎が痛い時に考えられる病気① 口内に原因がある場合

上顎の痛みは、むし歯や歯周病などを放置することで起こる歯性上顎洞炎(しせいじょうがくどうえん)や、口内炎などが原因で生じることがあります。まずは歯性上顎洞炎と口内炎による上顎の痛みについて解説します。

むし歯や歯周病などを放置することで起こる、歯性上顎洞炎

歯性上顎洞炎とは、上の奥歯のむし歯や歯周病を放置することで、その原因菌が上顎洞で炎症を起こしている状態のことです。むし歯や歯周病などのトラブルが生じている側にだけ症状が出ます。上顎洞が炎症を起こしていると、上顎の痛みの他、歯や頬の痛み、ニオイの強い膿のような鼻水、頭痛・発熱・悪寒などの症状がでることもあります。
上顎の痛みの原因が歯性上顎洞炎である場合は、上顎の炎症を改善する治療だけではなく、原因となるむし歯や歯周病などの治療も必要です。  

多くの人が経験する、口内炎

口内の上顎に口内炎ができると、上顎部分が痛むことがあります。口内炎の中でも多くの人が経験しやすいのが、アフタ性口内炎と呼ばれる、白くて小さな丸い形のタイプです。アフタ性口内炎は免疫力の低下や、ストレス、栄養不足などが原因で発症することが多く、1度治っても生活習慣が乱れたり、疲れが溜まったりすると再発してしまいます。
口内炎は火傷やウイルスが原因で生じることもあります。2週間以上経過しても口内炎が治らない場合は、一度医療機関を受診してみましょう。
また、口内炎のことを詳しく知りたい方は、こちらの記事も読んでみてください。

上顎が痛い時に考えられる病気②口内以外に原因がある場合

黄色い鼻水や鼻づまりなどにより、上顎洞が炎症し、上顎が痛むこともあります。口内以外の原因による上顎の痛みをご紹介します。

黄色っぽい鼻水や鼻づまりの症状がある場合は、上顎洞炎

上顎洞炎とはウイルスや細菌などの感染により、鼻の両脇にある上顎洞という部分が炎症を起こしている状態のことを言います。症状としては、鼻づまりの状態だったり、鼻水が喉の方に流れてしまったり、黄色い粘り気のある鼻水が出たりすることが多いようです。また、ジャンプした時や階段の上り下りの時に、上顎に痛みを感じることもあります。

鼻づまりだけではなく歯の痛みもあるなら、上顎洞性歯痛

上顎洞炎の症状がある人の中には、さらに歯の痛みを訴える人もいます。この症状を上顎洞性歯痛と言います。上顎洞性歯痛の場合、上顎洞を冷やすと、歯の痛みが軽減するようです。片側の上顎の奥歯だけ痛むケースが多いようですが、なかには両側とも痛む人もいます。
ただし、上顎洞性歯痛の症状の他に、頬の感覚に鈍さもある人は要注意です。上顎洞がんの可能性があるため、できるだけ早く医療機関を受診してください。  

上顎が痛い場合の対処法

上顎が痛い時、その原因により対処法も異なります。口内炎は、種類により市販薬で対処することもできますが、他の原因の場合は耳鼻科院か歯科医院を受診しましょう。上顎が痛い時の対処法をご紹介します。

① 口内炎の場合は市販薬でも対処できる

アフタ性口内炎の場合は、市販薬で改善するケースが多いです。口内炎の市販薬には、塗り薬や貼り薬、スプレー薬などがあります。自分に合うタイプのものを購入してくださいね。
口内炎の予防や対処として、ビタミン剤を摂取することもおすすめです。ビタミン剤を摂取すると、粘膜の修復を助けたり、身体の疲れを緩和したりするなど、身体の内側から調子を整えられます。
また、口内炎は繰り返しやすいため、生活習慣を改善することも大切です。十分な睡眠を取り、ストレスをため込まない、栄養バランスを改善するなど、生活習慣を見直してみましょう。ただし、発疹や発熱を伴なうへルペス性口内炎や、白い膜のようなものができるカンジダ性口内炎などの場合は、市販薬での対処は難しいので、医療機関を受診するようにしてくださいね。

② 耳鼻科を受診する

上顎の痛みがあり、さらに鼻水や鼻づまりなどの症状があれば耳鼻科院を受診してください。鼻づまりを改善するための処置や薬の処方をしてもらえるでしょう。また、細菌感染を起こしている場合は、抗生剤なども処方されます。
診療科目の判断が難しい時は、歯科医院でも診察を受けることができます。口内の状態を確認し、口内に異常がなければ耳鼻科など適切な診療科を案内してくれるでしょう。

③ 歯科医院を受診する

上顎の痛みや歯の痛み、歯ぐきの異常などが確認できる場合は、先述した歯性上顎洞炎が原因である可能性が高いため、歯科医院を受診しましょう。また、歯ぎしりなどが原因で起こることもあります。適切な処置をしないと痛みが続くばかりでなく、発熱や頭痛など他の症状が出ることもあるため、できるだけ早めに受診や治療を心がけてくださいね。

歯性上顎洞炎にならないように、むし歯や歯周病を予防しよう

上顎の痛みの原因の中でも、歯性上顎洞炎の場合は、日ごろからの口内ケアや、むし歯や歯周病などを放置しなければ防げるかもしれません。まずはむし歯や歯周病の発生を防ぐためにも、丁寧に歯磨きすることを心がけましょう。また、歯科医院で定期検診を受けたり、唾液検査で自分の口内環境を把握したりすることも大事です。

丁寧に歯磨きをする

むし歯や歯周病を防ぐには、それらの原因である歯垢(プラーク)を除去することが大切です。そのためにも毎日歯磨きを行いましょう。
歯磨きは1本1本丁寧に行うのがポイントです。歯1本につき20~30回ほど小刻みに動かすと、歯垢を落せます。また、電動歯ブラシを使うと、より効率よく歯垢を除去できますよ。
正しい歯磨きの方法を知りたい人は、こちらの記事も読んでみてくださいね。

歯科医院での定期検診を受ける

むし歯や歯周病を早期に発見するためにも、歯を定期的にチェックしてもらいましょう。特に歯周病は気づかないうちに進行します。自覚症状が出た時は、既に悪化していることが多いです。むし歯や歯周病を早期に発見できると、その分治療費の負担も軽く済みますよ。
また、定期検診の時に、歯のクリーニングも行ってもらうと良いでしょう。磨き残した部分の歯垢は石灰化し、歯石になると、普段の歯磨きでは除去できません。クリーニングで歯垢と歯石を除去し、ツルツルの歯に仕上げてもらうのがおすすめです。
歯のクリーニングについて詳しく知りたい人は、こちらの記事もチェックしてみてくださいね。

唾液検査シルハで自分の口内環境を把握し、口内トラブルを予防する

定期検診の際に自分の口内環境を把握できる唾液検査シルハも行なってみましょう。シルハは10秒間ほど水で口をすすぐだけで行える唾液検査です。むし歯菌の活性度や、口内の炎症がわかる白血球の値など、全部で6項目を検査・測定します。シルハの結果から、むし歯のなりやすさなどがわかりますよ。
シルハは全国1,500件以上の医療機関で導入されています。シルハでわかることや検査の方法、気になるお値段を知りたい人は、こちらの記事もチェックしてみてくださいね。検査を体験した人の感想もご紹介しています。

上顎が痛い原因を知り、医療機関を受診しよう

上顎は、上顎洞炎や口内炎などの病気が原因で痛む場合があります。上顎洞炎には、むし歯や歯周病の放置などが原因で上顎洞炎になる歯性上顎洞炎や、もともとあった鼻炎などの慢性鼻疾患の症状が重くなって起きる上顎洞炎があり、歯に痛みを引き起こす上顎洞性歯痛を生じさせることがあります。どちらの場合でも、上顎が痛む時には耳鼻科院や歯科医院を早めに受診し、まずは痛みの原因を特定してもらいましょう。

監修歯科医師:村上 弘 先生

福岡県福岡市早良区にある「むらかみひろし歯科医院」の院長。福岡歯科大学・大学院を修了、博士(歯学)を取得。専門は歯周病で日本歯周病学会認定歯周病専門医であり、福岡歯科大学臨床准教授として大学でも後進の指導を行っている。地域の皆さんに「ベストな治療」と「最適なメインテナンスプログラム」を提供し、笑顔で健康的な日常が過ごせるように診療を行う。従来の「削る」治療型の歯科医療ではなく「守る」メインテナンス型の歯科医療の普及に奔走している。
https://sillha.com/clinic/fukuoka/fukuokashi/murakamihiroshishika

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