(2023年4月25日更新)
口ゴボとは、口元が盛り上がった見た目のことを言います。日本人に多い見た目と言われていますが、口元がもたついて見えがちなので、できれば解消したいと感じる方もいるでしょう。本記事では口ゴボの原因や、自分でできる対策方法などをご紹介します。鏡に映る横顔を見て「何だか口元がすっきりしない」と感じたら、この記事を参考に対策してみてください。
口ゴボとは?
口ゴボは医学用語ではないため、明確な定義がありません。一般的には上下の顎、もしくは上顎が前に出ている状態を指す言葉として使われています。まずは口ゴボの特徴や、よく似た特徴のあるアデノイド顔貌との違いについてご紹介します。
口ゴボの特徴
口ゴボとは、左図のように口元が盛り上がった状態のことを言います。下記の特徴に当てはまる方は、口ゴボの可能性があります。横からチェックすると確認しやすいです。
<口ゴボの特徴>
唇が前方に突き出ている(鼻と同じくらい、もしくは鼻よりも前方)。
鼻の下が長め
日本人などのアジア人は顎が小さい人が多く、口ゴボ状態になりやすいと言われています。口ゴボの中でも、上の歯が特に飛び出している場合は、一般的に「出っ歯」と呼ばれます。
口ゴボとアデノイド顔貌の違い
口ゴボとアデノイド顔貌は、どちらも唇が突出している状態です。よく似た特徴ですが、下顎に大きな違いがあります。口ゴボは下顎の大きさが正常で、アデノイド顔貌は下顎が小さく後退していることが特徴です。
口ゴボをコンプレックスに感じやすい理由
一般的に日本人では、上下の唇の先がEライン上にあると横顔は若々しく整った顔に見られます。しかし、口ゴボの方は唇が先方に突き出ているため、上下の口唇の先がEラインを超えてしまいます。そのため、口元にコンプレックスに感じる方が多いようです。
自分がEラインを持っているかどうかは、下記の方法でチェックできます。
<セルフチェック法>
鼻の頭と下顎の先に人差し指を置く。
その際、人差し指に唇が少し触れるか、もしくは触れない。
上記を満たしていれば、理想的なEラインを持っていると言えます。
口ゴボになる原因
口ゴボの原因には、遺伝的な要素や生活習慣などが挙げられます。遺伝的な要素が原因である場合は医療機関などでの対応になりますが、生活習慣が原因である場合は、原因を知ることで対策につなげられるでしょう。
遺伝子の影響
先述したように、日本人は顎が小さい人が多いため、生まれつき口ゴボになりやすいといわれています。口ゴボに関係する骨格の遺伝子を受け継いでいる場合は、形成外科や口腔外科などでの手術が必要になるケースもあります。
口呼吸が常態化している
口呼吸も口ゴボになる原因の1つです。口呼吸が常態化してしまうと、日常的に口が開いた状態になり、口周りの筋肉がたるみやすくなります。また、唇は歯を前から支える役割がありますが、口が開いた状態だと支えることができません。その結果、舌が前歯を押し出し、歯並びが悪くなってしまいます。口呼吸を続けていると口元が前に出やすくなるため、注意が必要です。
下唇を噛む癖がある
下唇を噛む癖がある方も、口ゴボになる可能性があります。下唇を噛むことで上の前歯が前に傾きやすくなり、唇が押し出されて口ゴボになります。ストレスや緊張を感じたときに下唇を噛んでしまう癖がある方もいるので、注意しましょう。
幼い子どもの指しゃぶり
指しゃぶりも、口ゴボの原因につながるとされています。しかし、指しゃぶりは子どもの発達の過程で起こるため、3歳ごろまでは無理にやめさせる必要はありません。ただし、3歳を過ぎても指しゃぶりを続けていると、歯並びが乱れて、将来口ゴボになってしまう可能性があります。ストレスから指しゃぶりがやめられないケースもあるため、3歳を過ぎても指しゃぶりが続いている場合は、専門家に相談してみましょう。
食事の際の咀嚼が足りていない
食べ物をしっかりと噛まず、やわらかいものばかり食べていると、口呼吸を続けた場合と同様に顎や口周りの筋肉が衰え、口ゴボになります。また、小さい時からやわらかいものばかり食べていると、顎の発達が促されず、口ゴボになりやすいといわれています。
口ゴボやその原因が見た目以外に与える影響
口ゴボの見た目に悩む方が多いようですが、口ゴボは見た目以外にも影響を与える場合があります。
口内トラブルを引き起こしやすい
唾液には、細菌の繁殖を抑えたり、口内を中性に保ったり、口内の汚れを洗い流す、再石灰化作用でむし歯を防ぐなどの口内を清潔にしてくれる働きがあります。口ゴボは口の開いた状態になりやすいため、口内が乾燥しやすくなります。そうすると、唾液の働きが弱まり、むし歯や歯周病のリスクが高まってしまいます。また、口臭や歯(特に前歯)の変色にもつながると言われています。
顎や胃腸に負担がかかる
口ゴボの方の歯並びや噛み合わせの悪さは、顎に負担がかかります。顎に負担がかかると、食べ物をしっかりと咀嚼できなくなるため、胃や腸にも負担がかかってしまいます。
自分でできる口ゴボ対策
口ゴボの悪化は、生活習慣を変えたり、トレーニングを取り入れたりすることで防ぐことができます。ここでは、自分でできる口ゴボ対策をみていきましょう。
口ゴボにつながる癖をやめる
口呼吸をやめて鼻呼吸に変えたり、下唇を噛む癖をやめたり、口ゴボにつながる癖を意識して、改善していくことが大切です。また、頬杖をつく癖も顎に過度な力がかかり、歯並びを悪化させてしまう場合があるため、注意しましょう。その他にも、噛み応えのあるものを食べる、しっかりと噛むなどの心がけも大切です。
口ゴボの悪化を防ぐトレーニングをする
口ゴボの悪化を防ぐために、鼻呼吸を促すトレーニングを行いましょう。「あいうべ体操」は、口呼吸を鼻呼吸へと改善するための体操です。この体操をすることで、舌の筋肉が鍛えられて、口が自然に閉じやすくなります。
<あいうべ体操>
口を大きく開き、「あー」と発声する。
口を横に大きく開き、「いー」と発声する。
<唇を前に突き出し、「うー」と発声する。
<li>舌を下に突き出し、「ベー」と発声する。
※この一連の流れを1セットとして、1日30セット程度を毎日繰り返し行います。
口ゴボをカバーする髪型やメイク
口ゴボが気になる場合は、髪型やメイクも工夫してみましょう。
髪型はミディアムカールがおすすめ
口ゴボをカバーしたいなら、髪型は顎下くらいまでのミディアムヘアがおすすめです。また、毛先を少し巻いて髪の流れに動きをつければ、髪のラインが視線を分散させ、口元に注目が集まることを防いでくれます。
口から鼻までが短く見えるようにメイクを工夫する
口ゴボの特徴である、長い鼻下をカバーするメイクを取り入れることがポイントです。上唇のリップラインを少しオーバー気味に描いて、山の部分にハイライトを入れます。そうすることで唇に立体感が生まれて、口から鼻までの長さを視覚的に短く見せられます。
また、リップカラーは淡い色がおすすめです。淡い色を塗ると、口元に視線が集中せず、口ゴボが目立ちにくくなります。
口ゴボ治療と一緒に行いたい唾液検査
口ゴボは、歯並びが関係していると言われています。そのため、口ゴボを治したい場合は、歯列治療を行うことが一般的です。先にご紹介した対策などを試しても口ゴボが気になる場合は、歯科医院での歯列矯正も検討してみてください。
歯列矯正を行うなら、その前に唾液検査を受けて自分の口内環境を知っておきましょう。唾液検査はシルハがおすすめです。水で口をすすぐだけで簡単に検査できて、口内環境にかかわる6つの項目をチェックしてもらえます。自分の口内環境を意識するきっかけになるでしょう。
シルハの唾液検査が受けられる医療機関は下記でチェックしてみてくださいね。
口ゴボ対策に取り組んで横顔に自信をつけよう!
口ゴボの多くは、歯並びや嚙み合わせが関係しており、見た目以外にも影響を及ぼします。まずは日常生活の中で自分でできることから対策して、それでも口ゴボが気になる場合には、歯科医院などで相談してみましょう。
口ゴボを解消して、自信の持てる横顔を手に入れましょう!