磨き残しは「タフトブラシ」で集中ケア! 使うメリットや正しい使い方をご紹介

磨き残しは「タフトブラシ」で集中ケア! 使うメリットや正しい使い方をご紹介

(2023年3月13日更新)
タフトブラシとは、ヘッドがとても小さい歯ブラシのことです。普通の歯ブラシでは毛先が届きにくい奥歯などを磨くのに適しています。この記事では、タフトブラシのメリットや使う部位、特におすすめしたい方、正しい使い方などをご紹介します。タフトブラシの使い方を知り、口内をキレイに保ってくださいね。

               

タフトブラシとは

歯科医院を受診した際に、写真のような小さな歯ブラシ「タフトブラシ」をおすすめされたことはありませんか? 名前を聞いたり見たりしたことはあるものの、どんなアイテムなのかが分からない方もいるでしょう。まずは、タフトブラシの基本的な情報からご紹介していきます。

毛束が1つのヘッドになった小さな歯ブラシ

タフトブラシとは、毛束が1つのヘッドになった小さな歯ブラシのことです。サイズは普通の歯ブラシの1/5程度で、ヘッドが一房になっているため、普通の歯ブラシでは毛先が届きにくいところもピンポイントで磨けます。歯ブラシで全体を磨いた後にタフトブラシを使ってポイント磨きすることで、歯垢(プラーク)をより除去できます

タフトブラシで集中ケアできる箇所

タフトブラシは、以下の箇所を磨くのに適しています。

<集中的にケアできる部分>

  • 前歯の裏側
  • 奥歯のさらに奥
  • 抜けた歯の周辺
  • 生え変わる時期の歯
  • 歯並びが悪いところ
  • 背の低い親知らず
  • 矯正器具の周辺
  • 被せ物の周辺
きちんと磨けているかどうかが気になる箇所がある時は、歯科医院を受診して口内をチェックしてもらうことも大事です。予防歯科に力を入れているお近くの歯科医院については、こちらから検索してみてください。

タフトブラシの種類

タフトブラシには、ブラシの先端が山型のものと平型のものがあります。それぞれの特徴は、次の通りです。
<山型>
歯と歯ぐきの境目を磨くのに適しているタイプです。口内のどの部分にもヘッドが当たる仕様になっており、奥歯の溝や、奥の裏側などにも毛先が届きます。
<平型>
歯周ポケットを磨くのに適したタイプです。歯周病により深くなった歯周ポケットでも、毛先が奥まで届きます

【磨き残し対策】タフトブラシを使った方が良い理由

普通の歯ブラシで磨きにくいところは、食べかすが溜まりやすい部分です。溜まった食べかすはネバネバした歯垢になり、うがいをするだけでは落とせません。

歯垢には、むし歯や歯周病の原因菌がたくさん含まれています。歯垢をそのままにしておくと歯石になってしまい、歯科医院でなければ取れなくなります。すると歯石にさらに細菌が住み着いて、むし歯や歯周病を引き起こしたり、悪化させたりする恐れがあります。

むし歯や歯周病を防ぐためにも、普通の歯ブラシで歯を磨いた後にタフトブラシを使って、歯垢をできる限り除去することが大事です。

タフトブラシを使用したほうが良い方

タフトブラシはヘッドが小さいため、奥歯や部分磨きに適しています。歯がザラザラしている方、むし歯になりやすい方を始め、次のことが当てはまる方にもタフトブラシの使用がおすすめです。

歯並びが悪い方

歯並びが悪いと、歯と歯が重なり合う部分があります。例えば、前歯の1本がうしろに下がっていると、普通の歯ブラシでは磨きにくいでしょう。歯と歯が重なり合った部分は歯垢が溜まりやすく、むし歯や歯周病になるリスクが高いため、タフトブラシを使って磨くのがおすすめです。
タフトブラシで磨く際は、歯と歯の隙間にタフトブラシを当てて、上下に小刻みに動かしましょう。また、歯と歯がぶつかり合った部分はデンタルフロスを用いることで、より歯垢を除去できます。

親知らずが生えている方

親知らずは奥歯のさらに奥に生えるため、とても磨きにくいです。一部のみ顔を出しているものや、斜めに生えている親知らずは、より磨きにくいでしょう。親知らずの周りの歯垢を除去するためにも、タフトブラシの使用をおすすめします

タフトブラシを使う際は、口を閉じ気味にすることで奥まで毛先が届きやすくなります

ワイヤー矯正中の方

ワイヤー矯正をしている場合、矯正器具周辺は食後の汚れが溜まりやすくなります。タフトブラシは、矯正器具のデコボコとした部分を磨くことにも適しています。
タフトブラシを使うことで、ブラケットの周りやワイヤーの下などにも毛先が行き届きます。器具の形状に合わせて角度を付けながら丁寧に磨くと、汚れをしっかりと取り除けるでしょう。

妊娠中の方

タフトブラシは、つわりの症状がある妊娠中の女性にもおすすめです。妊娠時、つわりの影響で歯ブラシを口に入れられない、または歯ブラシが頬の内側や奥歯の根元に触れただけで嘔吐反射を起こす方もいるでしょう。
タフトブラシは普通の歯ブラシよりもヘッドが小さいため、口に入れたときの圧迫感が軽減します。頬や歯ぐきを刺激せずに、細かいところまで磨くことも可能です。
ただし、すべての歯をタフトブラシで磨くのは効率が悪いため、前歯などは普通の歯ブラシで磨きましょう

生え変わり時期の子ども

タフトブラシは、乳歯と永久歯との段差を磨くときにも活躍します。6歳~12歳までの歯の生え変わり時期は歯並びが悪く、乳歯と生え始めた永久歯の部分に段差が生じます。段差の部分には食べかすが溜まりやすく、普通の歯ブラシではしっかりと磨けません。
また、乳歯と比較して永久歯は溝が深く、歯垢が溜まりやすい傾向にあります。生えたばかりの永久歯をむし歯から防ぐためにも、9歳までは普通の歯ブラシとタフトブラシで仕上げ磨きをしてあげることがおすすめです。普通の歯ブラシの後にタフトブラシを使って、歯垢が残りやすい部分をしっかりと磨きましょう。

タフトブラシの正しい使い方

タフトブラシは、歯ブラシで磨いた後に仕上げ磨きとして使うことで、歯垢をより多く除去できます。ここでは、タフトブラシの正しい使い方とお手入れ方法、交換時期を見ていきましょう。

タフトブラシの持ち方

タフトブラシは鉛筆の持ち方と同じように持って、軽い力で小刻みに動かすと、歯ぐきを傷つけずに汚れを取り除くことができます。グッと握りしめるようにして磨いてしまうと、力が掛かりすぎてかえって歯垢が落としづらくなる上、歯ぐきを傷付けてしまうおそれもあるため、適度な力加減を意識しましょう。

タフトブラシの使い方

歯磨き後の仕上げに使う

タフトブラシで1本1本を丁寧に磨くと、時間がかかります。そのため、普通の歯ブラシで口内全体を磨いた後に磨き残しが気になる部分をタフトブラシで磨きましょう。

場所によって動かし方を変える

磨く場所によって動かし方を意識しましょう。歯ぐきの境目を磨くときは、歯ぐきに沿って毛先を動かします。歯と歯の間は、小刻みに毛先を振動させて磨きます。歯並びがガタガタしているところは、タフトブラシを縦に動かして磨きます。

鏡を見ながら使用する

通常の歯ブラシよりも毛先の当たる範囲が狭いため、磨きたい部分にしっかり当たらないこともあります。タフトブラシの毛先が磨きたい部分にきちんと当たっているかどうかを、鏡で確認しながら使うのがおすすめです。

歯間ブラシやフロスも併用する

タフトブラシは奥歯の周囲や歯の根元を磨くのに適していますが、歯と歯の隙間にはどうしても毛先が届きません。デンタルフロスや歯間ブラシも使って歯と歯の間を磨くとよいでしょう。特に残りやすい奥歯の歯間の歯垢も、しっかりと取り除くことができます。

タフトブラシのお手入れ方法・交換時期

タフトブラシは衛生面を考えて1ヵ月〜1ヵ月半で交換するのが望ましいです。毛先が乱れてくると歯垢除去力が低下するため、新しいものを使いましょう。また、使用後はよく洗い、風通しの良い場所で保管します。

口内環境の維持は定期検診も欠かせない

むし歯や歯周病を予防するには、歯ブラシやタフトブラシでのセルフケアだけでなく、歯科医院での定期検診を受けるのも大切です。最後に定期検診の必要性や、口内環境をチェックできる唾液検査をご紹介します。

定期検診はむし歯や歯周病の予防に必要

タフトブラシを使っても、歯垢を100%除去できるわけではありません。むし歯や歯周病を予防するためには、歯科医院で定期的に口内をチェックしてもらうことも大切です。
磨き残した歯垢は、時間の経過とともに硬い歯石に変化します。歯石は歯磨きでは除去できないため、定期検診の際にクリーニングしてもらいましょう。歯科医院では歯磨きの指導もしてもらえるので、自分の磨き方が正しいかどうかが再確認できます。
また、定期検診でむし歯や歯周病を早期に発見できると、その分治療期間が短くなり、費用負担も少なく済みます。

唾液検査をして自分の口内をチェックしよう

定期検診の際、あわせて唾液検査も受けて、自分の口内環境を把握するのも大事です。唾液検査は、水で10秒ほど口をすすぐだけで行えるシルハがおすすめです。シルハでは、以下の内容を検査・チェックできます。
磨き残しがあると、むし歯菌が繁殖して、むし歯菌の活性度や酸性度が高くなります。また、磨き残しによって歯ぐきに炎症が起きると、白血球数が高くなります。このように、唾液検査の結果はむし歯や歯周病の予防に役立ちます
シルハを導入している医療機関はこちらから検索できます。

タフトブラシでむし歯や歯周病の予防を

タフトブラシは、普通の歯ブラシでは磨きにくい奥歯などを磨くのに適しています。普通の歯ブラシを使った後にタフトブラシで磨くと、より歯垢が除去できて、むし歯や歯周病を予防できるでしょう。
しかし、どんなに丁寧に歯磨きを行っても、磨き残しは生じてしまうものです。磨き残しのある部分がむし歯にならないように、定期検診を受けて予防に努めましょう。

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